数えてみれば、父が亡くなってからもうじき18年である。
父が入院をしているときに、お見舞いに行きノンアルコール・ビールを二人で良く飲んだものだ。そんな時に、父が病床で読んだ本を貰って、そのうち読もうと思って忘れていた本が私の本棚にある。
「上海の長い夜」。その懐かしい本を、書棚から取り出し今眺めている。
父は学生時代は本好きだったのだろう。家の書棚にはたくさん本があった。私は、幼いころから父の書棚を時々のぞいたりした。殆どが、戦後間もない物資難の頃の本で、紙質が悪く余り読む気がしなかった。ただ、そういえばこんな本を父が読んでいたっけと、不思議な気持ちで思い出す本があった。
レオン・パジェスの「日本切支丹宗門史」もその一つである。父はクリスチャンではなかったが、どうも学生時代にまじめに読んだようである。そして、その本(切支丹迫害史)を私が50歳前半にたまたま読んで、ひどく感動したのだ。
信仰とは何か、生き甲斐とは何か、それを考えさせる本である。
今日も昨日も、八王子は雨。そのうち晴れたら公園にでも出かけ、父の思い出の本でも読んで、のんびりしたい。
「螺旋状に上昇する意味」を想いながら・・・
<おまけ 2/2>
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