保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

映画「剱岳 点の記」を観てきました。

2009-06-27 21:51:46 | 映画・芸能界
標高3000級の山々が連なる立山連峰の中で一際、高くそびえる山「剱岳」

明治40年、日本地図作成上、最後の空白地点であった「この山」の
測量を果たし、完成させるためだけに前人未踏の頂に挑んだ男達がいた。

ただ名誉の為でなく、利益の為でもない、仕事に誇りを持ち
命を賭けた男たちの真実の記録を映画化したのが「剱岳 点の記」です。

「誰か行かねば、道はできない」

「何をするかではなく、何のためにするのかが大事」

意気に感じる人生を歩む、ヒントとなる言葉と教訓が満載の映画でした。

そしてそれは‘過去’の記録でもあり‘現在’の記録でもあります!

雄大で過酷な自然の中で、特撮CGを一切使わず、空撮はもちろん
機材、役者輸送にもヘリコプターを使用しない徹底した撮影は
延べ200日以上、体感温度も氷点下40℃というまさに100年前の
測量士たちが経験した同じ状況下で、まさに命がけで行われたのです。
そのリアリズムに徹した映像には本物だけが映し出せる自然美があり
その熱きストーリとともに観る者の心を揺さぶる‘力’がありました。

「これは撮影ではない!‘行’だ!」と話す木村大作監督。

黒沢明監督のもとで腕を磨き、日本映画を撮り続けた伝説のカメラマンでも
ある木村監督には「世界のクロザワ」が追い求めたリアリズムの精神が
しっかりと生き続けていることを強く感じました。

「活動家の技法」による伝統的な映像美とその執念の心は、
科学技術全盛の現在の映画界に一石を投じた貴重な映画でした。

そして日が当たらない場所でも黙々と懸命に生きる先人の姿は、私たち日本人が
忘れていた‘精神’でもあることを教えてくれます。

これからの日本映画を支えていく若い映像人たちにも是非、観てほしい一作です。


上映されているシネコンには、平日にもかかわらず、普段、映画館に足を運ばない
といわれる世代の方で、朝から終日、超満員の大盛況でした。


「剱岳~点の記~」。


今年度、最高の傑作に違いない!

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2 コメント

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Unknown (AKIRA)
2009-06-29 18:09:59
はっちんさん、こんばんは☆彡

『剱岳』は公開前からかなり話題になっていましたから、今年一番の映画になるかもしれませんね~(^^♪

そうですか、やはり黒沢イズムは受け継がれていたのですね♪
僕も見たいです!!
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是非!! (はっちん)
2009-06-30 01:23:22
AKIRAさんへ。

是非、観にいって下さい。
あの映像美はDVDでは観れないものなので、
映画館へ足を運んでくださいね。

レッドクリフ2やウォーロード、天使と悪魔も
いい映画でしたが、剱岳」には決闘シーンなどの派手さはないのですが、出演者の心の動きまでが感じられる映画でした。

自分では今年一番の映画だと思っています。
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