はいくでハイク

個人的な俳句日記です。

奥の細道

2009-05-25 20:56:23 | Weblog


 名月や北国日和定めなき  松尾芭蕉

芭蕉が奥の細道の旅に出たのが元禄2年(1689)の
春、平泉、信濃、越後、から敦賀へ入ったのが旧暦
8月14日であった。

カメラ仲間と芭蕉の杖跡をたずねて敦賀の気比神宮
を参拝した。境内には芭蕉の銅像が建てられている
が、そのお顔はとても柔和であった。

出雲屋に泊った芭蕉は、あるじに「越路の習いなお
明夜の陰晴はかりがたし」云われその夜気比神宮で
待宵の名月を楽しんだといわれる。


09/05/25 Vol. 134






2009-05-14 17:59:25 | Weblog

  
 十万の蛙が村を鳴き囲む     稲葉朱灯


このところ夕方になると蛙の声が喧しい。いつも田植の季節になるといっせいに鳴き出す。彼らにとって繁殖期なのだ。

10日ころを過ぎるとさすがに衰えてきたが、周りが田圃であるわが家では一時期どうなっているのだろうと思うほど賑やかだった。それは夜明けまで続いた。

合戦という言葉があるが、まるで武者の鬨の声に似て安眠をさせてくれなかった。その数は10万といっても大げさではなく、まるで村ごと取り囲まれてしまったような恐ろしさを感じた。


09/05/14  Vol. 133




牧開き

2009-05-02 11:08:07 | Weblog


 嘶きのことに谺し牧開き    稲葉朱灯


ようやく北陸の春が定まってきた。野山は緑でおおわれ、
田植の始まった田圃には蛙の声が賑わい出した。

奥越高原牧場もオープンして広々とした牧草地には
たくさんの牛たちが見られるようになった。
あちこちから聞こえるウグイスの声に応えるように
牛のいななきがあたりにこだましていた。

牧場には温泉もあり入浴ができるし、売店で搾りたての
牛乳を飲むこともできる。家族で出かけるには福井から
の場合、手ごろな距離でもあるし格好の行楽地である。



09/05/01 Vol. 132