滋賀県 建築家 / 建築設計事務所イデアルの小さな独り言

建築家・清水精二のブログ、何でもあり独り言集・・・。

住宅の耐震性に対するニーズが高い・・!?

2008年01月20日 | 建築
いつものように、定期購読している建築雑誌が山積み状態になってきたので、整理しながらパラパラと再読していると、ネット上での、「住宅の設計内容で、重視するものは何ですか」というアンケート調査の結果が掲載されていました。(調査対象は30~50歳の住宅を既に購入しているか、購入予定の人で、一人につき3つまでの回答)

それで結果は、1位が「日当たり」で59.0%、2位が「耐震性」で47.5%、3位が「収納の多さ」で36.5%、4位が「風通し」で26.0%という事でした・・。
「日当たり」や「風通し」といった室内の快適性と、「収納の多さ」「キッチンの使いやすさ」などの機能性を求める声が多いのは、従来どおりですが、注目すべきは2番目に多い「耐震性」です。やはり、建築業界における一連の耐震強度に関する偽装や施工ミスなどに対しての不信感が表れているのでしょうか・・。(意外に少なかったのが、「安全性」と「防犯性」で8・9位と2割を切っていました・・)

自由意見欄を見ると、キーワードは、「リビング」と「収納」で、日当たりも風通しもリビング中心に考えている人や収納の多さを求めている人が多いことがわかります。そのほか、「マンションでも窓のある明るい浴室がほしい」、「リビングと別に和室がほしい」といった従来どおり(想定内)の意見が主流となっています。
不思議なのが、自由意見欄で「耐震性」にこだわる意見がなかったという事です。漠然とした不安だけがあるのでしょうか・・・。

私の経験からすると、どこかで地震が起きて、大きな被害があったときの直後には、「あのような地震が起きても、この家(建物)は大丈夫なのか・・?」、「震度7の地震が起きても、この家(建物)は大丈夫なのか・・?」というような声をしきりに耳にするのですが、時間が経つにつれ震災に対する意識が薄れてくると、「地震なんか滅多に起きないのだから、構造にコストをかけなくてもいい・・」などと経済優先の考えが大半を占めてくるという現実があります・・・。

常識的に考えてみれば、「耐震性」に対するニーズが「日当たり」に迫る調査結果は、一連の耐震強度不足の問題が騒がれなくても、普通に当たり前の事だと思いますけどね・・。








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