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市場はお祭りさわぎ!? デイトレーダーの標的JAL株、高いリスク 記事2本

2010-01-17 16:06:38 | Weblog
デイトレーダーの標的JAL株、高いリスク 2010年1月16日 読売
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/n_jal3__20100116_14/story/20100115_yol_oyt1t01170/
 マネーゲームの標的となっている日本航空株。15日の終値は前日比1円安の7円で、出来高は約5億4900万株に上った。
 東証で3日連続トップとなった大商いの主役はインターネットで売買を繰り返す「デイトレーダー」などの個人投資家だ。
 「試しに7円で1000万株買ったが、結局7円で売っちゃいました」
 日航株の売買が活発になった14日、都内の30代男性デイトレーダーは、運用する60億円の一部を日航株に振り向けた。一方、彼の友人は「7円で買って8~9円で売り、1日で1500万円稼いだ」という。
 ネット証券最大手のSBI証券によると、同社で13日以降、日航株を取引した個人投資家は前週の3倍以上に増えた。株価が10円を割り込むと少ない資金で取引でき、株価が1円上昇するだけで1割以上の利益が出る。こんな誘惑に多くの個人投資家が巻き込まれているからだ。
 別の30代男性デイトレーダーは、「値下がりの可能性が高い日航株に手を出すリスクは高い」と指摘する。プロの投資家が日航株の売買を繰り返しており、「個人投資家の多くは、
日航株では、ほとんどもうけを得ていないだろう」と、冷ややかな視線を送っている。

市場はお祭りさわぎ!?JAL株暴落“泣く人”“笑う人” 2010年1月15日  夕刊フジ
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/n_stock_prices__20100116_5/story/15fujizak20100115022/
 株価がとうとう1ケタ台に突入した日本航空。普通株や優先株を大量に保有する大株主は巨額の損失処理を強いられることになる。一方、今がもうけ時とみた投機筋は、利ざや稼ぎの買い注文を大量に入れ、株式市場はお祭り騒ぎとなっている。JAL株をめぐる悲喜こもごもを追った。
 筆頭株主だった東京急行電鉄は14日、同日までに保有する日航株をすべて売却し、2010年3月期決算で90億円の特別損失を計上すると発表した。これに伴い、同期の連結純利益予想を従来の150億円から100億円に下方修正した。
 東急は昨年10月以降、日航株の売却を開始。12月までに86億円、今年1月に4億円の売却損が発生したという。東急は、02年に日航と経営統合した日本エアシステム(JAS)の筆頭株主だったことから、日航の大株主となっていた。
 他の大株主にも多額の損失が発生するとみられるが、第2位株主の東京海上日動火災保険は夕刊フジの取材に「個別の案件についてはご容赦いただきたい」(広報部)としている。
 市場関係者は「損害保険会社にとって航空会社は重要な顧客でもあるだけに、日航の経営が厳しいからといって簡単には株を売れないのでは」と指摘する。
 大株主となっている銀行のなかでもっとも大変そうなのが、みずほコーポレート銀行だ。普通株の保有比率がメガバンクのなかでもっとも高いうえ、優先株も大量に保有している。
 アサミ経営法律事務所の浅見隆行弁護士は「報道されているように日航が会社更生法を申請し、100%減資となった場合は、優先株も株式としての効力はなくなる」と解説する。
 「日航の西松遙社長の息子はみずほで働いており、それだけ親密な関係にある。銀行界には、みずほが日航向けの債権を甘く分類(査定)しているのではないかと、疑いの目で見る向きが多い」(金融筋)というから、みずほが今後行う決算発表が注目されそうだ。
 また、元衆院議員の糸山英太郎氏と、糸山氏が代表を務めるゴルフ場運営会社の新日本観光も大株主に名を連ねている。気になったので、糸山氏の事務所を直撃すると、「取材はすべて断っている」。新日本観光も「話をできる者がいない」とのことだった。
 糸山氏は、米経済誌フォーブス(アジア版)が13日に発表した「日本の富豪40人」で8位(資産約3100億円)にランクイン。日航問題で資産を減らすことになるのだろうか。
 日航の「グループ社員持株会」も大株主となっている。ある日航OBの男性(58)は「自分は株価が290円ぐらいのときに、日航はもうダメだと思ってすべて売ったが、退社後も5000~1万株ぐらい持ち続けている人も多い」と怒りが収まらない様子だ。
 上場廃止の方向となり日航株が暴落しているだけに、社員持株会から退会する人が急増していると思いきや、「特にそのような話は聞きません。私もまだ社員持株会に入っていますし」(現役の日航幹部)とのこと。
 それほど会社を愛しているのか、それとも退会すると日航を見捨てたと後ろ指を指されそうだからそのまま入っているのか。いずれにしろ“取り付け騒ぎ”は起きていないようだ。
 一方、株式市場はお祭り騒ぎ。「小刻みに売買を繰り返して利ざやを稼ぐ個人投資家の取引が活発になっている」(大手証券)ためだ。
 仮に1株7円で100万株を買い付け、8円で売り抜けると、100万円のもうけ。株価が1ケタ台まで落ちてきているため、損をしても傷は比較的浅い。そのため、投機的な取引が異常に膨らんでいるわけだ。
 14日の日航株の出来高は約10億4259万株と、前日に続き個別銘柄の取引としては過去最高を更新。東証1部全体の取引の約3分の1に達した。



 両記事では注目度の高い渦中のJALの値動きについて触れていますが、実は前日15日の株価下落率ワースト10を見ても、1円安の7円のJALが12.50%安となった以外にも、
100株単位で購入できる銘柄としてベンチャーリが1円安い14円で6.67%安、同100株単位で購入できるNISグループが2円安い31円で6.06%安、50株単位で購入できるアイフル株も10円安い184円で5.24%安。その一方で、1000株単位で購入できる山水電気が1円高い6円。個人投資家が投機目的で短期間で売買を繰り返している銘柄は結構あると思います。
 ただ、日航株は19日火曜日に会社更生法を申請して上場廃止になることがほぼ確定。株式市場が開いている時間ずっとパソコンに張り付くことができ、かつ1円単位でドライに売買をすることに慣れている(というよりそれがお仕事な)デイトレーダーさんならまだしも、ごくごく一般にお仕事を持ちながら株取引をする方が儲けることができる確率は限りなく低く、私も真っ当な個人投資家さんにはお勧めはできないという見方に賛成です。

*勿論 携帯電話と常ににらめっこしていれば、取引を出すことは理論上可能ですが、そんな職務怠慢な同僚とは一緒に仕事はしたくありませんよね…(^^


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