いなば路快速の日記帳

鉄道ファンの管理人が日々の出来事・雑感などを綴っていきます。

1/29 北関東に50系客車を訪ねて(その3)

2011年01月31日 | ぐだぐだ旅行記
北関東に50系客車を訪ねて(その2)からの続きです。

真岡線の拠点となっているだけあってローカル線の駅としては広い構内を持つ真岡駅ですが、時折列車が来ても下車した乗客はさっさと駅から去ってしまうのでホームには自分以外に人影はなく、鉄道ファンの姿さえ見当たりません。
蒸機や気動車の整備や入換のために社員さんが構内を行ったり来たりしているだけです。

機関区で整備中の蒸機をこんなに間近で見られるところもそうそう多くはないと思うのですが、真岡鉄道のSL列車は年間の運転日数がとても多いので、もはやこのような光景も特段珍しくはないのかもしれません。
保存機とはいえ、2011年にもなって日常の中に当たり前に蒸機が存在している光景って、よく考えてみると凄いことだと思うのですが…。

さて、しばらくするとC12が長声一発とともに動きだし、入換作業が始まりました。
ドッ、ドッ…、とシリンダから吐き出される蒸気の音があたりに響きます。

入換のためあまり速度は大きくないですが、その分ロッド類はゆっくり動くので蒸機の足回りがどんなふうに動いているのかを見るのにはちょうどいいですね。そのメカニカルな機構がゆっくり動いている様子は、なぜか動物的な動きを感じます。
あっ、写真が若干切れているのは気にしないでください(汗)


その後、C12は茂木方へ移動し、バックで50系の止まっている線路に転線してきました。操車掛の手旗に誘導されてゆっくりと後退してきます。
どうでもいいですが、SL「グッツ」って…。goodsだから「グッズ」でしょ、と突っ込みたいですが、まあそんなことを気にするのは野暮ですね。


そして蒸機は客車の3~4m前でいったん停止し、やわやわと後退してカシャンと乾いた音を立てて連結しました。
こういった連結作業を見るのは個人的には結構好きです。


ブレーキのエアホースや暖房用の蒸気管をつないで制動試験を行い、準備は完了!
蒸機の汽笛の後にディーゼル機のホイッスルが響きわたります。あまりの迫力に思わず少しにやついてしまいました。うまく言葉では言い表せませんが、実際に見てみるとこれはなかなか感激モノです。


さて、こうして「SLもおか」の編成が組み立て上がりましたが、今度は下館に向けて出発する為に駅舎側の上り本線に据え付けるためにいったん茂木方に編成を引き上げます。

茂木方の本線に引き上げたら、ポイントを切り替えて汽笛とホイッスルの合図の後に下館方にゆっくりと入線してきます。最初はDE10の推進・牽引だけで入換をしているものかと思いましたが、C12からも多少蒸気や煙が上がっていたところからすると蒸機も一応動力として動かしていたように思いました。


入換が済んで機関車からの蒸気が回ってきたのか、客車からも少しずつスチームがが立ち上り始めました。蒸気暖房もある種客車列車の象徴みたいなものだと思うのですが、もはやこのような光景が見られる機会も相当少なくなってしまったんでしょうねぇ。
ちなみにDE10はSGなし機である1500番台なので、DE10だけでこの50系を牽引すると無暖房状態になってしまいます。昔は、冬に支線区の短距離客車列車がDD13の牽引となったとき、結果的に無暖房となったこともざらにあったらしいですね…。

さて、SL列車の編成はこのあと下館に向けて回送されるわけですが、その回送列車が出発するまでにはまだ少し時間があるので、今度は真岡駅近くに保存(放置?)されている車両を見てみることにします。

いつになったら50系に乗るの?と言われそうですが…(汗)

以下、その4に続く・・・

1/29 北関東に50系客車を訪ねて(その2)

2011年01月30日 | ぐだぐだ旅行記
北関東に50系客車を訪ねて(その1)からの続きです。

下館からモオカ14形に乗り約30分、車両基地のある真岡駅に到着しました。

前回の写真で見えた大きな建造物は真岡駅の駅舎で、C12形蒸気機関車を模したユニークな外観となっています。しかも駅だけでなく真岡鉄道本社や真岡市の行政サービスセンターなども入居している地上4階建ての建物なので、なかなかに巨大です。
よく見てみると屋上に前照灯やボイラ上のドーム、安全弁なども再現されていてそれなりに凝った外観になっています。なんだか昔発売されていた(今もある?)プラレールの新幹線型車両工場セットを思い出しますね(笑)

さて、真岡駅構内とその周辺には個人的に興味をひかれるものが色々とあるのですが、まずは駅構内から見ていきましょう。

構内の2面3線の着発線の西側には何本かの整備線があり、この日のSL列車牽引機であるC12形蒸気機関車が運転前の整備を受けています。その隣にはDE10形ディーゼル機関車と3両の50系客車が待機しています。


C12 66は白い蒸気を時折吹きあげながら、罐の状態を確認しているようです。
朝日に照らされて黒光りする車体やメカニカルな足周りがとてもいい雰囲気です。何というか、見ているだけでわくわくさせられますね。
このC12 66は平成6年3月からの真岡鉄道のSL列車運転開始に合わせて静態保存から動態復活した機関車で、現在はのちに動態復活したC11 325と併せて活躍しています。そういえば今から10年近く前の平成12年12月12日には12並び記念で特別に「C12 1212」のナンバープレートをつけて走行したこともありましたね。
真岡の蒸機は時には重連運転を行ったり、JR東日本など他社への貸出運転を行うこともあったりと多彩な活躍を見せているようです。

ちなみに僚機のC11 325はこの日はお休みのようで、ガラス張りの機関庫の中に格納されていました。当日走っていない蒸機もこのように見学することができるのはうれしい配慮ですね。


一方こちらはSL列車に用いられる50系客車と回送用のDE10形ディーゼル機関車です。
このDE10 1535は平成16年にそれまでのDD13タイプのディーゼル機に代わって導入されたもので、真岡~下館のSL列車の回送に用いられています。蒸機が連結されていない状態をみると、今から10数年位前まで見られた国鉄/JRのローカル客車列車の姿そのままに感じられますね。
機関車の後ろに連なる客車の塗装が赤一色であればもう何も言うことはないのですが…。


そしてこちらが今日の主役(?)の50系客車です。車種構成はオハフ50形1両とオハ50形2両で、茂木方から編成がオハ50 11(1号車・写真左上)、オハ50 22
(2号車・写真右上)、オハフ50 33(3号車・写真下)の順に組成されています。ちなみに車番はJR時代のものではなく、真岡鉄道入線後に新たに付番されたものです。
車体のぶどう色に赤帯の塗装はおそらく戦前くらいの旧型客車の三等車の塗装をイメージしているものだと思います。少し前はぶどう色に白帯を巻いていたはずなのですが、おそらく昨年(平成22年)に全般検査を受けたときにデザインが変更されたのかもしれません。
個人的にはオリジナルの赤2号一色塗りのほうがいいなぁと思うのですが、蒸機との調和を考えた場合、明らかにこちらの塗装のほうが似合っているであろうことはどう考えても明らかですね(笑)


なお、編成中にオハフ50が1両しか含まれていないため、茂木方が最後尾となる場合はオハ50 11がしんがりを務めることになります。そのため妻面の左下には引っかけ式のテールライトが取り付けられています。そもそもオハフ50・オハ50共に機関車と連結する側の妻面はホロ枠が撤去されているので、常にこの位置で固定して運用されることを前提にしているようです。

しかし、ともあれ
これだけ原形に近い50系客車を見ることができるのももはやここ真岡鉄道だけでしょう。
50系を使用してのSL列車の運転は、開始当初はまだ東北や九州などに50系の客車列車が現役だったこともあって「50系客車の動態保存」と揶揄されたこともあったそうですが、それから15年以上経ち、もはや客車列車自体が風前の灯の今となってはSLの動態保存以上に意義深いことなのではないかと勝手に個人的に解釈しています。
いくら蒸機が動態保存されていても、それに牽引される客車がないとお客さんを乗せる列車としてはどうしようもないわけですから…。

ぐだぐだと長い文章になってしまい恐縮ですが、一言で言うと今回の真岡鉄道のSL列車のミソは個人的には「C12<50系客車」です(笑)
まあここまで深く考えなくても、素直に蒸機の牽引する列車が現在でも走っていること自体が喜ばしいことであるといえるのでしょうが(汗)

以下、その3に続く・・・

1/29 北関東に50系客車を訪ねて(その1)

2011年01月30日 | ぐだぐだ旅行記
期末試験も終わったので、そろそろブログの更新を再開しようと思います。
どちらかと言うと更新がストップしていたのは、試験対策に忙殺されていたということ以上にただ単に最近ネタ切れ気味というのが本当のところですが…。

まあそれはさておき、今回は期末試験後の気晴らしも兼ねてホリデー・パスを使って
茨城県の下館と栃木県の茂木を結んでいる真岡鐡道に日帰りで行ってきました。
目的はタイトルにある通り50系客車を使用した列車に乗ることです。

例によってまだ日が昇らないうちから出発。今回は朝5時前に南武線鹿島田駅に行き、そこから川崎行きの始発に乗車しました。
乗る前にふと方向幕を見てみると、幕が今までの文字だけのものに南武線のラインカラーを入れた新デザインのものに差し替えられていました。終点の川崎で方向幕を回している時に「快速」表示がチラリと見えたので、今度の3月改正からスタートする快速運転に備えて順次導入されている新しい幕のようです。

川崎からは上野まで京浜東北線で移動し、上野で東北線の宇都宮行き普通列車に乗り換えました。
鹿島田→川崎 504F クハ204-134
川崎→上野 420B モハE232-1226


E231系もまだまだ新しい車両のような気がしますが、気がつけばもう登場から10年近く経ったわけで、時の流れを感じずにはいられません。オールロングシートの近郊型車両に長距離乗るのにももう慣れてしまいました。
さて、この列車に乗って、さいたまを突き抜けて栃木県の小山まで移動します。余談ですが、途中の久喜で隣の東武伊勢崎線のほうに普段近所で見慣れた東急8500系が止まっているのを見たときは「折角遠くまで来たのになぁ…」と感じてしまいました(笑)
上野→小山 527M モハE231-1050

小山からは
415系1500番台4連の水戸線普通列車に乗車します。乗り換え時間が2分しかなく焦りましたがぎりぎりで乗車できました。もっとも、この列車の7分後の後続列車に乗っても下館には十分間に合うのですが…。ちなみにこの列車は普通列車ではありますが途中の小田林、東結城は通過扱いとなっていました。まあ「普通列車」≠「各駅停車」なので特におかしいことはないと思いますが。
途中交直切り替えセクションがあったり、鬼怒川の長い鉄橋を渡ったりして約20分ほどで終点の下館に到着。
小山→下館 1729M モハ414-1532

天気が良く、放射冷却の上に標高があるのでとても寒いです。
ここから真岡鐡道線に乗り換えですが、その前に写真の駅舎とは反対側にある関東鉄道の窓口に行って「常総線・真岡鐡道線共通一日自由きっぷ」を購入しておきました。
このきっぷは関東鉄道常総線全線と
真岡鐡道線の下館~益子が乗り降り自由というもので、今日はこれを活用しながら列車に乗っていこうと思います。


JRのホームの西側を切り欠く形で設置されている
真岡鐡道線のホーム。SL列車のPR看板が目を引きますが、その奥に止まっている気動車もなかなかユニークな塗装が施されています。模型で再現するのは大変そう…(笑)
この気動車はモオカ14形で、先代のモオカ63形を置き換える形で導入された日本車両製の軽快気動車です。地方鉄道向けの軽快気動車は新潟鐵工所のNDCシリーズや富士重工のLE-Car・LE-DCシリーズがほとんどのはずなので、日車製の軽快気動車は結構珍しいのではないでしょうか。
数年前に富士重工が鉄道車両製造から撤退したときに新潟トランシスと日車にその事業が引き継がれたので、その流れで
日車製の軽快気動車が登場したのでしょう。
角ばった外観、前面上部に配された前尾照灯や側面の大きな窓な印象的です。

さて、
まずはこの気動車に乗って途中の真岡駅を目指します。真岡駅は真岡鐡道本社や車両基地があり、真岡線の中心的な役割を担う場所で、蒸気機関車の整備もここで行われています。ということでSL列車に乗る前にその準備作業も見物することにしました。


そして下館駅から気動車に揺られること約30分、前方に何やら怪しい建造物が…(笑)
下館→真岡 109 モオカ14-5

以下、その2へ続く…

1/4 鳥取から横浜へ

2011年01月05日 | ぐだぐだ旅行記
こんばんは。
そろそろ大学の授業が始まるので、昨日はおよそ1日かけて列車で帰省先の鳥取から横浜まで戻りました。本当は鳥取でもう少しゆっくりしていたかったのですが、いつまでもうかうかしてはいられません…。

今回は普通乗車券(学割券ですが)を使用。山陰線経由で乗車しました。普通の切符なので青春18きっぷ1回分より割安感はありませんが、夜行バス片道分の運賃よりは微妙に安いです。


鳥取からは6:52発のキハ121単行の普通列車でスタートしましたが、倉吉から約30分の遅れを持って到着したスーパーはくと2号の接続待ちで15分ほど遅れて発車。浜坂着時点でも10分以上遅れていましたが、次の豊岡行きには接続時間が30分近くあるので遅れは帳消しになり一安心。


浜坂からの普通列車は首都圏色のキハ47 139が連結されていました。
気動車の色の塗り替えは工場入場と同時期に施工されるようですが、前回検査からまだ時間が経っていない車両が多いのか、今のところ豊岡地区の「タラコ」の増加ペースは鈍そう?に思います。

もし18きっぷで乗車していたらこの普通列車に乗って豊岡に行き、さらに電車の普通列車に乗り換えて先を目指す…、という行路をたどるところですが、今回は城崎温泉で下車、特急券を買って特急北近畿10号に乗車しました。

来春のダイヤ改正で一部が新型車両に置き換えの上、愛称が変更になるので一度は乗っておこうという心づもりです。
485系改造の183系はこれが初乗車でした。停車中の車内はとても静かで、モーターはもちろんMGやCPの音もせず少し異様な雰囲気に感じました。とはいえ普段から関東で電車には散々乗っているのに我ながら変な感想です。
車内の見つけがキハ181系とよく似ていたので(国鉄形特急車なので当たり前ですが)、そのキハ181系の騒々しいエンジン音が響く車内のイメージがあったからかもしれません。

城崎から1時間ほどで福知山に到着。ここから特急タンゴディスカバリー2号に乗り換えて京都を目指します。指定席車の通路まで立ち客が出るほどの混雑だったので、フリースペースの展望デッキに乗車し、ついでに綾部での東舞鶴発編成との連結も見学
しました
そういえばこの列車も今度のダイヤ改正で、「はしだて」と「まいづる」に愛称統合が行われますね。まあ、いわゆる「北近畿ビッグXネットワーク」内の特急愛称はちょっと氾濫気味の上、「タンゴ~」シリーズは名前だけでは行き先がどこか判別しにくいので愛称統合もやむなしかと思います。
北近畿タンゴ鉄道線内のみ運転のタンゴディスカバリー61・62号の愛称がどうなるのかはよく分かりませんが…。

丸っこい前面形状が特徴のKTR8000形ですが、工場入出場のための回送でたま~に鳥取駅でも見かけたことがあります。模型化希望します、マイク○エースさん(笑)

京都からは223系の新快速で米原へ、米原からは311系の普通で大垣へ、そして大垣からは313系の新快速で豊橋へ向かいました。
これらの列車は特にどうということはありませんでしたが、Uターンシーズンかつ18きっぷシーズンだったこともあり結構混雑していたので、米原では座ることができるように乗り換えの列車を1本ずらしました。


豊橋からは延々と普通列車の旅ですが、ちょうど掛川行きの列車の接続があったので大垣区のクロスシート車が充当されるかと期待しました。しかし案内表示には「3両」の表示があり思わずため息。
案の定やってきたのは静岡区の211系ロングシート車で、しかも乗ってきた新快速からの乗り換え客が押しかけて車内はだいぶ混雑していたので、ここでも後続の浜松行き普通列車に乗りました。この列車は5連で運転だったので車内は空いておりそれなりに快適でした。

浜松から313系の熱海行き普通列車に乗り換え、静岡で下車。
静岡からは19:30発の373系9連の普通列車338Mに乗り横浜を目指します。ロングシート車ばかりの現在の静岡地区にあってこの普通列車だけは別格の存在のような気がしますね。まさに「特別普通列車」?(笑)

この列車は始発の静岡でほぼ席が埋まり、旅行客のみならず会社からの帰宅客も多く見られました。時間帯的にホームライナーのような役割もあるようですね。
乗車してすぐ座席のリクライニングを少し倒し、夕食に豊橋駅で買ったさんまの押し寿司とあんまきを食べて車窓の暗がりを眺めていましたが、途中でうとうと眠ってしまい、気が付いたら戸塚を発車したところでした。

横浜からは東急線に乗り換えて某駅で下車、徒歩で下宿に帰りました。
新幹線は別として在来線の列車だけで移動するとかなり時間がかかりますが、日中に移動したり途中で適度に動くことがあるのでバスと比べると列車のほうが疲れが少ないかなと思いました。

1/1 謹賀新年

2011年01月01日 | 日々の出来事

年が明けて2011年になりました。新年明けましておめでとうございます。

さて、鳥取は大晦日から雪が降り続き、鳥取市の積雪は50cm近くまで達してしまいました。今でも国道9号は通行止め、山陰本線は雪のために運休が相次ぐなど交通は混乱していますが、現在復旧に向けて作業が進められているようです。

午前中には伯耆大山駅近くでラッセル車(DE15 2052だったか)が脱輪して動けなくなるというトラブルもありました。吹き溜まりに突っ込んで、ラッセルヘッドが雪を掻ききれずに浮いてしまったのかもしれません。機関車に直接除雪用スノウプラウをつけたDD15なら大丈夫だったかも?
ちなみに県西部の米子市は平野部でも80cm近い積雪があるようでした(驚)
正月頃の山陰でこれほどの大雪は珍しいかと思います。

新年早々から大雪に見舞われてなんとなく前途多難な感じですが、とりあえず今年一年もしっかり鉄活動に取り組んでいきたいと思います(もちろん勉学も・・・)。
それでは今年もよろしくお願いいたします。


これは今年の年賀状に使用したイラストです。今年は卯年ということで、某高速振り子DC特急ではなく、あの「ウサギ君」をモチーフにしてみました(笑)