アドリアンはSocial Studiesを専攻するハーバード大学の3年生。大学が提供するTutor Service(個人指導サービス)を通じて出会い、10月以降、毎週2回、1回1時間程度の英会話のパートナーとしてお世話になってきました。
今振り返ると、もう随分と昔のことのように感じますが、秋学期が始まった当初、僕が所属するMaster of Public Policy Program(MPP)の頼りになるプログラムディレクター、ヘレインから「最近どう?悩みとか困ったこととか、あるいは、報告したい嬉しいこととかあったら、私のオフィスに来て。」というメールをもらいました。そこで、彼女のオフィスを訪れ、「クラスでのディスカッションで、友人達(特にアメリカ人)の発言が思うように聞き取れない。なので、クラスでの発言が難しい」云々と愚痴ったところ、ハーバード大学のBureau of Study Counsel が提供するTutor Serviceを紹介してもらったのです。
Tutor Serviceとは、アルバイトの機会を探しているハーバードの学部生(アメリカ人)を、英会話やライティングの添削をしてくれるネイティブを探す留学生に紹介する制度です。Bureau of Study Counseではこの他にも、ハーバードの学部・大学院で学ぶ主として留学生を対象に、各種カウンセリング、ライティング指導、グループワーク指導など、多様なサポートプログラムを提供しています。
通常は有料なのですが、ヘレインのオフィスがMPPに所属する留学生向けの特別の予算を持っていて、「あなたの気が済むまで、好きなだけ利用しなさい。お金はこっちで面倒を見るから」とのこと。お言葉に甘えて、10月以降、思う存分活用させてもらっている次第です。
アドリアンとはこれまで20回以上会っており、お互いの家族・趣味のことから始まり、大学生活や勉強、アメリカの歴史や教育、日本の政治・経済上の課題、更には原爆投下や東京大空襲をめぐる問題などなど、本当に様々なことを話してきました。「秋のハーバード」で紹介した、年2回(1月と5月)“開催”されるハーバードの伝統的な“××マラソン”の話や、ジョン・ハーバードの像に隠された大ウソの話を聞いたのも彼からです。
誰にも煩わされることなく、語学力を向上させることに集中しながら、自分のペースで英会話を出来ると言う意味で非常にプラスになったことに加え、アメリカの一大学生から、アメリカの教育制度やアメリカの大学生の生活について、彼自信の経験に基づいた話をじっくりと聞くことが出来たのは非常に有意義でした。
しかし、残念なことにアドリアンとのミーティングも実は今日が最後。彼は、年明けからスペインに半年間留学することになっていて、来週にはボストンを発ってしまうのです。という訳で、今晩はこれまでの感謝とスペイン留学の成功を祈って、彼の壮行会を企画しました。場所はケネディスクールの正面にある韓国風日本料理屋の竹村。お寿司や天ぷら、お茶漬けはもちろん、タコワサビ、ほうれん草のおひたし、揚げ出し豆腐などなど、ここでは中々手に入らない、思わず顔がほころんでしまう懐かしのメニューがイッパイです。
しかし、お箸の使い方も良く知らない彼にとっては、これが初めての本格的な日本料理。特に今回、是非彼にチャレンジしてもらいたかったのがこれです。
実は、先日、彼に写真付きの資料を使って日本の料理について紹介したときに、彼が「これはさすがに無理」って言っていたのがこの納豆なのです。
「確かに糸を引いているけど、本当に体にいい健康食品。毎朝食べてる日本人も少なくない。だから、日本の平均寿命は世界最長なのだ!」
などと強行に主張し、熱燗で乾杯した後に“納豆巻き”をオーダー。恐る恐る食べてみた彼の感想は、
「うん。クリーミーで結構いけてる。」
2個、3個とフォークで食べていました。先ほど彼からメールが来ましたが、「今日はありがとう。特に、“Natto恐怖症”を克服できたのはよかった。」とのこと。何故か少しほっとしました。
ともあれ彼ともしばらくお別れ。好奇心旺盛で思慮深い彼は、きっと有意義なスペイン生活を送ることでしょう。
頑張れ!アドリアン。
元気そうですね。
しかし、納豆食わすってのは、結構、チャレンジャブルなことを・・・。
まあフランス人にザリガニやカタツムリを食わされるのと同じか(違
そういえば熊本支社時代に奄美大島に出張したとき、ヤギのK玉の煮物が出たなぁ。アンモニア臭くて、ほとんど食べられませんでしたが、現地ではご馳走だそーで。
やはり文化の差ってありますよね。。。ええ。自戒を込めて。
追記
そっちだとお酒は、どんな銘柄があるのですか?
「月桂冠」は現地に工場を造っていますし、清酒の対米輸出は毎年50%以上の伸びですが。
護送船団方式、酒販免許行政が終わったので、国税庁の酒税課も新たな仕事を模索していて、最近のトレンドは酒の輸出振興らしい・・・です。
確かに納豆は食べてもらえるか微妙でしたが、「納豆まき」という穏当な選択が正解だったのか、喜んでもらえてよかったです。
ちなみにお酒の銘柄は・・・メニューには「Sake」とあるだけで一種類しかなかったので特に聞いてません。このお店は経営は韓国人がしているそうですし、バイトのウェイター、ウェイトレスは当然日本語は出来ないので、おそらく聞いてもわからないでしょう。
今度別のお店に行ってみたらチェックしてみます。
では、良いお年を!
お元気そうで何よりです。飼い犬を慰めの種にしているとは、私の飼いハムスターと一緒ですね(←過去の話)(笑。
何を隠そう、私もパリでお世話になったホームステイ先の家族に納豆を喰わせようとしました。「日本の朝食のスタイルを教えて欲しい」というので、近くのスーパーで卵と米と魚を買って、日本食材屋さんで味噌と海苔、そして「納豆」を買ってきて、「ご飯、味噌汁、魚、海苔」という典型的なものを用意したところ、早速、「この豆は何だ?」と言われ、「soja pourri(腐った大豆)」と応えたら、一気に嫌悪のまなざしを向けられましたよ!
「おまえんとこのロックフォールチーズだってそんなもんじゃないか!」と言いたくなりましたが、言語能力がなかったので黙っときました…。
今年も宜しくお願いします!
今年もお互い多くのことを吸収し、多くを発信していこう。今年も宜しく!