今さらながら12系客車の裏にかまけてこちらの記事を更新するのをすっかり忘れていました・・・。
さて前回からの続きですが、長野電鉄長野駅から向かった先は善光寺下駅。「牛にひかれて善光寺参り」とはよくいうものの、特に目的があるわけでもなくただ反対方向の列車にうまい具合に乗れそうだという理由で下車。
土曜日の朝ということで人影はまばら、駅全体が薄暗く古びた感じで殺風景な印象を受けます。
長野電鉄長野線の長野駅付近は昭和56年に地下化されたそうですが、そのころから駅の全体的な様子は変わらないままのような気がします。せめて壁や床の汚れはきれいにしたようなほうが・・・。
長野行きの列車が来るまでの間、駅の近所を歩いているととある店先にこんなステッカーを発見。
地下線らしきところを電車が走っています。描いてあるのは非貫通車なのでたぶん2代目OSカーの10系でしょうか。
先頭部に何やら飾り付けがなされているところをみると、昭和56年の長野線地下化完成記念のステッカーかもしれません。今からもう30年も前のこと、このステッカーの絵柄もそれ相応に色あせています。
しばらくして駅に戻って長野行きの列車に乗りました。やってきたのはやはり8500系、地下駅に8500、うーん新玉川線(田園都市線)っぽい感じの雰囲気です。
違うところは編成と駅間距離が短いのと、地下区間でブッ飛ばさないことくらい?
終点に着いたら再びJR長野駅へ。今度はここから信越本線~しなの鉄道線とたどっていきます。で、これから乗るのは
この日のお目当ての169系電車です。
土休日は平日に比べて運用が少ないしなの鉄道の169系ですが、その休日運用のうち1本は湘南色に復元されているS52編成が充当されているようです。
ただ現在は冷房電源のSIVがJR区間の踏切や信号の装置に影響を及ぼす恐れがあるとのことで、JR線乗り入れ運用は115系が代走しているらしいです。ひょっとするともう解消されているかもしれませんが。
もはや全国的に風前の灯となっている「急行形車両」ですが、直流急行形電車に乗るのは今回が初めてです。湘南色の塗り分けが決まっていてかっこいいですね。
湘南色といえばしばらく前に上野口の185系で旧国80系の塗りわけ(金太郎塗り)の湘南色になった編成が登場しましたが、半分悪ノリでやってしまったようなあちらとは違ってこちらは正統的なスタイルの湘南色です。
さらに185系といえば最近田町の10連が登場時のストライプ塗装に復元されましたが、あれは歓迎できることだと思います。
閑話休題、169系は駅に着いてからしばらくの間は車内整備中となっていましたが、それも終わっていよいよ乗車。しなの鉄道の169系の車内は発生品の簡易リクライニングシートが設置されており、この時は座席2組が向い合せになるようにセッティングされていました。
同じ簡易リクライニングシートでもさっき乗った「妙高」の189系よりもこっちのほうが良かったような・・・。189系の椅子はなんだか使い古されておんぼろな感がありました。
さてこの時は真ん中のモハ168に乗車、台車直上の席に座って終点の戸倉まで軽快な急行形電車の音と走りを楽しみました。まだ冷房が入っていなかったため、窓を少し開けて外の冷気を取り入れてちょっと涼んでいたのですが、これができるのも窓の開く車両ならではですね。
終点の戸倉駅には長野から30分ちょっとで到着。169系はここで運用終了、夕方の運用に入るまではこの駅の留置線でしばらくお休みです。
本来なら169系の休日運用はこの乗ってきた列車の運用以外にも走行距離の長い運用が別にあるようなのですが、それは115系との共通運用だったので確実に169系に乗れるこちらの運用の列車を選びました(実際、もう1つの運用は115系が運用に入っていました)。
跨線橋から見た169系の屋根上。おでこ上部分の塗り分けが独特です。屋根の肩部分にはマスキングをして塗装したようですが、マスキングをしていなかったであろう中央部分にはみ出した黄かん色の塗料が付いているのが見えます。
3番ホームの向かい側には件の留置線があり、しなの鉄道色の169系と115系が並んで留置中でした。こうして同じ塗色で並んでいると、前面の設計はほとんど共通の部分が多いのでぱっと見の見分けはつきにくいですね。国鉄電車マニアからは全然違う顔だろ!とか言われそうですが(笑)
国鉄色もいいですが、こういう地域カラーの車両も個人的には好きです。
戸倉には駅裏手の少し離れた場所にも留置線があり、これはかつて採石場の引き込み線だったものを転用しているのだそうです。ここにも169系と115系がいて、169系は3+3連で留置中でした。JR時代からここの線路は留置線として使われていたのでしょうか?
戸倉駅の2番線に止まっていた湘南色の169系はやがて入換でいったん軽井沢方に引き上げ、折り返して留置線に入線、その後パンタグラフを降ろして「昼寝」に入ってしまいました。
駅部分には長さのある留置線2本と洗浄台のある行き止まりの留置線の1本があり、このように電車が数編成並べられているといかにも模型的な風景に見えてきます。規模的にも2面3線+留置線数本+引き込み線というセットはいかにも模型向きなように思えますね。
引き込み線は採石場でなくて農業倉庫や製材所、石油タンクでも面白そうだなとか、それだとスイッチャーが数両の貨車を入換して・・・、とかあーだこーだと模型化のことを考えるとどんどん妄想は膨らみます(笑)
さて、169系の入換が終わってもうこの後は夕方までしばらくは動きそうにないので、こんどは戸倉駅から長野方面の115系に乗って2つ隣の屋代駅に向かうことにします。
以下、その3に続く・・・。