アイ!サラマッポ in フィリピン & ジャパン!

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エル・ニーニョ(El Nino)現象と、ラ・ニーニャ(La Nina)現象

2011年01月23日 | その他

 エル・ニーニョは、ペルー沖から太平洋中部までの広い海域で、海面水温の高い状態が続く現象。エル・ニーニョはスペイン語で「男の子・El Niño」ですが、「神の子」という意味合いも含んで使われているようです。ちなみに、「イエス・キリスト」の幼少児の時期は「サント・ニーニョ・Santo Niño」(聖なる男子・スペイン語)と呼ばれています。97年春から98年春のこの現象が最大規模だったとされます。ちょうど一年前には、この現象の影響がフィリピンでも見られました。
エルニーニョ現象の影響で雨が降らないフィリピン。水不足は深刻化

2010年03月05
 | マイ・ライフ in マニラ
 冬に発生すると暖冬になりやすく、例えば一年前のバンクーバー・オリンピックでも、このエル・ニーニョ現象の影響(暖冬)による雪不足が心配されていました。

 
ラ・ニーニャ「女の子・La Niña」現象は、逆にこの海域の水温が低くなる現象です。
 
今般、世界各地で洪水を引き起こした大雨は熱帯低気圧によるものですが、これはラ・ニーニャ現象が太平洋の貿易風に及ぼした影響の直接的な結果、ということのようです。今回のラ・ニーニャの影響は、これまででも最大規模ではないかと言われています。昨年の日本の酷暑、この冬の猛烈な寒波も、このラ・ニーニャの影響なのかもしれません。
 
ここマニラも、いつもどんよりとした雲が立ちこめる日が多く、例年の乾季・Dry seasonのスカッとした青空があまり見られません。ひょっとすると、3~5月のSummer season
(盛夏)まで、このラ・ニーニャ現象が尾を引くかも…、と言われています。


 それにしても、「気候がなんか変だね…。」「地球の気象がどうもおかしいようだ…。」と言われ始め、「異常気象」「地球温暖化」という言葉が使われ始めたのはいつ頃からだったでしょうか?
 
私の学生時代(30年余り前)には、地球が寒冷化し、「氷河期」の再来が懸念されていたような記憶があります。
 それが、いつの間にか「地球温暖化」への懸念へと変化していき…。そして、最近の異常気象による自然災害はまさに異様で、規模が大きく、被害も甚大なものが多過ぎます。また、地球上の動植物にも、種の「絶滅」、種の「分布区域の変化」など、目に見える様々な異変が現れ、その異常さを伝えているかのようです。
「これから先、何が起きるのか…。」という不安とともに、こんな異常な状態がこれだけ長く続けば、自分たちの感覚も「ああ、またか…。」と麻痺してきそうな怖ささえも感じます。

 
46億年前に誕生したと言われるこの地球が、本当に病んでいるのでしょうか?

「あなた(地球)は、確かにご病気ですね…。昨今の検査でいろいろと見つかりました。しばらくの間、治療が必要となります。大丈夫ですよ、まだお若いんですから…。」
「今日も少し熱がありますね。血圧もやや高めです。ストレスがかなりたまっているのでしょう。」
「これまでは、余り体調を気にされずに生活をされてきたことでしょうが、これからはもう少し暴飲暴食を慎んで…。喫煙も…。それと、もう少しゆったりとした時間を持つ努力をされた方がよさそうです。」
「もっと悪くなってしてしまっては、取り返しがつきませんよ。ご自分の体です。大切に、いたわってください。お大事に…。」

などと…。自分で書いていて途中で恥ずかしくなりましたが…。もし、地球を診断できるドクターがいたら、こんなことを言われるのかな、とか…。

 その一方で、地球の長い歴史の中では、その自然のシステムの中に変動の要因がある、というのも確からしく、現在の地球温暖化による異常気象は、現代の人間の活動によるものだけではないようです。地球の「46億年」という年齢を「1年間」に置き換えると、二酸化炭素-Carbon dioxideCO2
排出によりオゾン層を破壊してきたとされる「現代人」の生きてきた時間は、まばたき程度のものなのでしょう。

 そんな「宇宙」や「地球」について思う時、そのスケールの大きさと神秘さに、畏敬の念を抱かずにはいられません。


※カバーの写真は、19日お昼過ぎのマカティ市方面です。