チコの花咲く丘―ノベルの小屋―

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ADHDとともに「君の星座」第8章 箱が開く その2

2013-11-24 19:49:36 | ADHDとともに「君の星座」
 何とか履歴書、間に合った。黒いスーツで面接へ。結構古そうな医院。内科だって。奥さん風の人が面接。
「今のお仕事は続けれられます?」
「いいえ、もう、退職します。あまりにも激務なので。このとおり酷く痩せまして。」
「はい、わかりました。では、今週末には連絡しますね。」
ま、感触は悪くなかったかな?
 ジョブサポートセンターにも連絡。
「こんばんは、あの、ニシカワさんにお世話になっております、ツキシロです・・・はい・・・」
幸い、ニシカワさんにすぐつながった。失職の知らせに、
『うん、大変だったね。・・・状況はわかりました。だけど、どうしてだろうね?現場でツキシロさんがどうなるのか、僕らは直接見ることは出来ないからね。とにかく、早く次の手を一緒に考えよう。予約は入れてくれた?』
「はい。」
本当に・・・あれだけ支えてもらったのに・・・しっかり分析して、これでいけると思ったのに!
「私、やっぱり調べなくちゃいけないと思う。」
発達障害の有無を。
「そうね、まあ、調べたらいいと思うわ。」
去年の春、講師の仕事の最後に話した時は完全否定だったのに。解雇という重大な結末になって、やっと親も認めざるを得なくなったということか。
 翌日、まだ在職中の整形外科医院。出て行けと言われてもう、行きたくもない。今日にでも辞めたい。
「こんにちは、今日は?」
もう、仕事もする気がしない。一応、親とも話し合っているけど。

次の仕事決まるまでは辞めるわけにいかないし。でも、早く辞めたい。奥さんも来月半ばまではいいって言ってくださってるんでしょ?でも・・・。ま、早い目のほうがよいだろうな。ハルカのためにも。医院の方も。言った以上、一日も早く出て行って欲しいだろ?

気分悪い!気分悪い!気分悪い!ショックを隠しながらの仕事は本当に辛い。どうして解雇なんて目に!怒りと殺意がこみ上げてくる。
 失礼します!たぶん、態度には出てると思う。私の怒りが。でも、それでいいんだ。こんな職場!バス停でバスを待っていた時。ケータイが。あ、この間面接に行った医院からだ!
「はい、ツキシロです。」
『こんにちは、スズキ医院です。今、よろしいですか?』
「はい。」
『先日は面接にお越しいただきありがとうございました。つきまして、もう少し聞きたいことあるんですね。ですので、近いうちにこちらに来ていただけませんでしょうか?』
「わかりました。あの、今、わりと近いところにいますし、今から行くこともできますが。」
『そうですか。では、何時ごろなら?』
「えーと、十五分ぐらいで到着できると思います。」
『わかりました。お待ちしています。』

   








  
 


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