はいくでハイク

個人的な俳句日記です。

どくだみ

2008-06-28 14:56:50 | Weblog



 怒らしてしまひ十薬ただならず   朱灯

一雨あがってふと気がつけば家の周りは雑草だらけ、特に日陰にはどくだみの一群がはびこって白い可憐な花をつけている。繁殖力の強い雑草である。

別名を十薬とも言い、薬草として昔からいろいろ利用されている草だ。ときどき軒先に干されているのをよく見かける。煎じて飲めば風邪薬にもなるという。

見た目にはやさしい可愛い花だが、毟ったり千切ったりすると、とたんに異様で強力な匂を出して怒り出したのでは・・と感じる。あまりさわりたくない花ではある。


08/06/28 vol. 109



ほたる

2008-06-16 21:47:18 | Weblog
 勢ひては蛍火舞を高くせり   朱灯


北陸はまだ梅雨の前触れがなく連日晴天つづきだが、蛍にとってはいい条件となっている。幼虫から蛹になるのにまる1年、孵化してからの1週間が彼らの青春だ。

その1週間で彼らは子孫を残すための努力をする。オスは高く飛んでメスを探し、メスは草むらの茂みにいてオスに合図を送ってカップルとなるのだそうだ。

6月の中旬ころまでがその季節だが、雨や風があるとダメなので今年はとてもいい条件がつづいている。オスは一際高く飛んで、いい相手を探しているのだという。


08/06/16  Vol. 108







中池見湿地

2008-06-09 20:37:05 | Weblog


 新しきぬた場もありて登山道    朱灯

俳句の仲間と敦賀市の中池見湿地を見に行った。かって大阪ガスがLPガスの備蓄基地にしようと確保した所であるが計画を変更、市に寄贈したといういわくがある。

戦国時代、織田軍が金ケ崎城を攻めた時、池見は天然の堀の役目をしたといわれる。山中にある沈降地域で隠し田でもあった所で 26haほどの湿地である。

敦賀市が生態系を守る目的でこの湿地を保護、貴重なテンジソウ(田字草)は福井県ではここでしか見られない。途中には猪のヌタバ(寝床)なども見ることができた。



08/06/08  Vol. 107




大窪寺

2008-06-04 15:05:04 | Weblog



 結願の讃岐へ着きし遍路バス   朱灯


このごろ遍路を体験する人が多くなったといわれる。世の中の景気が冷え込み、不安が増えてきたのがその原因にあるのかも知れない。

何年か前、四国八十八ケ所の八十八番札所である大窪寺へ参拝したことを思い出した。いわゆる最後の結願寺として香川県の長尾町にある。

不遜ではあるが観光バスのツアーで立ち寄ったものであるが、真言宗の寺で開基は行基といわれる。弘法大師にもゆかりがあり、背後に女体山が聳える。



08/0604  Vol. 106