「ホウレンソウ」①

ビジネスの世界ではもはや常識となっている「ホウレンソウ」。
今更ながら説明不要とは思うが、ホウレンソウとは「報告（ホウ）」「連絡（レン）」「相談（ソウ）」のことで、新入社員にもできて当たり前、として求められている社会人の基本的マナーだ。
しかし、身の回りをよく観察してみると、案外この簡単そうな「ホウレンソウ」が実行できていないことが分かる。

なぜ、「ホウレンソウ」が大事なんだろう。
組織は複数の人間の集まりである。
上司と部下、関連する部署間の連携プレーで仕事は進んでいる。
その基本をなすものが「ホウレンソウ」だ。
部下は上司の指示・命令・依頼によって動き、上司は部下の「ホウレンソウ」によって状況を判断して、さらに指示・命令を発する。
「ホウレンソウ」が適宜、適切に行われないと組織は機能しなくなり、崩壊してしまう。
実際にビジネスの世界で不祥事が発生すると、必ずささやかれるのは「ホウレンソウの不足」である。

「ホウレンソウ」は常識だ、だから、わざわざ教えるまでもない…と私も思っていたが、大きな間違いだった。
どうやらこの常識である「ホウレンソウ」を懇切丁寧に教える上司は少なくなっている模様である。
それだけ人間同士の関係性が薄くなっている証拠かもしれない。

（つづく）