
だんだんわかってきたんだけど、マタギの歯や歯ぐきは、極端な熱さや冷たさでなければ受け入れ可能だということ。
具体的には、グラグラ煮立ったお湯を入れたカップ麺は、冷めるまで待たないと食べられないし、アイスクリームは、口に入れるとすぐ融け切ってしまうレベルなら何とかなる。氷は無理。
このことを歯医者さんに話すと、
「痛くないようにコーティングしましょう。」
と、処置してくれた。
すると、驚くほどスムースに熱いものも冷たいものも口に入るようになった。
ありがたいものだ。
ただ、このありがたい処置、大体4・5日で効果がなくなってしまう。
したがって、そこから次の治療までは、食べ物の温度に気を遣いながら食事をとることになるのだ。
で、このところの高温多湿。
食べたいのは、スッキリ冷たい料理。
そして、気になるのがしっかりした処理してあるとは言っても、そう長くは持たないであろう月山筍。
だったら、冷たい月山筍ランチを作ってみようか。
で、思いついたのが、冷たい筍肉蕎麦。
冷たい肉蕎麦自体が、この地域の名物料理で、非常に美味しいのだが、ここに月山筍を加えたら、さぞかし美味しくなるに違いない。
そう思うんだなあ。
この組み合わせ、かなりGoodなはずなんだけど、普通のお店で出さないのは、原価が高くなりすぎるからだと思うんです。
でも、マタギ家の台所事情を考えると、悪いことは何もない。
それに、この程度の冷たさなら、口の中で拒絶反応が起こることもないはずだ。
早速作ってみましょう!
・出汁用に親鶏肉を使います
・3人分900mlに対して100g程の鶏肉を使いました
・沸騰させると、大量のアクが出るので、全体を網で濾してしまいました
・親鶏肉は固いけど、とても美味しいので、洗って汚れを落とし、残しておきます
濃厚で美味しい出汁が取れました
※調味料は、出汁醤油をかけ蕎麦の基準量とみりんを少々
・月山筍はいくらでもどうぞ(薄切りにしてみました)
・調味料も材料も全部入れて再沸騰させます
ここから、食事時間に合わせて冷やすんですけど、時間が足りないときには、
内からと外からと、力技で冷ましてしまいます
多分、時間をかけてじっくりと冷やした方が味が馴染むと思うんだけど、一つ一つがとても美味しいので、そんなにがんばらなくても構わないと思います。
・麺を時間通り茹でて、しっかり冷水で締めたら盛り付けて
はい、出来上がりです
食べてみると、すごく美味しいです。
マタギは、エレガントモードで戴くので少なめなんですけど、十分に満足することができました。
そもそも、冷たい肉蕎麦が美味しいけれど、その足を引っ張ることなく月山筍が共存してくれてますね。
これ、メンマの味では、こう美味しくはならないと思います。
あっさりとした鶏肉出汁に、あっさりと上品な月山筍の組み合わせだから、どちらも美味しく戴けるのでしょう。
これをお店で出したら、どのくらいの値段になるのかちょっと怖くなる組み合わせなんですけど、山遊び人の特権と言っていいでしょうな。
ああ~、美味しかった! そして、
ご馳走様でした!!
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