常識の有る人こそが、悟りの最終形だった

記事「自分の好みに、自分自身の全てが表れます」の続き。

・「第三の修行者とは、修行方法に従って生活する人」

これがどんな人を指すのか？
釈尊は続けて説明されました。

修行方法に従って生活する人とは、
本当に正しい真理の言葉に出会い、その言葉に従って素直に生きる人であり、

自分自身を律しながら、

あらゆることに注意深く生活をし、

他人を傷付ける言葉を避けて生活する人のことです。
これを第三の修行者と呼びます。

（原始仏典　釈尊の言葉　釈尊の言葉　スッタニパータ編　第１章５節－No.88）

（感想）
十牛図（じゅうぎゅうず）は、禅の悟りにいたる道筋を牛を題材にした十枚の絵で表したものです。

（ウィキペディアより：https://goo.gl/Wz5z7C）

悟りの最終段階、到達点、である十段目の絵は、
＊　入鄽垂手（にってんすいしゅ）：
究極の最高の悟りを得た修行者は、質素な身なりをして、街へ出て、街の中で子供と遊ぶ姿で終わります。

つまり究極の悟りに達した人は、
・　悟りを教える集金先生には決して成らない。
・　何も着飾らない。
・　難しい話を語らない。
・　聖地などにこもらずに、街の中で暮らす。
・　子供たちにも警戒されない、普通の人に戻る。

ということを、禅の境地は表します。
そうしますと、釈尊が示す「第三の修行者」こそは、最高の十段目・入鄽垂手（にってんすいしゅ）だと私は感じます。

釈尊が示された、「第一の修行者」（知らずに如来様をイジメていたかも？）は、いずれは「第三の修行者」に戻ると私は考えます。
つまり、釈尊が言う４種類の修行者の内、この「第三の修行者」こそが最終形・最高の修行者だと感じます。
では、その最高の修行者の生活とは、どんなものか？

・「真理の言葉に従って素直に生きる人であり」
・「自分自身を律しながら生活する人であり」
・「あらゆることに注意深く生活をし」
・「他人を傷付ける言葉を避けて生活する人」

このように釈尊は示されます。
この中で、特に私の注意を引く表現は、

＊「あらゆることに注意深く生活をし」

これなのです。
これは私たちが陥（おちい）りやすい盲点が指摘されています。
よくあるパターンなのですが、

「自分は真理の言葉に従った生活をしているのに、交通事故に遭った。なぜですか？」
「真理に沿った生活・行為をしているのに、以前よりも不幸に成った。なぜ？」

このように思う人がたまに居ます。
でも釈尊は、最高の悟りを得た人でも、真面目な修行者であっても、コノ世に生きる間は、
・　注意深くあらねば成らない
という人間としての注意をしています。

この考えこそが、すべての霊的な世界において大切なのです。
悟れば事故に遭わない、という問題では無いのです。
それは子供の理屈のような、悟りの魔境を思っているに過ぎません。

悟りは、コノ世の善悪を超えた先に存在します。
常識の視点からも正しい生活をする上に、悟りは存在します。

要するに、とにかく「第三の修行者」の内容と生活が最高に重要だということだけでも覚えて置いて頂ければ幸いです。

・「真理の言葉に従って素直に生きる人であり」
・「自分自身を律しながら生活する人であり」
・「あらゆることに注意深く生活をし」
・「他人を傷付ける言葉を避けて生活する人」

このような常識こそが、
・　真理の言葉であり、
・　悟った人の最終形である。

これを知っているだけでも、道を踏み外すことが無くなります。
正しい真理は、生活にも役立つことが良く分かる項です。

生かして頂いて　有り難う御座います

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