遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

自衛のための自食

2013-10-21 23:52:20 | BIONEWS
細胞:細菌侵入察知の仕組みを解明 阪大(毎日新聞)
先日、ノーベル賞候補としてロイターに報道されたAutophagy(自食作用)の研究です。自食作用というのは、もう何度か説明してますが、要するに細胞が飢えた時に自分の細胞質にあるものを消化し栄養にするシステムでして、その時にできる小胞をAutophagosome(自食胞)と呼びます。思いだしましたか? 試験に出ま・・・出ませんよー。(笑)
自食というのは飢餓状態になった時だけでなく、細胞に変性タンパク質が貯まった時とか、酸化ストレスでボロボロになったミトコンドリアとか、侵入した細菌いる時とかに働くんですけど、何がきっかけで自食胞が形成されるのかは分かっていませんでした。それが分かれば、自食胞の発生をコントロールできる・・・かも。

吉森教授らは、細菌が細胞に侵入すると、栄養を取り込む小器官「エンドソーム」が壊されることに注目。培養したヒトの細胞を使い、エンドソームが自動的に壊れるように細工して観察した結果、細菌が侵入しなくても、エンドソームに穴が開くとオートファゴソームが現れることが分かった。吉森教授らは、細菌の侵入の有無にかかわらず、エンドソームが壊れることをきっかけにオートファゴソームが現れると判断した。

実際、エンドソームに穴があくような細工を施すと細菌侵入がなくとも自食胞が形成されたそうです。

糖尿病あたりだと小胞体に貯まる変性タンパク質の処理が問題なんですが、へたった小胞体を処理できるようになるんですかねぇ・・。

きしめん、イタリアでPR 河村名古屋市長が出張へ(朝日新聞) - goo ニュース
「ジャパニーズでらパスタ」のきしめんを、愛知県産の白しょうゆや名古屋コーチンのガラで作っただしで無料でふるまうために、河村たかし市長はイタリアへ26~31日に出張するそうです。きしめんならいいんじゃないかな・・・あんかけスパなんか持っていったら、イタリア政府は国交を断絶するかもしれません。(笑) 
麺類は中国で生まれたと思うんですが、長い年月と道のりを経て中心から離れたところで文化が花咲くわけでしてな。辺境の地の日本や欧州の方が美味いものを作っとるわけです。でも・・・きしめんは鰹出汁で食うのが一番だと思うなぁ。ま、美味しく食べていただきましょう。

本日のお酒:KIRIN 一番搾り STOUT + 立山 特別本醸造
コメント (4)
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