関越道バス事故1年 強化された安全策 値上げや運転手不足も 2013年4月29日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130429/dst13042900220000-n1.htm
群馬県の関越自動車道で乗客7人が死亡した高速ツアーバス事故から29日で1年を迎えた。国土交通省は再発防止のため、長距離の高速バスに運転手2人体制を義務づけるなど運行基準の強化などを進めているが、一方で、業者側の負担は大きくなっている。料金値上げや高速ツアーバスから撤退の動きもみられる。
事故をめぐっては長時間にわたって1人がバスを運転していたことなどが判明し、国交省は昨年7月、夜間運転のツアーバスについて、運転手1人当たりの走行距離の上限を670キロから400キロに引き下げた。交代運転手が必要となり、東京-大阪間(約500キロ)など多くで、運転手2人体制となった。
その結果、全国的に生じたのが運転手不足。ツアーバスを手掛けてきた「オリオンツアー」(東京)の担当者は「繁忙期に増便できない路線もあった」という。
新たな運転手に人件費などもかさみ、乗車運賃値上げを余儀なくされる業者も。大手の「ウィラー・アライアンス」(東京)は昨夏に1路線平均で数百円の値上げをした。担当者は「運転手の安全教育やさらなる規制強化に備える先行的な値上げ」とする。
旅行会社が企画して集客し、運行は別のバス会社に委託してまかせるという業態や、バス停なども必要ないという甘い基準も見直され、今年8月から新たな許可が必要となったが、これを機会に撤退する業者もありそうだ。
国交省によると、現在運行しているツアーバス業者は約200社に上るが、許可を申請しているのは数社にとどまっている。今後、許可申請は増えるとはみられるが、福島県白河市の「さくら観光」の担当者は「8月以降は親会社に業務を移行するが、バス停確保は難しい。確保できても地代はかさむ」としている。
関越自動車道高速ツアーバス事故 群馬県の関越自動車道で平成24年4月29日、JR金沢駅から東京ディズニーリゾートに向けて走行中の高速ツアーバスが道路脇の防音壁に激突。乗客7人が死亡し、38人が重軽傷を負った。バスを運行していた「陸援隊」(千葉県印西市)が、運転手の健康チェックを行っていなかったほか、名義貸しを行うなどずさんな安全管理体制が問題となった。運転手の河野化山被告(44)は自動車運転過失致死傷罪などで起訴。鑑定留置の結果、睡眠時無呼吸症候群の症状があると診断されている。
関越道バス事故1年 乗客「まだ不安」 運転手「2人体制は心強い」 2013年4月29日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130429/dst13042900270001-n1.htm
石川県のJR金沢駅前のバス停に23日夜、高速ツアーバスが次々と滑り込んでくる。「桜交通」が運行するバスもその一台だ。続々と乗り込む乗客を、2人の運転手が迎える。
「安心して乗れる」。乗客で、転居先の埼玉県と金沢を行き来している佐藤陽子さん(21)は話す。最終目的地の東京ディズニーランドまでは約535キロ。規制強化前は1人の運転手でも運行できた距離だが、このバスではずっと2人で運行してきた。
午後10時10分の定刻通り出発すると、間もなく高速道路に。車内では早くも寝息が漏れ始めた。
「単調な高速道の運転では眠気に襲われることもある」。運転手の古屋預久(よしひさ)さん(47)は打ち明ける。「2人体制ならば交代を頼め、心強い」
バスには、車間距離を詰め過ぎたり、一定速度を超えたりすると、警報音が鳴る装置が備わる。長時間運転を営業所に知らせるデジタル式運行記録計も事故後に取り付けられた。約2時間半ごとに15分休憩があり、運転手が交代する。
それでも乗客の不安は残る。就職活動で利用する金沢美術工芸大4年、神山沙耶さん(21)は「事故が頭をよぎる」と漏らす。それでもバスを選択する理由は料金だ。片道約1万2千円の特急と新幹線に対して、バス運賃は変動はするものの大幅に安く、この日は2560円。「両親にかける負担を最小限に抑えたい」と話した。
バスは翌24日早朝、都心に着いた。「事故は、バス会社の安全に泥を塗った。正直腹立たしいが、これからも安全に目的地に着くことだけに力を入れる」。運転手の古屋さんは話した。
あの悲惨な事故からもう1年になるんですね。
目的地への大雑把な料金体系を見ると、JR特急などの半額程度の金額で鉄道系高速バス事業者が毎日定時運行する高速バスを運行して、更にその半額近い値段でツアーバスが運行されている。
数百円の値上げも運転手2人体制という安全への投資と思えば、異議を問われる程の値あげではないでしょうし、この路線の場合は夜間の調整可能時間が短く、遅れが出た場合に予定時間に到着することが難しくなる問題もあると思いますが、どうか安全運転最優先で運行を続けて欲しいと思います。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130429/dst13042900220000-n1.htm
群馬県の関越自動車道で乗客7人が死亡した高速ツアーバス事故から29日で1年を迎えた。国土交通省は再発防止のため、長距離の高速バスに運転手2人体制を義務づけるなど運行基準の強化などを進めているが、一方で、業者側の負担は大きくなっている。料金値上げや高速ツアーバスから撤退の動きもみられる。
事故をめぐっては長時間にわたって1人がバスを運転していたことなどが判明し、国交省は昨年7月、夜間運転のツアーバスについて、運転手1人当たりの走行距離の上限を670キロから400キロに引き下げた。交代運転手が必要となり、東京-大阪間(約500キロ)など多くで、運転手2人体制となった。
その結果、全国的に生じたのが運転手不足。ツアーバスを手掛けてきた「オリオンツアー」(東京)の担当者は「繁忙期に増便できない路線もあった」という。
新たな運転手に人件費などもかさみ、乗車運賃値上げを余儀なくされる業者も。大手の「ウィラー・アライアンス」(東京)は昨夏に1路線平均で数百円の値上げをした。担当者は「運転手の安全教育やさらなる規制強化に備える先行的な値上げ」とする。
旅行会社が企画して集客し、運行は別のバス会社に委託してまかせるという業態や、バス停なども必要ないという甘い基準も見直され、今年8月から新たな許可が必要となったが、これを機会に撤退する業者もありそうだ。
国交省によると、現在運行しているツアーバス業者は約200社に上るが、許可を申請しているのは数社にとどまっている。今後、許可申請は増えるとはみられるが、福島県白河市の「さくら観光」の担当者は「8月以降は親会社に業務を移行するが、バス停確保は難しい。確保できても地代はかさむ」としている。
関越自動車道高速ツアーバス事故 群馬県の関越自動車道で平成24年4月29日、JR金沢駅から東京ディズニーリゾートに向けて走行中の高速ツアーバスが道路脇の防音壁に激突。乗客7人が死亡し、38人が重軽傷を負った。バスを運行していた「陸援隊」(千葉県印西市)が、運転手の健康チェックを行っていなかったほか、名義貸しを行うなどずさんな安全管理体制が問題となった。運転手の河野化山被告(44)は自動車運転過失致死傷罪などで起訴。鑑定留置の結果、睡眠時無呼吸症候群の症状があると診断されている。
関越道バス事故1年 乗客「まだ不安」 運転手「2人体制は心強い」 2013年4月29日 産経
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130429/dst13042900270001-n1.htm
石川県のJR金沢駅前のバス停に23日夜、高速ツアーバスが次々と滑り込んでくる。「桜交通」が運行するバスもその一台だ。続々と乗り込む乗客を、2人の運転手が迎える。
「安心して乗れる」。乗客で、転居先の埼玉県と金沢を行き来している佐藤陽子さん(21)は話す。最終目的地の東京ディズニーランドまでは約535キロ。規制強化前は1人の運転手でも運行できた距離だが、このバスではずっと2人で運行してきた。
午後10時10分の定刻通り出発すると、間もなく高速道路に。車内では早くも寝息が漏れ始めた。
「単調な高速道の運転では眠気に襲われることもある」。運転手の古屋預久(よしひさ)さん(47)は打ち明ける。「2人体制ならば交代を頼め、心強い」
バスには、車間距離を詰め過ぎたり、一定速度を超えたりすると、警報音が鳴る装置が備わる。長時間運転を営業所に知らせるデジタル式運行記録計も事故後に取り付けられた。約2時間半ごとに15分休憩があり、運転手が交代する。
それでも乗客の不安は残る。就職活動で利用する金沢美術工芸大4年、神山沙耶さん(21)は「事故が頭をよぎる」と漏らす。それでもバスを選択する理由は料金だ。片道約1万2千円の特急と新幹線に対して、バス運賃は変動はするものの大幅に安く、この日は2560円。「両親にかける負担を最小限に抑えたい」と話した。
バスは翌24日早朝、都心に着いた。「事故は、バス会社の安全に泥を塗った。正直腹立たしいが、これからも安全に目的地に着くことだけに力を入れる」。運転手の古屋さんは話した。
あの悲惨な事故からもう1年になるんですね。
目的地への大雑把な料金体系を見ると、JR特急などの半額程度の金額で鉄道系高速バス事業者が毎日定時運行する高速バスを運行して、更にその半額近い値段でツアーバスが運行されている。
数百円の値上げも運転手2人体制という安全への投資と思えば、異議を問われる程の値あげではないでしょうし、この路線の場合は夜間の調整可能時間が短く、遅れが出た場合に予定時間に到着することが難しくなる問題もあると思いますが、どうか安全運転最優先で運行を続けて欲しいと思います。