チコの花咲く丘―ノベルの小屋―

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時は管理教育「この時代を」第11章 新たなる秩序 その12

2016-01-10 18:57:37 | 時は管理教育「この時代を」
 第一中学校職員室を訪ねてきているのは、アヤセマコトの母親。
「来られないんですね、修学旅行。・・・残念です。」
今年の担任のオオカワ先生。若い女性だけど、思いやりや愛情は深い方だわ。子どもたちに慕われてそう。
「はい。私も主人と説得しましたけど、どうしても行かないっていうんです。一年生の二学期から学校に来ていませんから、皆と会うのが辛いのかもしれません。修学旅行となると、一日中一緒に過ごすことになりますし・・・」
「そうですね。わかりました。そちらは返金の手続きなどの対応しますので・・・」
もう一つ、今日はもっと大事な相談。
「あの、マコトの進路のことなんですけど。」
「あ、はい。その件ですね。ご本人さんはどう言われていますか?」
「・・・・。はっきり言わないんです。たぶん、親とそう意見は変わらないと思うですけど。高校は私学に入れるっていうのは、小学校の時から決めていましたし。」
 変化に弱いマコトの性格を考えて、中学受験はあえてさせず、高校で大学進学に強い学校に入れる。
「あの子のことを思って進路を考えてきました。それがこんなことになるなんて・・・」
目頭をハンカチで抑えるマコトの母親。その様子を見ながら担任、
「はい。お母さんの思いはとても分かります。これからも一緒に考えていきましょう。」
ありがとうございました。
 職員室を出ると、今、授業で。グラウンドで体育をやってる。男の子も丸刈りでない子がいる。先生も注意しなくなったってユウちゃんから聞いてる。この様子なら、マコトもまた学校に行ける気がするけど、無理かしらね・・・
『学校が厳しいのが嫌なんじゃない!』
マコト、そう言ってたもの。学校は嫌じゃなかったんだ。校則が厳しかった時でも。高校、本当にどうするべきなのかしら?また不登校にならないために。なるべく自由な学校に行かせるべきのような気がしたりするのよ。また、誰かが死んでしまうような学校で、もし、その誰かがマコトになってしまったら・・・
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