霞ヶ関界隈でしか流通していない綺麗に刷り上げられたパンフレットの数々、エンドユーザーのニーズに合わなかったのか、あるいは存在すら認知されなかったのか、年度末に未消化のまま積み上がる多額の補助金、制度の趣旨が現場に伝わらなかったのか誤解と不信感に満ちたマスコミ報道ばかりが目立つ様々な規制政策・・・
どれも、貴重な税金と現場の職員の汗によって作り上げられた政府の「商品」たちの“哀 . . . 本文を読む
2年間にわたるマラソン・レースの最後の直線、Spring Semester 2007がはじまりました。これまで1年半のケネディスクール内外での学びの総決算をするとともに、政策のプロフェッショナルとして社会にスムーズに再エントリーするための準備期間でもある大切な4ヶ月。
先日の記事のとおり、迷走する修士論文(PAE:Policy Analysis Exercise)に追 . . . 本文を読む
ほぼ毎週のようにやってきたクライアントに対するプレゼンテーションに追われたPAE(修士論文)と、1月7日から18日まで2週間にわたり朝から晩まで大学に缶詰になって取り組んだLeadershipの冬季集中講座のお陰で殆ど休んだ気がしなかった冬休みが終わり、水曜日から雪崩れ込むように春学期に突入してしまいました。
「アメリカ・イギリス・アイルランド・インド・日本の5か国における民間非営利セクター . . . 本文を読む
Johns Hopkins(ジョンス・ホプキンス)大学のCenter for Civil Socitey Studies(市民社会研究所)が2003年4月に公表した民間非営利セクターの国際比較「Global Civil Society Overview」が照らし出したのは、グローバルなレベルで、政府と市場との挟間で確かな存在感を放ちつつ、人々の日常生活・仕事に、そして公の . . . 本文を読む
国際的に、あるいは一国内ですらはっきりとした定義がないために、横断的な比較が困難であった「民間非営利セクターの国際比較」というチャレンジングな課題に取り組み、現時点で恐らく世界で最も広範で信頼性の高いアプトプットを出しているのが、昨日紹介したJohns Hopkins(ジョンス・ホプキンス)大学のCenter for Civil Socitey Studies(市民社会研究所)。 . . . 本文を読む
前の授業が終わりL140教室の扉が開くと、その前で待ち構えていた大勢の学生たちが一斉に教室になだれ込んでいきます。座席よりも学生たちの数のほうが多いのは明らかなので、僕もその波に混ざって教室に入り前方の席を確保。
約4か月ぶりに手にする自分のName Tagを机に立てかけながら、これから始まろうとしている秋学期最初の授業に武者震いのような感覚を覚えている自分に気付きました。
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「Safe Medicine(安全な医薬品)」というテーマの下、2週間にわたって続いてきたケネディスクールの「春の集中特訓道場」Spring Exerciseもようやく今日で終止符を打ちました。
この2週間、600ページにわたるリーディングや様々なウェブサイト等を使ったサーベイ、David Kessler元FDA長官を含むゲストスピーカーやMPP(Master in Publ . . . 本文を読む
FDA。公式にはFood and Drug Administration:連邦食品医薬品局。でも実際は・・・
「Funded by the Drug industry At your expense!!」(あなたの犠牲の上に立つ、製薬業界からの手数料で賄われるFDA)
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Spring Exerciseのテー . . . 本文を読む
新薬の安全性審査を担当するFDA(Food and Drug Administration:連邦食品医薬品局)の審査官。新薬を手にする患者に向かって
「こいつはスゴイ痛み止めでね。(副作用で)心臓が爆発したって何にも感じることはないですよ・・・」
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FDAによる新薬の安全性チェックを揶揄する風刺画。
「安全な医薬品の番人」と . . . 本文を読む
日本はゴールデン・ウィーク。ケンブリッヂはようやく訪れた美しい春。そんな素敵な季節を尻目に朝から晩まで図書館やミーティングルームにひきこもり、寝不足で目を血走らせた240名のMPP(Master in Public Policy)の一年生。そんな僕らが最近よく発する呪文があります。
「ペデューファ!」
「ペデューファぁa!!」
この訳の分らん呪文のような言葉が、今回 . . . 本文を読む
という訳で、「Safe Medicine(安全な医薬品)」のテーマで昨日より始った2週間のケネディスクールの“集中特訓道場”Spring Exercise。
このテーマでパッと思いつくのが、現在、日本で大きな議論になっているインフルエンザ治療薬タミフルの副作用が原因と見られる異常行動の問題。また血友病の患者に非加熱製剤が使用されたことによる薬害エイズ事件も、未だ多 . . . 本文を読む
今日のボストンの気温は20度を超えました。多くの木々にはまだ寒々しい裸のままですが、表情のない凍土で長らく覆われていたハーバード・ヤードは柔らかな緑の絨毯に衣替えをし、その上をリス達が嬉しそうに駆けていく姿や、寝転がって読書にふける学生の姿が目に付くようになりました。道端に咲く可愛らしい春の花に、つい足を引き止められてしまいます。
そう、春です。とうとうボストンにも春がやって . . . 本文を読む
先日(4月10日)の朝鮮日報に興味深いコラムを見つけました。
「“マニュアル大国”日本」(上) (下)
書き手は東京に駐在する朝鮮日報の韓国人記者。日本のコンビニエンスストアーの店員や工事作業員、あるいはバス運転手の徹底した顧客志向のサービスの質の高さに注目し、そのカギを探る内容(詳しくはリンク先を参照して下さい)。
記者はこうした高品質のサービ . . . 本文を読む
授業の殆どが、実際に世の中で起こったケースを下に展開されるケネディスクールですが、試験問題もその例外ではありません。
例えば、僕が最も苦手であり、目下、図書館の中で悶絶中の統計学を例にとって試験の内容を(現実逃避も兼ねて・・・)ご紹介したいと思います。
その前にコースの概要について少々。
「春学期スタート」の記事でも紹介したとおり、 「Empirical . . . 本文を読む
この春学期に履修している「ECONOMIC ANALYSIS OF PUBLIC POLICY(公共政策の経済分析)」では、現在、累進課税(所得が多くなればなるほど納めなければならない税金の額が増える税制度)や福祉政策(例えば生活保護)など、いわゆる経済的格差を埋めるための政策について分析をツールを学んでいます。
日本でも最近「格差社会」が問題となっていますが、では世界レベルで見ると格差はど . . . 本文を読む