送水会果てて鵜の瀬に闇もどる 朱灯
今年も3月2日に若狭に春を呼ぶという伝統神事「お水送り」に参加する機会を得た。神宮寺で夕方から「韃陀」(だったん)の儀式がおこなわれ、境内で大がかりな護摩が焚かれる。
その火から大松明、中松明に採火、そのあと善男善女の手松明に火を移して境内から約2キロほど離れた鵜の瀬までを数千人の行列が続くのは神秘であり、見事であった。
鵜の瀬に着くと遠敷川の河原で大護摩に点火、数十人の僧侶や行者による読経の中、宮司が「お香水」を川に注ぐとその水は奈良二月堂の「若狭井」に十日かかって着くのだという。
今までに数回見学したが、今年は天気にも恵まれて一段と感動を覚えた。
10/03/05 Vol. 149