あかるいほうへ

       おばあさん魔女への道

帰省

2021-11-05 | 家族

帰省4日目

父が緑内障で目が見えなくなっていた。
目が悪くなっていたのは知ってたけれど
再会の時、父は私を見ているようで、グレーの瞳と焦点が合わなかった。
全く見えなくなっていた。
慣れないなんちゃって介護をしてる。
5日間しかいないので、その間は出来るだけ父に優しく。

一方、母のいる特別養護老人ホームは、窓越し面会が出来た。
会えないかもと覚悟していたけれど、良かった。
しかし、感染防止のため、窓は閉めたまま、大きな声で話しかけて、それをスタッフの人に言って、それを母に伝える。
父のことを話すと、それをまた繰り返して伝える。
悲しさも2倍になるような涙が止まらなくなった。
母に元気な姿を見せようと来たのに、母に励まされている。
東京からきたのだから毎日来ていいですよ。と言ってくださり、毎日通ってる。
母の前で泣かない日も、面会が終わると涙が溢れる。

今までの帰省は、人に会ったりもしてて、父が嫌がった。
今となっては、父の気持ちがよくわかる。
少しでも長くいてあげたい。

父は施設に入ると言った。
目が見えなくなって施設に入るのは大変心細いと思う。
父は東京では暮らせないと言った。
熊本に帰ってお世話をすることも考えたけれど、メンタルがもたないと思う。

保育園でやっているようなことを父にしてる。
なんちゃって介護
父が食べたいものリクエストには応えてる。
おでん、白菜漬け、ハンバーグ、ちゃんぽん、炊き込みご飯、ポテトサラダ

わたしが好きな馬刺しは絶対食べていけ!と何度も言う。
もう、父にご飯を作るのは最後かもしれないな。

やってもやっても足りないことばかりだけど、
今回帰れてよかった。

父は優しくなった。
施設に行くことを冷静に決めた。
今まで何度も嫌なことがあれば施設に行く!と言ったけど、今回は冷静だ。

感情的になることは、出来るだけ避けたいな。
言葉も選んで、気持ちよく人と関わりたい。
お世辞は言えなくてもね。
保育園で働く人たちは、とても配慮がある。
人として見習うところがたくさんある。
母もそうだ。
父はとても感情的になる人だったが今回はとても冷静だ。
私が父の言葉に耳を傾けたからかもしれないな。

あと二日、色んなことがあると思うけれど、
心穏やかに過ごせるようにしたい。