遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

バランスの取り方次第

2012-03-12 22:16:55 | BIONEWS
北陸・東北で大雪続く=暴風と高波に警戒―気象庁(時事通信) - goo ニュース
昨日のドライブは行きは春の日差しで、「こんなんでゲレンデの雪は大丈夫かいな?」と思うくらいでして、案の定白馬まで来たというのに雪面ザクザクのよくないコンディションでした。帰り、特に富山県下では降雪ですごく高速運転がしにくい状況。大量にちらつく雪がヘッドライトを反射して前方がめっちゃ見にくかった。風もすごく強くて、ちょっと危険を感じた。初めて夜の高速道路の運転でヘッドライトを消してフォグランプだけで走行しました。フォグランプって、こういう時いいですね。普段、冬はヘッドライトとフォグの両方使っているのですが、状況によって照らすバランスを変えるとよりよく機能するもんです。
今日帰宅時、雪雲が急にやってきて・・・突然、ジャラジャラジャラジャラっと! 雹を降らせてくれました。春までまだまだですね。暖かくなったり、急に冬に戻ったり・・・そうやってバランスをとりながら次第に季節は変わっていくんだな。

X染色体上の遺伝子は常染色体の2倍量発現して量的不均衡を解消 - 東北大(マイナビニュース) - goo ニュース
性染色体、女はXX、男はXY。X染色体が二つある♀細胞では、片方のXがクロマチンがヘテロクロマチン化されていてシャットアウト! それでバランスが取られています。まあ、そこまでは普通に知られているエピジェネティクスのお話。ヒトの男性特異的の遺伝性の色覚障害や三毛猫が雌ばっかりな理由の説明になってますね。試験には出さんけど、これくらい知っておきませう。(笑)
記事にある東北大のグループの仕事は、この性によるエピジェネティク・コントロールに新たな発見といっていいでしょう。常染色体は父と母から2本もらってるので、上記のままだとX染色体で機能している遺伝子は常染色体の半分しかないってことになります。てなわけで、1コピー分しかないX染色体の遺伝子は常染色体上のものよりも2倍発現しているという学説が昔からあったんですが、半分しか発現していないという研究もあったりしたんですよ。
これまでは、「それでも、まあ、いいんでない?」と考えられていたんですが、常染色体上にコードされている他の遺伝子群の産物と相互作用するものは量比がそろってないといけないのです。そういう遺伝子について調べると、ちゃーんと1コピー分しか機能しないX染色体の遺伝子は常染色体上のものよりも倍発現しているとのことでした。「ふーん、よかったね」で終わらせちゃいけないんですよ。そこで科学が止まっちまいますから。w こういう風な遺伝子の発現バランスの調節の問題は、高次倍数体や染色体異常の生物の細胞ので何が起こっているのかを知る手がかりになります。減数分裂って、ひじょうにリスキーな細胞分裂でして、卵子では10%くらいの確率で染色体分配異常を引き起こしてるのですよ。その中でX染色体は不活性化されるためX染色体の不足や余剰は症状として現れにくく、X染色体数異常を認識しないまま日常生活を送る患者もいるほどだそうです。

今日のお酒の小谷錦の純米吟醸は昨日白馬から帰ってくる時に自分用の土産に買いました。土産屋さんで買うお酒はたいていまずいので、小瓶(300 ml)にしたんですが失敗でした。すごく造りがいい。美味い。小谷村の棚田で栽培された酒造米白樺錦で醸されたお酒でした。「白樺錦」という名の長野県の酒造好適米を知りませんでした。不覚! もっと大きな瓶のを買っとくべきだったぁぁぁ~。ちょうどオレの前で小谷錦一升瓶を指名買いで買ってったおっさんがいたんだけど、彼に続くべきだったよ。
棚田の米ってけっこう美味しいものなのだそうです。田に機械が入らないので、収穫後に昔ながらの方法で天日で干されて処理されるので大規模な農法で収穫された米とはちょっと違うそうな。ご飯では違いは分からんけど、酒では分かる・・・かも?!

本日のお酒:KIRIN CLASSIC LAGER + 小谷錦 純米吟醸 生酒 + 立山 本醸造
コメント
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