ゆめ未来     

遊びをせんとや生れけむ....
好きなことを、心から楽しもうよ。
しなやかに、のびやかに毎日を過ごそう。

「鏡の背面」  生まれ直すことはできなくても、生き直すことはできる

2019年01月14日 | もう一冊読んでみた
鏡の背面/篠田節子  2019.1.14  

鏡の背面』 を楽しく読みました。

この小説の内容は、次の二点に要約されそうです。

 「お酒をやめるというより、みんな、生き直したがっていました。私も同じ。生まれ直すことはできないけれど、生き直すことはできるんですよ。努力と、私自身が周りを見る眼差しを優しく変えるだけで」

 そして「彼女」はすり替わったまま亡くなった。死者をむち打つな、というメディアに関わる者の倫理観はともかくとして、凶悪犯として週刊誌で名指しされ、警察にマークされ、一度は逮捕された女が、若い母親と赤ん坊のために、自分の命を犠牲にしたとすれば、その本性は善なのか悪なのか。

ミステリと考えると少しばかり無理な部分もあるような気もしましたが、篠田さんの経歴をみると肯けます。

  wikipedia/篠田節子

  YOMIURI ONLINE/『鏡の背面』 篠田節子著

依存症、家庭内暴力、貧困、人生の淋しさ、男と女の関係、詐欺、現代社会の抱える盛り沢山の問題が扱われています。
男と女。それに絡む金の話はリアル。

 悔しがるより大切なのは、自分を知ること。

 私を含めて、お酒とか薬とか悪い男の人に溺れるのは、その向こうの死に誘惑されているということなの。そんなとき人は死ぬことと仲良しになりたがっている。

 「女性とのつき合い方というのはね、お嬢さん、いろいろあるものなんですよ」
 口調が自慢気なものに変わった。
 「女のタイプにはいろいろあるんだね、妻のように長く寄り添うタイプ、短期的に情熱をぶつけて燃焼しつくすタイプ、一夜限りの楽しみを共有するタイプもあれば、見守り育てて楽しめるタイプもある」


 「女は寝てみないと分からないというけど、これは真実なんだね。離れがたい体っていうのがあるんだよ。いい女というより、男好きのする女。ウマが合うというのかな。何のウマかというのは、まあ、お嬢さんに向かってなんだけど、これは記者としての勉強のつもりで聞いてよ」と前置きすると、男女関係と女性器の形態と機能について、セクハラそのものの講釈を垂れ始めた。

 人生、お金じゃないって言うけど、お金が無ければどうにもならないんだよ。あのときは長島さんの顔が一瞬、仏様に見えた。

 「私たちの魂を浄めて高めていかなければ、悪いものはいくらでも寄ってきます。
 彼女を惹きつける何かが心の内にあるからなのです。憎しみ、お金を惜しむ心、恨みや、人を疑う心もそうです。それから物事を悲観的に考える習慣も。邪なものたちにとってはどれも蜜のように甘くておいしいものなのです。だからこれからは、自分の内側からそういうものを追い払うことを心がけないといけませんね」


極貧の生活を強いられながらも、それでも失われない、子供たちの美しい瞳の輝きはどうしてなのか。

 どんなことにも喜びをみつけ、その喜びを活力にして生きていく。それはなぜなのかしら。私たちが忘れたものを持っているから。

        『 鏡の背面/篠田節子/集英社 』


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日経平均株価 2万円台を維持できるか

2019年01月13日 | 捕らぬ狸の経済


 1月11日
 日経平均 2万0359.70円(+195.90円)
 TOPIX 1529.73(+7.72)
 出来高 12億9595万株
 長期金利(新発10年国債) 0.010%(-0.010)
 1ドル=108.33円(0.41円安)


 1月7日  2万0038円  14億2427万株 2兆4634億円
 1月8日  2万0204円  15億5257万株 2兆6752億円
 1月9日  2万0427円  13億0751万株 2兆3104億円
 1月10日  2万0163円  13億0892万株 2兆2968億円
 1月11日  2万0359円  12億9595万株 2兆5029億円

■株探ニュース

今週の【早わかり株式市況】6週ぶり急反発・2万円回復、パウエルFRB議長発言で投資家心理改善

□今週の相場ポイント
1.日経平均は6週ぶりに急反発、2万円大台回復
2.良好な米雇用統計とパウエルFRB議長発言で投資家心理が急改善
3.米株高を受け日経平均は大きく切り返す
4.米中貿易摩擦の緩和期待や円高一服も上昇を後押し
5.世界景気の減速懸念が底流にあり上値重い


□週間 市場概況
今週の株式市場は、日経平均株価が前週末比797円(4.08%)高の2万0359円と6週ぶりに急反発し、2万円大台を回復して取引を終えた。
良好な米雇用統計で米景気の減速懸念が後退したうえ、米連邦公開市場委員会(FRB)のパウエル議長が金融引き締めに慎重姿勢を示したこと受け、投資家心理が大きく改善して米株市場が急反発した。
これを受け、日経平均も大きく切り返した。昨年12月にFRBによる利上げ継続方針が嫌気され米株が急落した経緯がある。
また、米中貿易協議が進展したとの観測で貿易摩擦の緩和が期待されたほか、為替の円高一服も上昇相場を後押しする格好となった。
ただ、中国をはじめとする世界景気の減速懸念が底流にあるだけに週後半は伸び悩んだ。


□来週のポイント
今週後半は上値が重かっただけに、来週は海外の重要イベントをにらみ2万円台固めのもみ合う展開になりそうだ。

1月7日(月) 急反発、米株高に追随し2万円大台を回復
         日経平均 20038.97(+477.01)  売買高14億2427万株 売買代金2兆4634億円


1月9日(水) 3日続伸、米株高に加えアジア株上昇で買い継続
         日経平均 20427.06(+223.02)  売買高13億0751万株 売買代金2兆3104億円


1月10日(木) 4日ぶり反落、米株高も円高進行で利益確定売り
         日経平均 20163.80(-263.26)  売買高13億0892万株 売買代金2兆2968億円


■モーニングスター

株式週間展望=日本株、耐性強まる―悪材料でアク抜け、市場心理好転映す、対米株出遅れ意識

日本株が悪材料への耐性を強めつつある。
11日は、世界経済に敏感な安川電機が前日発表した収益見通しの下方修正に加え、ファーストリテイリングの減益決算の全体相場への影響が懸念されたものの、日経平均株価は一時前日比226円高と反発した。
景気悪化を先取りしてきたことで、アク抜けムードが広がり始めた。
米国株に対する戻りの出遅れ感が大きいだけに、来週(15~18日)は堅調な動きも期待される。

内外需を占う上で重要な両社の苦戦は、日本株全体の売り材料になってもおかしくない。
だが、こうした事態は、既に予見されていた。
現実となったことで、市場では買い戻しの動きが加速。
両社の株価もこの日は値上がりした。

日経平均は2万359円で今週(7~11日)の取引を終え、ひとまず2万円の大台で下値を固める体勢に入った。
低水準の騰落レシオなどから下値不安は薄いとの見方が多く、日足一目均衡表も転換線を上抜き下落基調を脱した。

米中対立の構図は残る。
ただ、貿易摩擦に関して株式市場は軟着陸への意識を高めつつあり、VIX(恐怖)指数も直近で警戒水域の20ポイントを下回ってきた。

一方、一抹の不安が英国のEU(欧州連合)離脱問題だ。
英議会では、18年12月の実施が延期されていたEU離脱案の議会採決が15日に行われる。
可決のメドが現状はない。
否決が即座に合意なき離脱を意味するわけではないものの、これをきっかけに円高が進行すると日本株には逆風。

もっとも、市場の心理状態を踏まえると、英国リスクを過度に気にする必要はないだろう。
来週の日経平均の想定レンジは1万9800~2万800円とする。


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      朝日新聞 2019.1.8
      東証、2万円台回復

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7日の東京株式市場で日経平均株価は3営業日ぶりに値上がりした。
「アップル・ショツク」による世界経済減速の懸念がいったん和らぎ、昨年12月28日の大納会以来、2営業日ぶりに2万円台を回復した。
ただ東京外国為替市場では円高傾向が続き、株価が回復に向かうかは見通せない。

日経平均の終値は前週末より477円01銭(2.44%)高い2万0038円97銭。

前週末に堅調な米国の雇用統計が公表され、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が利上げペースを緩めることを示唆したことから、米国の株価が上昇。
週明けの東京市場もその流れを引き継いだ。
米中の通商協議への期待感も出た。
上げ幅は午前中に一時700円を超えた。
中国・上海や台湾などアジアの株価指数も上昇した。

ただ円相場は1ドル=108円台前半の円高ドル安傾向が続いている。
景気の先行きが不透明で安定的な資産の円を買う動きが根強く、米国の利上げペースが鈍ればドルが買われにくいためだ。
昨年末の12月28日と比べて2円程度も円高ドル安となっている。
SMBC日興証券の太田千尋氏は「為替が円安に戻らなければ、輸出企業などの業績を通じて日本株には先々、重たさが出てくる」と指摘する。 (和気真也)


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      朝日新聞 2019.1.9
      世界10大リスク/「米欧混迷」1位
      米コンサルが19年版

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米コンサルティング会社ユーラシアグループは7日、2019年の「世界の10大リスク」を発表した。

米国で民主主義が揺らいでいることや、欧州でのポピュリスム(大衆迎合)政治の広がり、同盟関係の弱体化など世界中の地政学的事象のほとんどが「悪い方向に向かっている」と指摘。
この状況を「悪い種(予兆)」と名付けて1位に挙げた。
2位は対立が深まる「米中関係」とした。



同社は米国際政治学者のイアン・ブレマー氏が社長を務め、毎年初めに、その年の世界政治や経済に深刻な影響を及ぼしそうな事象を予測している。

19年は国際経済が好調で「比較的いい年になる」と分析。
一方、ただちに起こる可能性は低いものの、深刻な危機に発展しかねないリスクは、1998年の同社立ち上げ以来で最悪の水準に達しているとした。

ブレマー氏は発表会見で「大規模テロや金融危機などの危機に各国が結束する状況ではなくなった」と話した。

1位の「悪い種」の一つに挙げた同盟関係の弱体化については、「アジアでは米欧ほど影響はなく、日米同盟は強固」と指摘した。 (ワシントン)



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      朝日新聞 2019.1.12
      経済気象台/投機が振り回す株価

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昨秋から年末にかけて株価が急落した。
10月2日は2万4270円の高値だった日経平均は12月中旬に下げ足を速め、節目の2万円を割り込んだ。
12月25日は1万9155円となり、10月2日からの下落率は2割を超えた。
この急落は何を意味するのか。

引き金を引いたのは米国株だ。
10月以降、2万5千ドルを挟んだ値動きだった米ダウエ業株平均は12月に入り急落。
同月3日から24日までの短期間で15%を超える下落となった。
米中景気の減速懸念、貿易紛争の影響、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締めなどが重なったことが背景らしい。

もっともらしい材料ではある。
株価は経済の鏡ともいうし、政策当局へ適切な対応を促す市場からのメッセージと受け止めるべきだということもわかる。
ただ12月の値動きは行き過ぎではないか。
経済指標はそこまで悪くなっていないからだ。

今回の下落は、投機筋のアルゴリズム取引が影響した可能性がある。
プログラムにあらかじめ特定のキーワードを埋め込み、ニュースでそのキーワードが出たら即座に売買をしかける取引のことだ。

12月3日には、米国の2年金利が5年金利を上回ったことを受けて景気後退への懸念が強まり、翌4日に株価が急落した。
ただ2年金利が5年金利を上回っても、景気後退になるまでは1年半から2年かかるのが経験則だ。
そんなことなど考えないアルゴリズム取引が反応したとしか思えない。

こうした投資手法が相場を大きく動かしているとすれば、実体経済と株価の乖離が激しいのも当然だ。
真面目に理屈を考える投資家が馬鹿をみたり、当局の政策が間違ったりしないか心配になる。 (顕伸)


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津島屋 純米大吟醸山田錦

2019年01月12日 | さらに酔うもう一杯の日本酒に
御代桜   岐阜県美濃加茂市 2019.1.12

今年2本目のお酒は、『津島屋』 です。



    津島屋 純米大吟醸
    契約栽培米山田錦 瓶囲い H29BY

  アルコール分/16度
  原材料名/米(国産)・米麹(国産米)
  使用米/契約栽培米山田錦 100%
  精米歩合/50%
  杜氏/酒向博昭
  御代桜醸造(岐阜県美濃加茂市太田本町)



    裏ラベルには...........

当家創業時の屋号である「津島屋」は、日本酒の未来への更なる
挑戦と、酒縁への感謝のこころの象徴です。
米と水と人、三位一体となって醸し出される酒は、豊潤なる風土の
恵みへの感謝に溢れます。


裏ラベルの文言が、今回も少し変化しています。
杜氏酒向さんの気持ちがそうさせるのでしょうか。

旨いお酒だと思うのですが......。ぼくは山田向きでないのかも知れない。
お酒は、嗜好品ですから、世間一般的には旨いが自分好みでないということも起こります。

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「雅味 近どう」 お弁当

2019年01月11日 | お弁当/岐阜/
雅味 近どう         岐阜市 2019.1.11

今年初めてのお弁当は、『雅味 近どう』 さんです。

端正なお弁当です。



至ってシンプル、美しい構成です。



今日も美味しいお弁当を、ごちそうさまでした。

             『 雅味 近どう  』

          住所 岐阜市東鶉3丁目106-1
          TEL ( 058 ) 272 - 5563

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旭軒元直  極上羊羹

2019年01月10日 | ゆめ未来
御菓子司 旭軒元直  岡崎市 2019.1.10

旭軒元直』 の 「極上羊羹」 をいただきました。



包み紙を開けると、中から桐の箱が出てきました。



干支羊羹 吉祥己亥」 と 「栗ざんまい」 をいただきました。



干支羊羹です。 干支羊羹 吉祥己亥

娘が、「栗きんとんを固めたような羊羹だね。美味しい!」 栗ざんまい

          『 御菓子司 旭軒元直  』

          住所 岡崎市康生通東1-2
          TEL ( 0564 ) 22 - 0414


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採れたての太陽の恵み! ハル菜

2019年01月09日 | 食は文化だ
ハル菜  JR岐阜駅アクティブG 2019.1.9



旬菜食健 ひな野』 の後に、新規開店した 『ハル菜』 に、娘とランチに行ってきました。

白を基調とした、輝くようにきれいなお店です。



ランチタイムには、シニア料金がないのが残念です。
「ひな野」と同じ、バイキング形式のお店です。

たっぷりと野菜サラダをいただきました。



たくさんの料理を体験したいと思い、少し無理をしました。




写真左の「牡蠣フライ」は、店員さんの最初の説明時にメニューのなかから選択しました。
カレーは、甘口でした。



茶碗蒸しもあります。



デザートに選んだ、「チーズケーキ」と「ブルーベリーのゼリー」が美味しかったです。



初訪問ですから、勘違いもあるかも知れませんが、「肉料理」が少なかったような気がします。
鶏の唐揚げと魚、肉じゃがをいただきましたが、一口カツとか串カツはなかったようです。



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さばと小松菜のオイスターソース炒め

2019年01月08日 | お昼のおひとり様ご飯
さばと小松菜のオイスターソース炒め  藤井恵  2019.1.8

   きょうの料理 2018年9月号
   さばと小松菜のオイスターソース炒め/講師 : 藤井恵


ポイントは、
  脂質の含有量が多く、EPA、DHAなどの脂肪酸が豊富。
  肌や粘膜の健康を維持する働きをもつビタミンB2、カルシウムを吸収しやすくするビタミンDも豊富。




  材料(2人分)
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    さば(切り身) 2切れ
    小松菜 200g
    ねぎ 1/3本

    =A=
    しょうゆ・酒 各小さじ1/2

    =B=
    オイスターソース・しょうゆ・酒 各大さじ1/2
    砂糖 小さじ1/2

    オリーブ油
    かたくり粉
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  つくり方

1.さばは1.5cm幅のそぎ切りにして、=A=をふって10分間おき、紙タオルで汁を拭く。
  小松菜は4~5cmの長ささに切り、ねぎは斜め薄切りにする。
  =B=は混ぜておく。
2.フライパンにオリーブ油小さじ1を熱し、小松菜を炒める。
  しんなりしたら火を止め、取り出す。
3.さばにかたくり粉を薄くまぶす。
  フライパンにオリーブ油小さじ1を熱してさばを入れ、中火で片面3~4分間ずつ両面を焼く。
4.にねぎを加えて炒め、香りがたったらをもどし、=B=を加えて炒める。

さば缶が、人気だ。
味噌味も醤油味も美味しい。
ご飯のおかずの手頃な一品だ。

さばは、近くのスーパーで手軽に手に入る。
今日は、「さばと小松菜のオイスターソース炒め」を楽しんだ。
お昼ご飯です。


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「それまでの明日」  探偵の仕事といえば人の話に耳を傾けることと......

2019年01月07日 | もう一冊読んでみた
それまでの明日/原尞  2019.1.7  

  2019年版 このミステリーがすごい!
  国内篇 第1位 それまでの明日


原尞 『それまでの明日』 を読みました。
14年ぶりに帰ってきた沢崎の話。

物語は、このように始まります。

 西新宿のはずれのうらぶれた通りにある<渡辺探偵事務所>を訪ねてくるのは、依頼人だけではなかった。

そして、これで終わります。

 依頼人の望月皓一に会ったのは、その日が最初だった。そして、それが最後になった。

登場人物は、みな人間的な関わりを求めてやまないのですが......。

 探偵を稼業にしてかれこれ三十年近くになるが、依頼人が友人になったことは一度もなかった。仕事が終わったあとで、私の仕事ぶりに満足しなかった依頼人はそんなにいなかったはずだ。友人にしたくなるような依頼人が一人もいなかったわけではない。だが、依頼人が友人になることはなかった。探偵とはそういうものだった。

 「それは……いますぐはともかくとしても、いつの日か、あなたの友人の一人に加えてもらえるようになるかもしれない」
 「あなたは私が探偵であることを忘れていませんか。私には友人など一人もいません。それはたぶん、私がもし探偵でなければ、私のような男とは決して友人になりたくないからです」


しゃれた会話も随所に。

 味方にしても役に立たないのに、敵にまわすと能力を発揮する人間がいるものだが、そんなことにはならずにすみそうだった。

 「用心しないと、悪態も依存症になるぞ」

探偵の仕事とは。これが「この物語」の全てなのです。

 自分では気づかないうちに、疲労感が食べたこともない南洋の果物の果汁を絞った滓のように留まっていた。歳のせいだとは思いたくなかった。探偵の仕事といえば人の行動を観察することと人の話に耳を傾けることだった。その二つがうまくバランスしていれば、探偵の心身への負担は少なくてすんだ。こんどの仕事はむやみに人の話を聞いてばかりいるようだった。

出てくる人、でてくる人経済的に余裕のある人ばかりなのが、ぼくは少々気になった。
振り返ってみれば、ぼくは会う人あうひと、そんなに裕福な人ばかりとは出会って来なかったような気がするのだが。

読者は、どのような感想を持ったか。

  それまでの明日/読書メーター

        『 それまでの明日/原尞/早川書房 』


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大発会 日経平均株価 2万円割れ

2019年01月06日 | 捕らぬ狸の経済


 1月4日
 日経平均 1万9561.96円(-452.81円)
 TOPIX 1471.16(-22.93)
 出来高 15億5130万株
 長期金利(新発10年国債) -0.040%(-0.030)
 1ドル=107.84円(2.55円高)


■株探ニュース 2019.1.5
今週の【早わかり株式市況】452円安・2万円割れ、米株急落と急激な円高で売り殺到

□今週の相場ポイント
1.日経平均は昨年末比452円安と続急落、一時770円強下げる場面も
2.前日の米国株急落と為替の急激な円高進行を受け、リスク回避の売り殺到
3.“アップルショック”と景況感悪化が米株急落の背景
4.急落による値ごろ感から押し目買いが入り下げ渋る
5.電子部品や機械株が売り込まれる一方、内需中小型株の一角が人気化


□週間 市場概況
大発会1日だけの商いとなった今週の日経平均株価は、前日の米国株急落と急激な円高が嫌気され、前週末比452円(2.26%)安の1万9561円と大幅に5週続落し、節目の2万円大台を割り込んで取引を終えた。
米アップルが18年10~12月期の売上高を大幅下方修正したことや米国の12月ISM製造業景況感指数が著しく悪化したことを受けて前日のNYダウが660ドル安と急落したことに加え、為替市場で世界景気への懸念が強まりドル安・円高が急激に進行したことでリスク回避の売りが殺到。
日経平均の下げ幅は一時770円を超える場面もあった。


□来週のポイント
 来週も米株市場に揺さぶられる不安定な相場展開が続きそうだ。米株が軟調になれば日経平均は1万9000円を巡る攻防が想定される。一方、米株が反発すれば買い戻しが入るとみられるものの、世界景気への懸念が強まっているだけに上値は重い展開になりそうだ。
 なお、NYダウは746ドル高と急反発しており、週初は買い戻しから大幅高となりそうだ。


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    朝日新聞 2019.1.5
    東証 年初2万円割れ
    アップル・ショック 急激な円高 懸念

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年初の大発会を迎えた4日の東京株式市場で、日経平均株価は前日の米国株急落を受けて大きく値下がりした。
米アップルの業績悪化による「アップル・ショック」で世界経済の先行きへの不安が高まり、円相場は円高傾向となって、長期金利は低下。
日本経済は不安を抱えたスタートとなった。

日経平均の終値は昨年末の終値より452円81銭(2.26%)安い1万9561円96銭。
大発会の終値が前年末の終値を下回ったのは3年ぶり。
昨年12月25日に2万円の大台を割り、その後回復して大納会を迎 えたが再び割り込んだ。

米中貿易摩擦の悪影響がアップルの中国での販売悪化で表面化し、一気に不安が広がった。
東京外国為替市場では安定的な資産の円が買われて円高ドル安に。
午後5時時点は昨年末の同時刻より2円55銭円高ドル安の1ドル=107円84~86銭。
財務省の浅川雅嗣財務官は記者団に、急激な円高への警戒感を示した。 (和気真也、伊藤舞虹)


    株安 不安の船出
    投資家、リスク回避の動き




年明け4日の東京株式市場は、米国発の「アップル・ショツク」の余波に見舞われた。
円高ドル安の加速もあって輸出関連株を中心に売りが膨らみ、日経平均株価の終値は大発会の日としては3年ぶりに前年末より下落した。

4日の日経平均は359円安で今年の取引を開始。
ほぼ全面安の展開となり、一時、770円超まで下げ幅を拡大した。
前日の米ニューヨーク株式市場でダウエ業株平均が660ドル下落した流れを引き継いだ。

昨年後半の株安局面と違うのは、今回は急激な円高を伴ったことだ。
4日の午後5時時点の為替相場は、12月28日の同時刻より2円55銭円高ドル安の1ドル=107円84~86銭。
米アップルが2018年10~12月期の売上高見通しを1割近く下方修正した直後は、年始で薄商いだったこともあり、一時1ドル=104円台後半まで円高が進んだ。

背景には、これまで「懸念」として意識されてきた世界経済の減速が、具体的な数字で示されたことがある。
米アップルのティム・クックCEO(最高経営責任者)は、業績修正の理由の大半が中国経済の減速だと説明。
テレビ番組では「米国との貿易摩擦が減速に拍車をかけた」と明言した。
投資家はリスクを回避しようと、為替市場で「安全資産」とされる円を買う動きが一気に強まった。

三井住友信託銀行の瀬良礼子氏は「アップルのような例が立て続けに出てくれば、再びリスク回避で円高になる」と話す。

みずほ証券の倉持靖彦氏は今年の世界経済について「米中貿易摩擦だけでなく、日米や米・欧州連合(EU)の通商問題、英国のEU離脱などが目白押しだ」と、景気に不透明な要索が控えていることを指摘。
国内でも消費増税などがあり、先行きを注視する必要があるとした。 (榊原謙、新宅あゆみ、ニューヨーク=江渕崇)


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三輪の酒 「みむろ杉 山田錦 おりがらみ」

2019年01月05日 | さらに酔うもう一杯の日本酒に
みむろ杉   奈良県桜井市 2019.1.5

新年初のお酒は、 『みむろ杉』。

近所の酒屋さんで、奨められました。
年に一度の 「おりがらみ」 です。 是非!

          三輪山に降る清き雨
          めぐりて湧き出す、三輪の酒




        みむろ杉 夢まろん シリーズ
        純米吟醸 山田錦 おりがらみ


      原材料名/米(国産)・米麹(国産米)
      原料米/山田錦 100%
      精米歩合/60%
      アルコール分/16度
      今西酒造(奈良県桜井市大字三輪)



 酒の神が鎮まる地 奈良・三輪で350有余年醸す酒「みむろ杉」。
 仕込み水は蔵内井戸から湧き出る御神体「三輪山」の伏流水、
 米は「山田錦」を100%使用。
 低温長期醗酵をさせ、山田錦が極めるふくらみある甘と旨み
 に留意し、醸した純米吟醸酒のおりがらみです。


一升瓶の底、きれいな澱が溜まっています。



少し目先を変えて選んでみました。
「みむろ杉」の「おりがらみ」、お店の方のお奨めもあり......。
楽しむことにしました。

よく振って、お猪口にそそぎます。

少し甘口です。
麹の香り高いお酒です。
たくさん飲んでも、くどくはなりません。
味の移り変わりを楽しみました。変化します。どんどん飲みやすく、旨くなります。



『サライ 2019年1月号』 特集「日本酒 注目の7蔵と、いま呑むべき41本」

紹介された注目の7蔵のひとつが、「みむろ杉」 でした。

 今西酒造は『三諸杉(みむろ杉)』と『みむろ杉』ふたつの銘柄を生産している。『三諸杉』は、江戸時代からの酒名を継ぐもので、地元で販売する酒。『みむろ杉』は現蔵元・今西将之(31歳)が立ち上げた、全国の特約店を対象とした新しい酒である。「みむろ」とは「実醪(みもろ)」の読みで、「酒のもと」の意を含む。

 「酒の神が鎮まる地だからこそ表現できる酒造りがしたいですね。『みむろ杉』は、三輪を呑む、がテーマ。三輪の名水に三輪米のエキスで醸す酒造りです」と今西さん。

 米は契約農家が栽培する山田錦と露葉風(つゆはかぜ)が主流。露葉風は奈良県が推奨する酒米で、山田錦に劣らない心白(しんぱく)を持つ優良種である。

 今西さんの酒造りを言葉で洗わせば「丁寧」。一切の手抜きなし。
 すべての工程が手作業。
 蔵人(くろうど)は慈しむように米を扱っている。

 「『みむろ杉』は、醪を完全発酵させているので、燗をしても味が崩れないと思います。また酸度が高いのも特徴です。酸は日本酒の背骨だと考えています。酸があってこそ、米の旨みが生きます」
 『みむろ杉』は、タンク熟成をしない。搾りたての酒をすぐに瓶詰めし、マイナス5度Cの貯蔵庫で保存する。だから常に新鮮だ。

 今西酒造では奈良古流の「菩提酛(ぼだいもと)」による酒造りも行っている。
生米を水中で乳酸発酵させる手法で、大変手間がかかる。
 菩提酛の酒は毎4月に登場する。



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