滋賀県 建築家 / 建築設計事務所イデアルの小さな独り言

建築家・清水精二のブログ、何でもあり独り言集・・・。

国宝 園城寺金堂屋根修理特別公開

2007年11月17日 | アート・文化
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今日は、11月3日、4日、17日、18日と文化庁が主催する国宝の園城寺金堂[滋賀県大津市]、檜皮葺(ひわだぶき)屋根修理現場の特別公開に行ってきました。園城寺は、私の自宅から徒歩で15分ぐらいの距離にあるので散歩のついでに・・、(なんて言うと、遠方から来ている方が気の毒になりますけど・・・)

現在の園城寺金堂は、1595年に旧金堂が延暦寺に移された後、北政所によって再興され1599年に上棟し、1601年に入仏法要が営まれています。天台密教寺院における伝統的な形式を伝える桃山時代を代表する格調高い優れた建築物です。
金堂の屋根は、柔らかで暖かみがあり、また優雅な曲線を造り出すことのできる日本独自の技法である檜皮葺で葺かれています。

檜皮葺を簡単に説明しますと、原皮師(もとかわし)が樹齢100年以上の檜の立木から採取した檜皮を、屋根葺き材として使えるように整形し、その檜皮を竹釘で固定していきます。竹釘の固定には独特の方法があり、竹釘を20~30本を口に含み、舌先で一本一本確認しながら竹釘の頭を口から出して、屋根金槌の「ふせ金」と呼ばれる金属部分にあてがい、「ふせ金」を利用して竹釘の先を檜皮に打ち込み、先の「つち頭」で叩いて止めていきます。片手で檜皮を押さえたまま、片手で竹釘を打つように考えられた技法です。

2枚目の画像は、箕甲(みのこう)の部分を廻し葺している作業です。このように箕甲や隅の背の廻し葺きを間近で見学できるのは、修理中のみですから今日は非常に貴重な体験をさせて貰いました・・・!


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