恋愛の奥に在るものの正体

少しでも異性に対する欲望が有る間は、その人の心は自由ではありません。

まるで、母牛の乳を吸う子牛が母親に執着して慕（した）うようにです。

（原始仏典　ダンマパダ２０章－２８４番）

（感想）
子牛が母牛に吸い付く様とは凄いものです。一心不乱に吸い付いて乳を飲みます。これが動物の本能なのでしょう。
子牛を引き剥がそうとしましても、何をしても離れないものです。強引に力で割って入るしかありません。

人間が異性に執着する様とは、見てくれこそ牛とは違いますが、やはりすべてを失うこともいとわない我欲が出ます。
その人の心は、自由ではなくて縛られています。

異性に縛られている心のために、今の時代でもストーカー犯罪や不倫が後を絶ちません。
努力して得た仕事も、家庭も、すべてを破壊することが視野に入りません。
分かっていても、止められないサガが人類には潜んでいます。
これは一体、どうしてなのでしょうか？

女性関係にだらしない男性、恋愛関係に対して無責任な男を視ますと、その原因の大半がその男性の子供時代の家庭環境に有りました。
とにかく母親との関係に問題がありました。
＊　母親が男性関係にだらしなかったために、子供が家庭事情で苦しんだ経験。
＊　母親が異常に勉強とシツケに厳しくて、子供への執着が激しかった経験。
＊　とにかく親からの束縛と暴力を子供時代に受けた経験。

このような経験をした男性に、
＊　女性へのDV暴力
＊　平気で女性に堕胎を繰り返させること
＊　とにかく浮気癖が直らないこと
などが見られます。まるで女性性に対して「復讐しているかのような行動」を、男性が知らずにしてしまいます。
だから良い男性と結婚したければ、その相手の男性の母親の人柄を見ることも非常に大切です。

また、このような男性ほど「寂しげな」雰囲気を女性に感じさせて、女性の母性本能をくすぐりモテる人が多いです。これも女性を引き憑ける悪い男性フェロモンの一種かも知れません。
では、男女共に恋愛関係に執着して心が縛られないようにするには、どうすれば良いのでしょうか？

まず、このような男女の欲求のすべてを観て行きますと、そのすべてが人類の本能として、母性への渇望と欲求が心の最奥に有ります。
これはつまり、自分の心の内在神（母性のカタマリです）を追い求める本能が、恋愛に向いているだけなのです。

その証拠に、コノ世のどんな理想の相手を手にしましても、人間は満足することがありません。
なぜならば、自分の本能の最奥が求めるモノとは、実は自分の心の内在神（母性）を求めているのが霊的な真実だからです。
これに気付けるまで、魂は何度でも転生しています。

だから、自分の心の奥の母性神への崇敬と信仰を持てたならば、非常に冷静な恋愛関係を人類は持てます。
人間が恋愛を通じて求めている本当の正体とは、母性神への渇望であることを知って置いてください。これが分からなくても、知っていますと段々と冷静で良い関係を異性とキヅける（気付ける・築ける）ことに成ります。
真に求めるものは、自分の心の奥に内在していることを忘れないでください。

以上のことは、スサノオ神が母親神と生き別れた時に、大地と海を鳴動させて母親神を追い求めて行ったこととして、日本神話に表されています。

（※　母親なしで育ちましても、子供時代に母親との関係の問題が有りましても、自力で乗り越えた立派な男性はおられることを忘れずにいてください）

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