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山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

やっぱりモダシは旨え!

2024年10月19日 | キノコ料理

 本日の収穫物。

        右上がブナカノカで左の3袋がサワモダシ

 これは初回にして大収穫ですよ。

 数年ぶりですね。

 で、ブナカノカは塩水に浸けて『虫だし』をしますが、サワモダシは、下手に手を付けません。

地域によって『ボリボリ』の異名がつけられるほどに脆い肉質なんです。

 ただ、これを

       熱湯に入れて湯がくと

       ギュギュっと身が締まって調理しやすくなります

 その後で、付いてきたゴミや石突きの汚れを落とすと、下ごしらえは、かなり楽になります。

       ここまで来ると、もう即戦力

 買い物から帰宅した妻がこれを見て、

「これ使って、お昼はうどんにしようかな。」

と宣う。

「いいねえ。それ、俺にやらせて。」

ということで、早速調理に移行する。

       使うモダシはこのぐらい(3人分です)

 これを鶏肉出汁とのコラボで楽しませてもらいましょう。

 ・麺つゆをかけうどんレベルで調合したら、鶏もも(120g程)を茹でてアク抜き

 ・モダシを加えて茹でたら麺つゆの出来上がりです

 ・うどんは『稲庭の細麺』。時間通りに茹でるはずだったんですけど・・・

       時間が来ても再沸騰してくれない

 ※冷蔵した麺類は、茹でる前に常温に戻しておくべし!

 仕方がないから、茹で時間を延長しました。

 ・どんぶりに盛り分けたら、具とつゆを注いで

       出来上がり

 これが、鶏肉とモダシの出汁がすんごく相性がよくて、美味しいんですよ。

 やっぱり、サワモダシは、旨い!

 出汁を取る料理に使ったら、最高級でしょうな。

 山の神様、素晴らしい恵みを、ありがとうございました。

 残りも、美味しく調理して戴きたいと思います。


ベストカップルは君たち?

2024年10月16日 | キノコ料理

 ある夜、ふと目覚めると、話し声が聞こえてきた。 台所の方からだ。

「私たちって、仲良くしてはいけないの?」

「そんなことないと思うよ。」

 冷蔵庫の中から聞こえてくる。

「だって、ずっと、こんな近くに住んでいるのに、一度も許してもらえてないじゃない。」

「きっと、気づけていないんだね、僕たちの相性の良さ。」

「だからって、何もしないでいいの?このままじゃ、一生一緒になれないわよ。」

「う~ん。分かった。この二人の気持ち、御主人に伝えてみるよ。」

「ありがとう。聴いてもらえると嬉しいなあ、私たちの気持ち。」

「大丈夫。きっと、どうにかしてくれるよ。」

 これは、舞ちゃん(マイタケ)とトン君ですね。

 ・・・確かに、マイタケのお友達として牛肉と鶏肉とは紹介してきたけれど、トン君(豚肉ね)のことを考えたことがなかった。これは片手落ちだ。

 で、トン君は、そのことを伝えたくてマタギを呼んだわけね。

 翌日、改めて買い出しに出かけて、材料を十分に確保しました。

 作るのは、マイタケの肉巻きです。

 それでは、行ってみましょう。

 ・天ぷらにもできるようにと保管していた、大ぶりのマイタケなんですけど、食べやすい大きさに裂いていきます

 ※必要量が分からないので、少しずつ補充していく感じで

 ・豚肉の薄切り(300gぐらい)を広げて

 ・茶漉しで片栗粉を塗したら

 ・マイタケを適量(ホントに適量?)乗せて

 ・ちょっときつめに巻いていきます

 ・巻き切ったら、もう一度片栗粉を塗して準備OK

 ※片栗粉は、糊代わりと調味料を馴染ませるために必須

 ・油を敷いたフライパンに、巻き終わりを下にして並べて焼きます

 ・回しながら全体に焼き目を付けていきます

 ・全体に火が通ったら調味料をかけます

 ※今回は酒醤油みりん各大さじ3と、砂糖大さじ1.5(混ぜて溶かしておきます)

 ・焦げ付かないように火加減しながら煮詰めていくと

 ・水分が飛んでトロミというか、ツヤが出てきます

 もういいんじゃないかい?

 ・野菜いっぱいの皿に盛り分けて、煮汁をかけたら出来上がり

       本日の夕食です

 焼くと言うか、煮あがるとマイタケの気配は見えなくなってしまうのですが、そのことが、かえってその次のサプライズ感を演出してくれます。

 ひと口食べると、始めは濃厚な甘辛肉巻きなんです。ところがその次の瞬間、豚肉に閉じ込められたまま蒸し上がったマイタケの香りと旨みが口の中いっぱいに広がります。

 こりゃあ凄い!

 確かに、肉巻きって、焼いて味付けされた豚肉と中の具材の味のコラボだということは分かっていたんだけど、内側に包んだ食材の旨みと香りを閉じ込めて引き出す食べ方でもあったんだ。

 目から鱗です。

 こんなに面白旨い食べ方があったんだ!

 家族一同、舞茸と豚肉のコラボを堪能させていただきました。

 これは面白かった!本当にいい発見をさせてもらった。

 舞ちゃんトン君、ありがとうね。

 おかげで、料理の新境地が開けた感じです。

 ご馳走様でした!!!


舞タコ焼きは、いとをかし

2024年10月12日 | キノコ料理

 石巻より贈られた鮮魚を、山の神様から授かったワサビで戴く。

 この上ない贅沢を味わわせていただいたのだが、翌朝の天気に不満。

 また雨だと。

 今週、唯一自由に使える休日なのに、秋雨前線の通過だか停滞だかのために、かなりの雨が降ってしまい、しかも、この天気が継続するらしい。

 『見置き』してきたマイタケに逢いに行きたいのだが、諦めることにした。

 しばらく低温が続くらしいから、もしかしたら成長を止めて来週まで待っていてくれるかもという、淡い期待をかけてみることにしたのだ。

 仕方がないというか、代わりにというか、楽しそうな食材が届いているんだから、そちら様と遊んで、この休日を充実させることにしましょう。

 使う食材が、

       タコのぶつ切り(2パック目)です

 昨夜は、強引に刺身にして戴いたんだけど、この形状だったら、本来の使い方は違うはずだよね。

 パッと思いつくのが唐揚げ。それからアヒージョ

 でも、そんなものよりも作りたいのがたこ焼きでんがな。

 タコが釣れたときには必ずやってるんだけど、今年は、からっきしだったし、わざわざお店で買ってくるというのは、プライドが許さんのだ!(多分、このプライドは間もなく崩れ落ちる)

 そういうことで、ランチは決定ね。

 ただ、丸一日空いてしまったんだから、もう少し有意義な過ごし方をしたい。

 で、思いついたんです。

 本日は、タコ焼き研究Dayにしましょう!

 たこ焼きの具材、衣・・・、実は試してみたかったことがあるんです。

 この際、それを確かめる日にしようではありませんか(なんて言いながら大したことはしないんですけど)。

 そんでですね、いつものようにスーパー朝仕事で実験してみることにしました。

 作るのは、舞たこ焼きです。

 もう想像ついてると思うんですけど、タコの代わりに舞茸を使ってみようという魂胆です。

 ある雑誌で、『松たこ焼き』が載っていたんです。キノコの風味が楽しめるらしい。「だったら。」と思っていたので、この際作ってみます。

 もう一つ試しておきたかったのが『衣』です。

 色々なレシピを読んでいると、やれ長芋を加えろとか、調味料は醤油とみりんとか、出汁はカツオとか、様々な情報が飛び交っています。

 ちょっとこの辺を、自分なりに交通整理しておきたくなったんです。

 それでは行ってみます。

 先ずは、衣作りから。

 ・水300gに卵1個と顆粒出汁少々に出汁醤油小さじ2を入れて混ぜました

 ・薄力粉100gを加えて、よく混ぜたら衣は完成(多分、この辺の配合が原点になる)

 ・マイタケをそれなりに存在感のある大きさに切ります

 ・長ネギ15cmほどをみじん切りにして

 ・タコ焼き器に油を塗ったら準備OK

 ・「高温」に設定して煙が立ってきたら、衣を穴の8分目ぐらいまで注いで、火力を中火に

 ・マイタケとネギを入れると、溢れそうになります

 ・溢れた衣が乾きかけたら、切り分けて穴に戻します

 ・周りが固まりそうかな?と思ったら、動かしてみます

 ・動くことを確かめたら、一気に180度回転

 ・時々裏返しながら焦げ具合を見て

       出来上がりです

 今回の作品は、かなり薄味なので、

       ソース類も少しだけにして、マイタケの香りを味わわんとするなり

 口の中に入れると、ぶわっとたこ焼きの熱気が押し寄せてきます。

 正直、何を食べているのか分からないんだけど、徐々にマイタケの味が広がってきます。

 もっと、キノコの香りがガンと攻めてくるのかと思ったんだけど、ひじょうに奥ゆかしい味ですね。歯ごたえは、ほどほどに弾力があって心地よい。

  いとをかし

 ふむ、こういうたこ焼きも、いいものですな。

 清少納言さんあたりも、きっと喜んでお召し上がりになられることでしょう。

 おっほっほ・・・

 という感じ。

 これにて、第一目的は達成することができました(マイタケの味と衣の配合ね)。

 これでよしと言えば良しなんだけど、もう少し改善の余地がありそう。

 ランチまでに、改善点をまとめてみたいと思います。


マイタケのお友達

2024年10月10日 | キノコ料理

 今回、山から戴いてきたマイタケ。

        なかなかいい株なんです

 どこがって言うと、いわゆる『サカリ』の大株なので、

       一つ一つのヒダが大きくて美しい

 こういうマイタケだと、下ごしらえの苦労もほとんどない上に、どんな料理にでも使えます。

 で、今回は、山形の秋の風物詩、芋煮とのコラボを楽しませていただきます。

 そもそも舞茸というキノコ、どんな料理にも使えるんですけど、その中でも、特に相性の良い食材があります。

 それが牛肉。そして、醬油です。

 したがって、しぐれ煮にマイタケと牛肉を組み合わせる方は、かなり多いと思います。

 多分、すき焼きにマイタケを入れる人も多いんじゃないかな。

 だとすれば、山形名物の芋煮にマイタケを組み合わせたって絶対に美味しくなる。

 そう考えた人だって、沢山いるはずですよね。

 実際、作ってみると、簡単だし、すごく美味しかったので、記録を残しておきます。

 水1ℓ(5人分くらい)をベースに調理を進めました。

       一番厄介なサトイモ(600g)の皮剥きを最初に済ませます

 ※洗ったら皮に切れ目を入れて水から茹でて沸騰15分

 ※今回は個体が大きかったので、茹で時間を伸ばしました

 ※沸騰したら弱火(吹きこぼれ注意)

 この間に、コンニャク(400g)の下ごしらえも済ませておきます。

 ※手でちぎって下茹で4分

 牛コマ(300g強)は適当な大きさに切り分けておきます

       肝心なマイタケは200gにしてみました

 ・ネギ(1本)も使うんだけど、最後に斜め切りにするだけ。

 ※調味料は、酒75、醬油100、砂糖19gを混ぜておきます

 ※ほんだし(適量)は、鍋に直行

 ここまで来たら、あとは簡単です。調理の部に移ります。

 ・水1ℓに牛肉とコンニャクを入れて沸騰させます

 ※しっかり沸騰させると、アクが一気に浮いてくるので、ここで掬い取ってしまうとあとは楽

 ※サトイモは下茹でしてあるので、アク抜き不要だし、食べやすい大きさに切るだけ。溶けてしまうから、早く入れすぎないこと

 ・アクを掬ったらマイタケとサトイモを入れて調味料の2/3(+顆粒出汁)を入れて、サトイモが浮くまで煮ます

 ※芯まで火が通ると浮いてきます

 ・最後にネギと残りの調味料を入れて、お好みで煮込んでもよし(味の調整をするならここだけど、今回は不要でした)

       本日の夕食です

 芋煮は、それだけでものすごく美味しいのに、ここにマイタケが加わると、更にグレードアップしてしまうんですね。

 この美味しさには、言葉もありません。

 ただ、これだけは断言できます。

 この料理、北国山形の、秋の味覚の代表です。もしチャンスがあったら是非とも食べてけらっしゃい。

 本当に美味しいですよ。

 ちなみに、今回のマイタケご飯は、同時進行で妻が作りました。

 明日、実家を訪れる親戚に振る舞うための練習だそうです。

 この練習作品も旨かった。

 ご覧の通り、芋煮は牛肉と醤油。ご飯は鶏肉と醤油。

 どちらの料理も極めて美味しいです。

 結局、マイタケ君には、たくさんのお友達がいるみたいですね。

 そんな人気者のマイタケ君を贈ってくれるのは、季節の神様と山の神様です。

 秋の神様、山の神様の恵みに感謝ですな。

 ありがとうございました。 そして、ご馳走様でした。


あっぶねえ、在庫マイタケ忘れてた

2024年10月04日 | キノコ料理

 1回目のキノコ山探訪から2回目までの4日間は、実のところかなり忙しくて、その隙間時間を見つけてはマイタケやマスタケの料理をして過ごしていた。

 そんで、2回目の探訪から帰ってきたマタギが、

「このマイタケ、どうしようかな?」

と口にすると、

「え?」

という妻の反応。

 俺、何か変なこと言ったかな?

 妻に尋ねてみると、

「あのマイタケは、どうするの?」

今度は、こっちの方が、

「え?」

となってしまった。

 聞けば、1回目に収穫したマイタケのうちの、大ぶりの株だけ下ごしらえをしていたという。

       そう言えばそうか?

 「そうだっけ?」

 疑って問い直すが、冷蔵庫に保管されている実物を見せられたら、それが事実だと認めざるを得ない。

 それにしても、本当に全く記憶がないんだから、認知症マタギにも困ったもんだ。

 はっはっは。まあ、たまにはこういうこともあるさ。

 ということで、当然調理は、こっちが先ですな。

 で、これだけいい株なら天ぷらでしょう、ということになった。

 マイタケ料理で、ご飯、吸い物と来たら、次はこれとも言える。

 早速始めます。

 ・いつものように衣を用意して(卵液200:薄力粉110:片栗粉20g)

 ・170℃の油で揚げて

       一丁上がり!

       君も仲間に入ってくれ

       これは、マタギ自身が楽しいので仲間にしました

 (ナスをスカートみたいに広げて揚げるのが面白いのだ)

       磯部揚げモドキの竹輪も加えて

       さあ、好きなだけ食べ給え!

 採ってきてから4日間忘れていたんだけど、すごく美味しくて救われました。

 ゴメンね。 次からは忘れないように努力するからね。

 で、たっぷり揚げたので、結構残ってしまったため、翌日は、こんな風にしました。

       今度は銘々に分けて

       天ぷらそばです

 この食べ方もいいねえ。美味しく食べ終えて、夜勤に出発です。

 ああ~、悪くなる前に食べ終えることができて本当に良かった。

 山の神様、こんなマタギですが、愛想をつかさずにお付き合いの程をよろしくお願いいたします。