忘備録の泉

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個性主義と人格主義

2017-09-23 11:13:11 | Library
自分が本当に変わるには、ものの見方を変えなくてはならない。

自己啓発、一般向けの心理学、自助努力などに関するありとあらゆる文献に目を通していくうちに、ある特有のパターンに気がついた。
それは「人格主義」と「個性主義」という時代によるパラダイムの違いである。

建国から約150年間に書かれた「成功に関する文献」は、誠意、謙虚、誠実、勇気、正義、忍耐、勤勉、質素、節約、黄金律など、人間の内面にある人格的なことを成功の条件にあげる。
これを「人格主義」と名づけたが、人格主義が説いているのは、実りある人生には、それを支える基本的な原則があり、それらの原則を体得し、自分自身の人格に取り入れ内面化させて初めて、真の成功、永続的な幸福を得られるということである。

ところが、第一次世界大戦が終わるや人格主義は影をひそめ、成功をテーマにした書籍は、いわば「個性主義」一色になる。
成功は、個性、社会的イメージ、態度・行動、スキル、テクニックなどによって、人間関係を円滑にすることから生まれると考えられるようになった。
この個性主義のアプローチは大きく二つに分けられる。
一つは人間関係と自己PRのテクニック。
もう一つは積極的な心構えである。
(P11)


成功に関わる「個性主義」と「人格主義」には決定的な違いがある。
二面性や不誠実など人格に根本的な欠陥がありながら、人に影響を及ぼす戦術やテクニックを使って自分の思いどおりに人を動かしたり、もっと仕事の成績を上げさせたり、士気を高めたり、自分を好きにさせたりしようとして一時的にはうまくいったとしても、長続きするわけがない。
信頼という土台がなければ、成功は長続きしないのだ。
基礎となる人格の良さがあって初めて、テクニックも生きてくる。
(P13)

もちろん、人格は素晴らしいのに口下手で、思うように人間関係が築けない人もいる。
しかしそうしたコミュニケーションスキル不足が及ぼす影響もまた、しょせん二次的なものにすぎない。
突き詰めれば、あるがままの自分、人格が、どんな言動よりもはるかに雄弁なのである。
誰にでも、人格をよく知っているからという理由で100%信頼している人がいるだろう。
(P14)

「7つの習慣」より


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