山の手コラム  ー植物の色つれづれー

日本の染料植物の保全と栽培のネットワーク

椿灰媒染と明礬媒染の違い 北海道産紫根染

2009-03-30 | 染織、染料植物
福山での初ワーク、参加メンバーのTさんが
「山の手コラムってありますね・・・」
「!!!読んでいるんですか、私のブログです,嬉しい・・読者の方に会えるなんて~」

ワークのテーマは「紫根と紅花染で10色を染める」
先ずは紫根、薬用植物の研究者達の栽培研究の賜物です。色素量は断然北海道が多い!
染めた色が明快に語っています。

北海道産紫根、中国産の紫根、ウオッカ抽出とお湯による揉み出し、椿葉灰媒染と明礬媒染
紫根染だけで4通り、繊維が絹、羊毛、麻、綿の4種類を染め,合計16点を染め,16通りの発色です。

この写真は参加者で山の手コラムの読者の方の成果、
椿葉灰(長崎五島産)と明礬媒染した繊維を北海道産紫根のウオッカ抽出液の染めです。
紫根と繊維はそれぞれ同量使用です。
今までは繊維の3~5倍の紫根を使用しないとしっかりとした発色を得られなかったのですが、
北海道産はシコニンの量が多いです。

これは1回目の染め、この後、染め重ねていきます。

アカネ科植物の染 植物、染め方、繊維による違い

2009-03-13 | 染織、染料植物
植物染絨毯の解説とインド茜、西洋茜、日本茜、ヤエヤマアオキ、繊維による違いを比較する
連続ワークショップの第1回めです。

会場は、難しい植物染絨毯やタピストリーの洗いや修繕をされている現場で開催します。

日時:4月5日 10::00~16:00
会場:足立区大成コーポレーションの工房

内容:午前:中東絨毯の解説
   午後:アカネ染め実習1



大成コーポレーション

染料・薬用植物の栽培と染色そして精油蒸留

2009-03-08 | 染織、染料植物
じっくり研究と制作に勤しむぞ~と言いながら、予定が入ってきました。
今年は海外には行かないけど,海外から作家達がやって来る年のようです。

3月28、29日の広島「紫根染と藍と紅花の重ね染」は10色染めます。
  国産の色素含有量の高い紫根で染められるなんて・・・・
  ちょっと前には考えられませんでした。

  春には日本茜の栽培面積を増やし、あらたに藍と紅花の畑を作ります。

今年の予定。

4月 山口 日本茜自生調査 
   東京 アカネ科植物の羊毛発酵染と媒染による染
   徳島 蓼藍の栽培、すくも藍と沈殿藍

北海道講座
5月 植物園:ムラサキ 苗の定植 
   染色実習:紫根、色素の抽出
6月 植物園:黄檗の皮の採取、
   染色実習:黄檗、無媒染と重ね染、黄檗紙
7月 植物園:薄荷 芳香植物について
   精油実習:水蒸気蒸留、色と香りを布に染める
8月 植物園:藍の育て方と採取
   染色実習:生葉染と沈殿藍生成、酸化発色、染料と顔料
9月 植物園:日本茜の根の観察と解説
   染色実習:日本茜、先媒染と抽出方法、花の匂い
10月植物園:臭木の観察と解説、種子分散:鳥との関係
   染色実習:臭木、無媒染、混合染色、親油性

11月のムラサキや日本茜の種蒔きが楽しみです。