はいくでハイク

個人的な俳句日記です。

蕨取り

2006-04-30 20:32:35 | Weblog
No43


 老妻に得意がひとつ蕨取   朱灯

野山に活気があふれてきた。草が茂り
無数の花が咲き乱れてまさに春爛漫で
ある。

それにあわせたように一つ年上の妻に
元気がでてきた。山菜取りの楽しみが
出来るからである。

日頃は足の衰えを気にしているのだが
蕨取にはそれを忘れるようだ。たしかに
それは名人芸に近い。








春登山

2006-04-24 21:42:13 | Weblog
 


 つちふるや竹生睥睨して伊吹  朱灯

 山仲間と滋賀県長浜市にある横山へことし
 始めての登山をした。登山といってもわず
 か 312mで 1時間ほどの山である。

 かって山城があって幾多の争奪戦が行われた
 所で、東に伊吹山を望み、西には琵琶湖が眼
 下に見えて一級の展望台である。

 ふもとの観音寺は豊臣秀吉と石田三成の出会
 いの場として知られ、西国 88ケ所の札所でも
 ある。なにより遮るものがなく視界がいい。




夫婦旅

2006-04-20 22:53:35 | Weblog
岩国も秋吉台も花吹雪   朱灯


娘たちのすすめもあって結婚50周年を
記念して旅をして来た。

JRのジパングを利用して山口までの
格安切符を買い、のんびりと・・・でも
なかったが山陽新幹線に乗り新山口まで
直行、バスに乗り換えて秋吉台へ着いた。

秋芳洞を観光してネットで予約しておいた
ロイヤルホテルに宿泊、久しぶりに旅の
楽しさを満喫した。

翌日、岩国駅に途中下車、やや盛りを過
ぎた桜のなかの錦帯橋を渡ってきた。

1泊2日ではあったが思い出の多い旅と
なった。



花見

2006-04-14 11:48:56 | Weblog
何もかも赦して花の宴終ふ    朱灯


桜は満開だというのにこのところの寒さで花見に
行こうという気になれない。まして雨続きではなお
さらである。


花見といっても、風情を楽しむ純粋派と、お酒を楽し
む人とそれぞれの楽しみ方があるが、むしろ後者の
ほうが日本人の粋に合うのかも知れない。


その花見の会も家族などで行くのと、職場の付き合
いで仕方なしに行くのといろいろなケースがあって
複雑だ。今日は日頃の不満も忘れて楽しもう。

さくら咲く

2006-04-12 17:43:35 | Weblog
 桜咲く古木に若木さきがけて  朱灯

このところ雨が近くて桜の開花が遅れている。この方が
長期間、花を楽しめるので都合がいいという見方もある
ようだが、やはり桜はお天気にかぎる。

10日に若狭の方へ桜を撮りに出かけてみたが、すこし早
くて期待はずれだった。今日の足羽川堤防は満開に近か
ったが、あいにくの雨でとんと見ごたえがなかった。

意外と穴場はアピタの前通りかも知れない。まだ植えられ
て間もない若木なので花に威勢はないが、いち早く満開
になっていた。4~5年もすれば見事な並木になるはずだ。

06/04/12



種袋

2006-04-08 20:31:12 | Weblog

 転勤の巡査が託す種袋   朱灯

10年もいてくれた村の駐在さんが、移動で転勤に
なった。こまめにパトロールしてくれたおかげで
これといった事件もなく、お陰で平和が続いた。

その駐在さんはいつも派出所のまわりに花を育て
たり、めだかを飼ったりして通学のこども達にも
好かれていたようだ。

その巡査に頼んでおいた朝顔の種を忘れもせずに
届けてくれた。なんと律儀な人だろう。さっそく蒔いて
おいたが、うまく育ったらお礼を出そう。

06/04/08





日永

2006-04-03 16:40:41 | Weblog
     

 昏鐘の日永となりし杜よりす    朱灯

4月の声とともに目にみえて日が長くなったのが感じられる。
そして野山には芽生えの準備が整い、野鳥の動きもひとしきり
活発になってきた。当然のように人社会も活動の季節に入った。

雪の季節が長かった分だけよけいにこの時期には期待と喜びが
重って、五体に漲ってくるものを感じるのかも知れない。
それははるか昔の少年時代に感じたものと少しも変わらない。

昔は夕暮れ時になると、きまってどこの寺でも梵鐘を鳴らしたも
のだが、それがめっきり少なくなった。
まだいくらか明るい森の中のお寺から、鐘の音が聞こえて来た。

06/04/02