~街の電気屋さんの日常~ アトム山口阿知須店 (有)岡村電器

山口県山口市阿知須で、街の電気屋としての日常を少しずつご紹介していきます。街の電気屋さんは、いろんなことします。

真夏のミステリー 『ニセ単三』

2018年08月01日 | 電気工事、他工事

今回は、エアコン取付に伴う電気工事で顔面蒼白になった話です。

同業者の方には、少しは参考になるかもしれませんね。

そうでもないか・・・・。

 

という訳で、エアコンの取付と電気工事にお伺いしました。

機種は、三菱の霧ヶ峰 『 MSZ-ZXV4018S 』、

先読み運転で快適をキープする、ハイスペックモデルです。

主に14畳のタイプで、これなら広いお部屋もグングン冷やしてくれます。

 

室内外の取り付け、完了!!

 

 

 

 

続いて、電気工事。

こちらの分電盤から、200Vの専用電源を増設します。

 

 

 

 

コンセントの設置、完了!!

 

 

 

 

ところが・・・・・、200Vが来ません!!

人間、疲れているとミスを犯すものです。

再度、分電盤内を確認します。ビスもしっかり締まっています。

200Vラインから、しっかりブレーカーに入っています。

間違いありません。

こうなってくると、もう訳がわかりません。

念のため、引き込み線を確認。

 

 

 

 

当然、単三です。異常は見当たりませんね。

もう一度、分電盤を確認。

 

 

 

 

赤白、100V OK! 黒白、100V OK!

 

ゲーーーーッ、赤黒 50V・・・・・・。

 

思わず外に出て、計器を見てみると・・・・・。

 

ガーーーーン、『 単二 』。 

 

引き込みが単三、屋内幹線が単三、分電盤も単三、

なのに計器が単二!!

 

ショックで、目の前が真っ暗になりました。

業界用語でいう所の、『 ニセ単三 』ですよ。

私は、初めて見ました。

なんで、こういうことをするんでしょうか・・・・・。

おそらく計器内で、無理やり単二に接続しているのでしょう。

 

いやあ、困りました!!

 

この暑い中、エアコンが使えないんですよ。

お客さんに、申し訳ありません。

 

電気工事士ならともかく、一般の方にはややこしい話なので簡単にご説明すると、

現在 ほとんどのお宅で電力会社から、単三と呼ばれる方式で送電されています。

文字通り、3本の線が電柱から来ていて宅内で、任意の2本を選択すると

100Vと200Vが使えます。

まれに、単二がありますが今ではほとんど見ることはありません。

200Vが使えないし、容量が小さくて実用性が無いからです。

今回のように、内外単三でも肝心の計器(電気メーター)が単二では、

200Vは使えないのです。

つまり、お客さんに何のメリットもありません。

通常は、内外を単三に切り替えた時に、計器も当然 単三に変更します。

 

翌日、朝一番で電力会社に「計器変更」の申請をしましたが、

この繁忙期です。1か月後になります、とつれない返事。

事情を説明し、しつこく誠意を持ってお願いしたところ、

超スピードで手配してもらえるようになりました!

 

これには、救われましたよ!!

 

さっそく、電力会社の方が現地調査に来られました。

私 「こんなことが、よくあるんですかねえ?」

彼 「いやーーーー。私も、初めて見ましたよ!!」

私 「・・・・・・・・・。」

 

何だかんだで、新しい計器の設置、完了!!

 

 

 

 

無事にエアコンも、全開で冷房 開始!!

 

 

 

 

超スピードで対応いただいたとはいえ、その間 お客さんには大変ご迷惑をおかけしました。

全く、申し訳ありませんでした。

 

同業者のやった仕事を、最初から疑ってかからないといけないなんて、

寂しすぎます。

 

でも、こういった経験をした以上 次回から気をつけます!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント (2)
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