米国株、ダウ続伸し64ドル高 連日最高値、S&P500は初の2500台 2017年9月16日 日経
15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6日続伸した。終値は前日比64ドル86セント(0.3%)高の2万2268ドル34セントと、4日続けて過去最高値を更新した。主力の中型機「787」の増産で好業績への期待が高まっている航空機のボーイングに買いが続き、相場の上げをけん引した。
ダウ平均の週間の上げ幅は470ドルに達し、昨年12月上旬以来およそ9カ月ぶりの大きさとなった。機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は2日ぶりに最高値を更新し、初めて2500の大台に乗せた。
15日はボーイング1銘柄でダウ平均を30ドル近く押し上げた。この日から主力のスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の新モデル「8」と「8プラス」の予約受け付けを開始したアップルが上昇。工業製品・事務用品のスリーエム(3M)など値がさ株が買われたのもダウ平均の上げを後押しした。
北朝鮮は14日夕に再び日本上空を通過する弾道ミサイルを発射した。しかし「売り材料が出ても物色の矛先は業種間で循環しており、相場の上昇基調が保たれている」(米株式市場の関係者)という。企業業績の拡大が続いているため「米株の投資環境は悪化しにくい」(日系証券の営業担当者)との指摘もあった。
トランプ米大統領が野党・民主党に歩み寄る姿勢をみせたことで米税制改革への期待がやや高まっている。19~20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では米連邦準備理事会(FRB)が保有資産の圧縮開始を発表するとみられているが、追加利上げなど一段の金融引き締めに踏み込む可能性は低いとの見方も米株の買い安心感につながった。
朝方は相場が伸び悩む場面があった。8月の小売売上高は前月比0.2%減だった。市場予想に反して減少に転じ、減少率は半年ぶりの大きさとなった。8月の米鉱工業生産指数も市場予想に反して低下するなど、この日発表の経済指標が総じて悪化したことが米株の売りを誘った。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は反発し、前日比19.383ポイント(0.3%)高い6448.467で終えた。
業種別S&P500種株価指数は全11業種のうち8業種が上げた。「電気通信サービス」や「金融」「IT(情報技術)」などが上昇。一方、「ヘルスケア」「一般消費財・サービス」が下げた。
半導体大手のエヌビディアが上場来高値を更新した。同社が関わる人工知能(AI)市場の規模と影響力を投資家は過小評価しているとして、エバコアISIが目標株価を引き上げたことが買い材料視された。
年末商戦に向けて8万人を臨時雇用すると発表した百貨店のメーシーズが上昇。家庭雑貨販売のピア・ワン・インポーツが15%急伸し、約2カ月半ぶりの高値を付けた。
一方で、IT大手のオラクルが急落した。前日夕に発表した2017年6~8月期決算は市場予想を上回ったが、決算説明会で明らかにした9~11月期の業績見通しが市場予想に届かなかったのを嫌気した売りが出た。
個人情報の流出が英国でも40万人規模に上ることが明らかになった信用情報大手のエクイファクスが安い。アナリストが買い推奨を撤回したクルーズ船運航のカーニバルが下落し、同業のロイヤル・カリビアンも売られた。
ダウ平均を構成する30銘柄ではゼネラル・エレクトリック(GE)や製薬のファイザーが下げた。
NY商品、原油が横ばい 需給改善の期待が支え 金は反落 2017年9月16日 日経
15日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は横ばいだった。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で、期近の10月物は前日と同じ1バレル49.89ドルで取引を終えた。原油需給の改善を期待した買いが入った一方、目先の利益確定を目的とした売りが出て相場は方向感に欠いた。
今週は国際エネルギー機関(IEA)と石油輸出国機構(OPEC)が相次いで世界の原油需要見通しを引き上げた。OPECによると、8月は加盟国の産油量も減るという。米国では大型ハリケーンの影響で停止していた製油所が操業を再開。石油製品の生産が次第に回復すれば原油需給の緩み解消につながるとの見方も相場を支えた。
石油サービス会社ベーカー・ヒューズが15日公表した米国での石油掘削に使う設備(リグ)の稼働数は前週から減少した。米国での増産が一服するとの思惑も原油先物の買いを誘った。
もっとも、原油先物は前日に約4カ月ぶりの高値を付けるなど最近は価格が急速に上昇していた。週末を控えた利益確定の売りが活発になりやすく、相場の上値を押さえた。
ガソリンは3日ぶりに反発し、ヒーティングオイルは3日続伸した。
ニューヨーク金先物相場は反落した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である12月物は前日比4.1ドル安の1トロイオンス1325.2ドルで終えた。最近の米金利の上昇基調を受け、米連邦準備理事会(FRB)による年内の追加利上げが意識された。金市場から資金が流入するとの思惑が先物の売りを誘った。
ダウ工業株30種平均が連日で過去最高値を更新するなど米株高が続き、投資家のリスク選好姿勢が強まるとの見方も逃避資金の受け皿となりやすい金の売りを誘った。
しかし、下値も限られた。外国為替市場ではドルがユーロや英ポンドなどの主要通貨に対して下げたため、ドルの代替投資先とされる金には買いが入った。
北朝鮮は米東部時間14日夕に再び日本上空を通過する弾道ミサイルを発射した。地政学リスクの高まりが意識され金には買いが入ったものの、軍事衝突に発展するような事態は想定しにくいとの見方が多く買いの勢いは限られた。
銀は5日続落し、プラチナは6日続落した。
15日の米国株式市場は、ハイテク株にけん引される形となり主要3市場とも0.18%高から0.30%高とプラス圏で終了。
NYダウは、前日比64ドル86セント高い22268ドル34セントで終了(0.29%高)。
ナスダックは、前日比19.38ポイント高い6448.47ポイントで終了(0.30%高)。
S&P500種は、前日比4.61ポイント高い2500.23ポイントで終了(0.18%高)しました。
車の自動運転関連で注目される半導体大手のエヌビディアが6.32%高、アップルが1.01%、AT&Tが2.15%、ベライゾン・コミュニケーションズが1.44%高、インテルが1.43%高となり、ボーイングが1.54%高、
一方、GEが1.36%安、ファイザーが1.04%安。オラクルは7.67%安。
NY原油は、前日比横ばいの1バレル49.89ドルで終了。
NY金は、前日比4.1ドル安い1トロイオンス1325.2ドルで終了しています。
15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6日続伸した。終値は前日比64ドル86セント(0.3%)高の2万2268ドル34セントと、4日続けて過去最高値を更新した。主力の中型機「787」の増産で好業績への期待が高まっている航空機のボーイングに買いが続き、相場の上げをけん引した。
ダウ平均の週間の上げ幅は470ドルに達し、昨年12月上旬以来およそ9カ月ぶりの大きさとなった。機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は2日ぶりに最高値を更新し、初めて2500の大台に乗せた。
15日はボーイング1銘柄でダウ平均を30ドル近く押し上げた。この日から主力のスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の新モデル「8」と「8プラス」の予約受け付けを開始したアップルが上昇。工業製品・事務用品のスリーエム(3M)など値がさ株が買われたのもダウ平均の上げを後押しした。
北朝鮮は14日夕に再び日本上空を通過する弾道ミサイルを発射した。しかし「売り材料が出ても物色の矛先は業種間で循環しており、相場の上昇基調が保たれている」(米株式市場の関係者)という。企業業績の拡大が続いているため「米株の投資環境は悪化しにくい」(日系証券の営業担当者)との指摘もあった。
トランプ米大統領が野党・民主党に歩み寄る姿勢をみせたことで米税制改革への期待がやや高まっている。19~20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では米連邦準備理事会(FRB)が保有資産の圧縮開始を発表するとみられているが、追加利上げなど一段の金融引き締めに踏み込む可能性は低いとの見方も米株の買い安心感につながった。
朝方は相場が伸び悩む場面があった。8月の小売売上高は前月比0.2%減だった。市場予想に反して減少に転じ、減少率は半年ぶりの大きさとなった。8月の米鉱工業生産指数も市場予想に反して低下するなど、この日発表の経済指標が総じて悪化したことが米株の売りを誘った。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は反発し、前日比19.383ポイント(0.3%)高い6448.467で終えた。
業種別S&P500種株価指数は全11業種のうち8業種が上げた。「電気通信サービス」や「金融」「IT(情報技術)」などが上昇。一方、「ヘルスケア」「一般消費財・サービス」が下げた。
半導体大手のエヌビディアが上場来高値を更新した。同社が関わる人工知能(AI)市場の規模と影響力を投資家は過小評価しているとして、エバコアISIが目標株価を引き上げたことが買い材料視された。
年末商戦に向けて8万人を臨時雇用すると発表した百貨店のメーシーズが上昇。家庭雑貨販売のピア・ワン・インポーツが15%急伸し、約2カ月半ぶりの高値を付けた。
一方で、IT大手のオラクルが急落した。前日夕に発表した2017年6~8月期決算は市場予想を上回ったが、決算説明会で明らかにした9~11月期の業績見通しが市場予想に届かなかったのを嫌気した売りが出た。
個人情報の流出が英国でも40万人規模に上ることが明らかになった信用情報大手のエクイファクスが安い。アナリストが買い推奨を撤回したクルーズ船運航のカーニバルが下落し、同業のロイヤル・カリビアンも売られた。
ダウ平均を構成する30銘柄ではゼネラル・エレクトリック(GE)や製薬のファイザーが下げた。
NY商品、原油が横ばい 需給改善の期待が支え 金は反落 2017年9月16日 日経
15日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は横ばいだった。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で、期近の10月物は前日と同じ1バレル49.89ドルで取引を終えた。原油需給の改善を期待した買いが入った一方、目先の利益確定を目的とした売りが出て相場は方向感に欠いた。
今週は国際エネルギー機関(IEA)と石油輸出国機構(OPEC)が相次いで世界の原油需要見通しを引き上げた。OPECによると、8月は加盟国の産油量も減るという。米国では大型ハリケーンの影響で停止していた製油所が操業を再開。石油製品の生産が次第に回復すれば原油需給の緩み解消につながるとの見方も相場を支えた。
石油サービス会社ベーカー・ヒューズが15日公表した米国での石油掘削に使う設備(リグ)の稼働数は前週から減少した。米国での増産が一服するとの思惑も原油先物の買いを誘った。
もっとも、原油先物は前日に約4カ月ぶりの高値を付けるなど最近は価格が急速に上昇していた。週末を控えた利益確定の売りが活発になりやすく、相場の上値を押さえた。
ガソリンは3日ぶりに反発し、ヒーティングオイルは3日続伸した。
ニューヨーク金先物相場は反落した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である12月物は前日比4.1ドル安の1トロイオンス1325.2ドルで終えた。最近の米金利の上昇基調を受け、米連邦準備理事会(FRB)による年内の追加利上げが意識された。金市場から資金が流入するとの思惑が先物の売りを誘った。
ダウ工業株30種平均が連日で過去最高値を更新するなど米株高が続き、投資家のリスク選好姿勢が強まるとの見方も逃避資金の受け皿となりやすい金の売りを誘った。
しかし、下値も限られた。外国為替市場ではドルがユーロや英ポンドなどの主要通貨に対して下げたため、ドルの代替投資先とされる金には買いが入った。
北朝鮮は米東部時間14日夕に再び日本上空を通過する弾道ミサイルを発射した。地政学リスクの高まりが意識され金には買いが入ったものの、軍事衝突に発展するような事態は想定しにくいとの見方が多く買いの勢いは限られた。
銀は5日続落し、プラチナは6日続落した。
15日の米国株式市場は、ハイテク株にけん引される形となり主要3市場とも0.18%高から0.30%高とプラス圏で終了。
NYダウは、前日比64ドル86セント高い22268ドル34セントで終了(0.29%高)。
ナスダックは、前日比19.38ポイント高い6448.47ポイントで終了(0.30%高)。
S&P500種は、前日比4.61ポイント高い2500.23ポイントで終了(0.18%高)しました。
車の自動運転関連で注目される半導体大手のエヌビディアが6.32%高、アップルが1.01%、AT&Tが2.15%、ベライゾン・コミュニケーションズが1.44%高、インテルが1.43%高となり、ボーイングが1.54%高、
一方、GEが1.36%安、ファイザーが1.04%安。オラクルは7.67%安。
NY原油は、前日比横ばいの1バレル49.89ドルで終了。
NY金は、前日比4.1ドル安い1トロイオンス1325.2ドルで終了しています。