いなば路快速の日記帳

鉄道ファンの管理人が日々の出来事・雑感などを綴っていきます。

余部鉄橋の見納めを・・・(その2)

2010年07月11日 | ぐだぐだ旅行記

里山から列車の撮影をしたあとはさらに遊歩道を歩き鎧の集落へ。
この遊歩道の出口は鎧の集落のはずれにあり、歩いて数分のところに鎧駅があります。


現在、鎧駅は交換設備の使用が休止されており、使われていない上り本線はレールの頭にサビが浮いていました。
かつて亜幹線だった頃からローカル線化が進み、列車の本数もだいぶ少なくなった現状を思い知らされる光景です。


ポイントの分岐した部分から少し先に簡易な車止めとして枕木が置かれていたり、

京都方にある上り出発信号機が無現示の状態でそっぽを向いていたりしているのが何となく哀愁漂う雰囲気です・・・。

鎧駅から下り列車で浜坂へ。もちろん余部鉄橋を渡りましたが、これが自身で最後の旧橋梁通過となりました。
列車の中は観光客でいっぱいで、各々がカメラを手に手に餘部駅でどっと降車。

浜坂で昼食を取った後、再び餘部へ。集落の中をぶらぶらと散歩しながら、やってくる列車にカメラを向けていました。
橋が架け替わっても、この落ち着いた余部の村のたたずまいだけは、いつまでも変わらないでいてほしいと思います。

帰りの時間との兼ね合いから、餘部駅を14時くらいに出る下り列車で家路に就きました。
やはり一抹の寂しさを感じてしまいますが、ここは気持ちを切り替え、新橋梁が開通した時にはまた余部を訪れてみようと思います。
それはそれでまた楽しみです。


新しい橋に列車が通うようになってからも、但馬の青々とした山並みや、雄大な日本海は今までと変わらずに車窓を彩ってくれることでしょう・・・。


余部鉄橋の終焉まであと1週間を切りましたが、約100年の間お疲れ様でした、と労いの声を掛けてあげたい思いです。

(2015年追記)
余部橋りょうの架け替えに伴う線路切り替え工事開始の約1週間前に現地を訪れた際の記録で、
思い出深い旧鉄橋が役目を終えるとあって、ずいぶんしみったれた雰囲気の記事になっています(笑)。
今では展望台となり途中で半切りというシュールな状態の旧鉄橋ですが、やはりひとつながりの姿のほうが迫力がありますね。
いずれはこの雄姿を模型の世界で復元してみたいものですが、それはいつになることやら。


余部鉄橋の見納めを・・・(その1)

2010年07月11日 | ぐだぐだ旅行記

先週の日曜日に鳥取で用事を済ませた後、その翌日の月曜日は余部鉄橋に出かけてきました。
5月の大型連休の時にも余部鉄橋は一度訪れており、その時が最後かなと思っていたのですが、
今回の帰省でちょうどもう一度訪問できるのでそれならばと予定を立てていました。

山陰本線上り始発列車に乗って鳥取から浜坂へ。浜坂からはキハ47形の4連の普通列車に乗り餘部に到着。

幼い頃からよく連れてきてもらい、以前はよく通った余部鉄橋も、
現役の姿が見られるのはこれが最後か・・・と思うと何だか感傷的な気分になってしまいました。
当日は曇り空だったため写真が激しく白飛びしていますが、まあこれは梅雨時なのでしょうがないですね。

橋脚には解体撤去準備のために足場と青いシートが設置されていますが、
ここ数年間塗料を塗られておらずあちこちにサビが浮いてきているその姿を見ていると、
「満身創痍」という言葉が浮かんできてしまいました(使い方違うかもしれませんが・・・)。


約100年間、この場所にあり続けてきたこの鉄橋の本来の役目も、あと数日で・・・。

さて、餘部駅でキハ47の普通列車を降りた後、鉄橋下の駐車場へ。
平日の早朝ではありましたが、多少の観光客らしき人たちも鉄橋を見物していました。

6:43頃、特急はまかぜ2号が鉄橋を通過。
キハ181系は遠目からみると白っぽい車体色のため、曇り空を背景にすると白飛びしてしまい写真映えしませんね。

その後は集落のはずれにある最近整備されたばかりの遊歩道を通って新橋梁を南東から俯瞰できる展望台へ向かい、
キハ47の上り列車を撮影しました。新橋梁の脇を避けるように旧橋梁をゆく列車が撮影できるのも今のうちですね。
新橋梁の上には一部線路が敷設されているので、一見すると複線のようで面白いです。


ところでこの遊歩道、鉄橋ができる以前に余部と鎧の集落を結ぶために利用されていた里道を整備したもので、
勾配は大変きついですが足元は砂利敷になっており比較的歩きやすかったです。
しかし、ここ数日の間にに結構な量の雨が降っていたためにところどころ崖や路肩が崩れている個所があるため、
滑りやすい足元もあって通行には多少の注意が必要でした。


先ほどの展望台からさらに遊歩道を歩いて里山の奥へ。
途中の分岐を左に折れて今度は余部の集落を北東側から俯瞰できるポイントにやって来ました。
ここもこの一連の遊歩道整備に伴って容易にたどり着けるようになった場所で、
今までにないアングルで余部橋梁をゆく列車を撮影することができました。

以下、その2へ続く・・・