チコの花咲く丘―ノベルの小屋―

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ADHDとともに「君の星座」第7章 断ち切れない鎖 その33

2013-10-31 19:10:41 | ADHDとともに「君の星座」
 結婚するにしても、しないにしても、仕事は必要。
「お大事に。」
今時、共稼ぎはほぼ必須。しなくてよくても、いつ突然働く必要が出てくるかわからないから。
「はい!リハビリですね。」
完全に覚えられたことはいいけど、レセプト入力とかはまだ完璧でなく。えーと、自分で作ったマニュアルノートを参照する。
「あ!保険証忘れてる!」
「一筆お詫びを書いて、速達で送って!」
またアライさんにきつく言われ。
 奥さんから教わったけど、整形外科は書類の取り扱いが多いんだって。学校の書類、そして、傷害保険の書類。ほら、交通事故の怪我なんかも診るから。
「まず、いつからいつまで、どの病名で・・・」
これだけ聞き出して、メモして、カルテにはさんであそこの棚に。患者さんから聞き出す時も、マニュアルノートを見ながらしている。だけど、
「すみません!」
走って医院の外へ。聞き忘れてた項目があったんだ。
 なかなか、今日一日はパーフェクトだったって言う日はないな。医療事務初めてで、ひっきりなしに患者さんが来るところで、飲み込みが早いといわれるぐらい。だから、能力がないわけじゃないと思う。そうだよ、全く向いてない仕事じゃないんだよ。一生懸命やっていれば、経験詰めば・・・
 受付に戻った時、看護師さんに呼び止められた。
「このカルテ、処理したのツキシロさんですか?きちんとやってくださいよ!これじゃ、こちらが混乱するんです!」
・・・・・。
「すぐに謝るべき!ツキシロさん、こういう時すぐにごめんなさいって言わないでしょ?だから、態度が大きいって言われてるのよ!」
アライさんに、腕を引っ張られ、こそっと言われた。 
 
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ADHDとともに「君の星座」第7章 断ち切れない鎖 その32

2013-10-30 19:40:30 | ADHDとともに「君の星座」
 何で!何で!何で!何で!・・・怒りを通り越して悲しみへ。自分の部屋で、ベッド、頭からすっぽり布団をかぶって。
「ハルカ、まだ怒ってるの?」
お母さんだ。降りてやるもんか。言ったのはお父さんだけど、お母さんも許せない。足音が階段を下りていくのを聞き遂げて、布団をめくり、体を起こす。ゲームキャラのぬいぐるみと目があった。フフ、かわいい。・・・ちょっと、傾いてるかな?ベッドから降りて、ぬいぐるみを座りなおさせた。
 そのまま床にへたり込んで、その隣のぬいぐるみをぎゅっと抱きしめる。
『レズビアンじゃないだろうな?』
何であんなこと言われなくちゃいけないの?昔っから!・・・中学時代からずっとそうだ。スカートがはけないって言う理由で。
 夕べはそれが理由ではなかったのかもしれないけれど、それでも、私が女らしくないことに腹を立てていることは変わりない。
『男性に気に入られるように、表面だけでも取り繕え!』
『スカートはくぐらい、何ともないでしょ?普段からもうちょっと化粧しなさいよ!』
無理。どっちも無理。他の人には何ともないことでも、私にはとても受け入れられない。
『何事にも、努力が足りないのよ!』
・・・!
 何でそんなこと繰り返し言われるの!私、努力家で評判なぐらい努力してるのに!それに、努力ではどうにもならないことがある。努力は全ての困難を乗り越えさせてくれるものではない。
『数打ちゃ当たる。』
ううん。これも否定する。一つ一つ、検証しないとまた同じ失敗を繰り返すだけなんだよ!その検証も、適切なものでないとノイローゼになるし。
 歴史は繰り返すというのは、やはり、検証が足りないからだと思う。婚活だって結局、同じ失敗を繰り返すだけだと思うんだ。同じ失敗・・・
『あんたは、どこ行っても要らないって言われて、転職して転職して転職して転職して、で、最後はフリーター。』
フラッシュバックに身震いした。ほら、やっぱり原因の究明が必要なんだよ。それをしないで行った医療事務の仕事・・・やはり、これも歴史を。
 

 
 
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ADHDとともに「君の星座」第7章 断ち切れない鎖 その31

2013-10-29 19:05:37 | ADHDとともに「君の星座」
 この人とも、ここに来て間もない頃は雑談もしてたのに、
「失礼します!」
目も合わせたくないって感じで、さっさと退室されて行き。職場は友達を作るところじゃない。ジョブサポートセンターで教わったとおり、仕事をしているだけの関係でいいんだ。自分に言い聞かせながら割り切れ。だけど、何なんだろう・・・
 私、結局同じこと繰り返してる。同じ失敗を繰り返している。同じように、人間関係に躓いている。
「ただいま。」
「おかえり。あ、そうそう、また婚活の会から交流会のお知らせ来たんだけど・・・」
婚活。これも、今までと同じ失敗を繰り返すだけじゃないか。途切れてた時期もあったけど、これも二十五歳からやり始めて、今、もう七年目になるのか。交際するまでに破談になったこと、一回会っただけでお終いだった人。こればっかりだったから。いくらやったって、私にはそういう縁はないということじゃないの?
「あんたは運がいいんだから!年齢的にも、まだ間に合う!ハルカは男性に出会うチャンスがなかったからね。こういう機会を利用して見つけないと!」
要するに、子どもをってこと・・・私は冷や汗が出た。
 日が暮れて、お父さん、帰ってきた。交流会の案内のせいで、おじいちゃんが休みに行ったとたん、厳しい説教の始まり。
「ハルカも!もうちょっとお洒落に興味持たないと!」
「いつも男みたいな格好しやがって!」
「なんで!女の子の服着てるじゃない!」
「口答えするな!立派なことばかり並べるようになりやがって!」
口答えなんて、全然してないのに。
 ここからしばらく、お父さんお母さんに言われっぱなしになった。
「親父も後二ヶ月で定年だというのに!」
「お父さんが現役の間にしないと、条件悪くなるのよ!」
「結婚したら相手は、お前を一生守ってくれるんだ!」
「いつまでぐずぐずやってるのよ!ハルカが早く相手を決めたら、ここまで長引かなかったでしょ!」
ようやく私は反論できた。
「ぐずぐずやってたんじゃない!」
そうだよ、どの人もいいことなかったじゃない!
 お父さんの一言。
「ハルカ、お前、確認までに聞くけど、レズビアンじゃないな?」
一瞬にして、頭のてっぺんまで血が上った。
「いい加減にしろ!」
椅子を蹴り、お皿を投げ、ガシャン!



 


 
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ADHDとともに「君の星座」第7章 断ち切れない鎖 その30

2013-10-28 19:25:31 | ADHDとともに「君の星座」
 寒いけど、気合を入れて!
「おはよう。」
「おはよう、ありがとうハルカ。出勤前なのに、おじいちゃんのお粥まで。ありがとうありがとう。お母さん、替わるわ。」
「え?お味噌汁作ってからでいいよ。」
でも、時間を急いでるのは本当。軽食をバッグに入れて、
「行ってきます。」

よく雇ってもらえたわね。奥さんも上品な人で、よかったじゃない・・・

 やっぱり全然わかってない!問題の焦点がずれてる!こんな能天気、いつまでも続くと思ってんのか!タイムレコーダーの横に、今月のお給料が。今度はきちんと一か月分。だけど、十万円なんて程遠い。実質、六時間から七時間労働なのに・・・仕方ないよ。実時給も特別高くないし。
「ちょっと!またあなた?ちゃんとノックしなさいよ!」
しまった!・・・どうしよう、またノックしないでドア開けてしまった。
 考えちゃいけない。行動しないと。今、仕事があるんだから。身につければものになるんだから。そう言いながらも、今、私が抱えている悩みは、確実に解決できるもの。それなのに。
「ツキシロさん!いつも言ってますけど、仕事に集中してください!こちらは、あなたの時間を買ってるんですから!」
また奥さんに言われた。
 こんにちは。はい・・・集中していない?この私が?これも以外なんだ。私は、集中力があるのが何よりの自慢だから。昔から、それだけは褒められてきたのに。
「あ、すみません!」
処方箋渡し忘れた!
「まだあそこにいるから、追いかけて持って行って!」
走って医院を飛び出す。
「申し訳ありません、今日の処方箋です。」
 まだ、ここに来て三ヶ月だし。一つ一つ覚えていくしかないんだろうけど。なのに、もう、ろくに仕事を教えてもらえなくなってきている。
「そんなの算定に入れてるって、ありえない!」
アライさんにきつく言われた。今日のもう一人、私より少し若いマチダさんには、
「あ、あれね!ハハハハハ。」
明るく雑談までしてるのに!

 
 
 

  

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ADHDとともに「君の星座」第7章 断ち切れない鎖 その29

2013-10-27 19:09:44 | ADHDとともに「君の星座」
 絶対音感にしても発達障害にしても、その言葉と意味が知られるようになったのもここ十年ぐらいの話。私たちの時代は、定義すらなかったんだから、仕方なかったのかもしれないけれど・・・傷つくよな。せめて、コミュニケーションがあったら。君はどうしたい?こんなことやってみない?子どもである私たちに対する意思確認があったら・・・
 これだけコミュニケーション、コミュニケーションって言ってる今の時代でも、それは殆ど機能していないんじゃないかな?だから、私たちが十代の時なんてもっと・・・
 今日は水曜日。朝から家事当番をこなしている。洗濯物をたたみながら、
「ちょっと、チャンネル変えていい?」
テーブルで、新聞を読んでいるお母さんに断りを入れる。
「いいわよ。」
もうそろそろ始まるはず。ピ!
『テレビ特集 発達障害~学齢期の支援前編~』
お!ちょうど始まった!今日は、小学校低学年のお話か。
「ハルカは、こういうお子さんのお世話もしてたのよね。」
「まあね。」
講師時代のことだ。
 この番組、実は、自分のために見てる。私にはどんな対策が必要なのか、そのヒントを拾えるかもしれないから。だから、講師してたからこういう話に興味があって、ってのは言い訳。だって、受け入れられない人は何を言っても受け入れられないし。色んな事例の紹介に、
「へぇ。本当に大変ね。本人も先生も。」
番組だけに、症状がはっきりしてる子を取り上げてるんだと思う。実際、発達障害の子って本当にわからない・・・ワタル君・・・特別支援学級の担任させてもらった時に関わらせてもらったあの子。どうしてるのかな?あの子だって、アスペルガーだなんて、聞くまでわからなかったもの。
「ハルカにはわからないかもしれないけど、自分の子に障害があるってなったら、親はどれだけショックなことか。」
 お母さんの言葉を否定する気持ちは全くない。私にだって充分想像できることだから。だけど、仮に私が結婚してて子どもがいて、もし、発達障害の可能性があるってなったら、迷わず診断を受けさせる。だって、私、見たもん。障害があることが不幸なんじゃない、困難があるのに無視されたり放置されたことが不幸を呼ぶんだってことを。
 私だって、診断を受けることにためらいはない。親の気持ちさえ変われば、すぐにでも行く!
 
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ADHDとともに「君の星座」第7章 断ち切れない鎖 その28

2013-10-26 19:17:49 | ADHDとともに「君の星座」
 ハルカ、十二歳。中学一年生。
 夏休み。学校に行かなくていいのは嬉しいけど、家にいてもいいことなし。
「本当にこの子は!いい学校に入れてやったのに!」
いじめられてるし、退学したいだけど、公立に帰ったっていいことない。たぶんまたいじめられる。制服も嫌、高校受験も嫌。
 二学期が始まり。
「ツキシロさん!」
音楽科の先生!担任を始め、この頃、音楽の先生連中に絡まれるようになった。
「あなた、物凄く音楽が好きなのね!一学期の歌のテスト、先生も感激したわ!あなたほどの音感、音大出てる人でもいないって他の先生もおっしゃってるわよ!」
・・・・。私、音楽が好きなんて一言も言ったことないですけど?それに、世話になってもいないほかの先生まで、どうして知ってるの?
 もっと歌いなさい!上手なんだから!才能だから!挙句の果てに、
「ツキシロさん、合唱部に入りなさい!」
どうして・・・。
 体育祭と、文化祭の準備が平行で始まった。小学校の時は先生が企画して、授業時間を使って練習だったけど、中学は生徒がすべてやるんだ。授業時間じゃなくて昼休みと放課後を使って。これも小学校と違うところか。
「放課後!合唱の練習します!」
五十人ほどの歌声が交じり合い、頭に突き刺さる感覚。私、小学校の学芸会でも、合唱や合奏は耐えられなかった。いつも悪口ばかり言うクラスメイトも、
「ツキシロさん、もっと歌ってよ!」
「もっともっと!」
こんな時だけ!
「合唱コンクールの服装は、制服のスカート、上は青のポロシャツに決まりました!」
これ、参加しない方法ないの?高校三年まであるなんて、正直耐えられない!
 ハルカ、学校にサッカーして一人で遊ぶのは辞めなさい。オリンピックに出るんじゃないんだから。ハルカは音楽をするべきよ。そっちのほうが才能があるんだから。もっとがんばらなくちゃ。
 お父さんお母さんにサッカーボールを取り上げられた。日に日に活発さを失い・・・体育祭当日。友達のない私は運動場の隅っこでうずくまって過ごし・・・
 文化祭。最終日は家族とか、学外の人もやってくる。うちも一家揃ってやってきて。
「へぇ。私服だけど案外地味ね。自由でのびのびしてるわ。」
散々征服がいいって言っておいて、何だよ!とうとう、マンガ部の展示室に来てしまった。
「ハルカのはどれ?・・・ねえ、ハルカ?」
どうしよう・・・この時ばれたのだ。もう、マンガ部には行っていないことが。
「何してるの!」
バシィィィ!


 
 
 
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ADHDとともに「君の星座」第7章 断ち切れない鎖 その27

2013-10-25 19:12:50 | ADHDとともに「君の星座」
 学校もそうだったけど、医療事務も、かなりの個人情報を扱わなければならない仕事。
「今月初めてですね?保険証お持ちですか?」
「はい。」
保険証一つにしたって、すごい個人情報だよね。生年月日に、どこに勤めているか、家族構成までわかったりして。結構いるんだ。私より若いのに結婚して、子どもが二、三人いるっていう人も。
 今度は学生さんの新患さん。
「高校生ですね?何年生?・・・部活動は?」
「あ、バスケ部です。」
仕事だから、切り離しているつもりではあるけど、こういう話はかなり辛い。

私の人生、一体何だったんだろう?

 休憩時間。ペアの看護師さんと、お話しすることは基本、なし。十分ほどの軽食タイムにも嫌なことばかり思い出している。私って、しんどいばっかりで何一つ報われてない人生だよね。ちゃんと大学も出てるのに、この歳になってもアルバイト生活を抜け出せない。
『お前なんか就職できない。』
また、フラッシュバックした。中学の時の、嫌な部活の嫌な先輩。それだけじゃなくて、いろんな人から言われてきた。私、結局そのとおりの人生になってしまっている!
 食べた後を始末して、
「お先でした。」
仕事に戻る。階段を下りながら、リハビリ室に行く学生らしき患者さんとすれ違う。こんな人生になるのなら、せめて、学校時代ぐらい好きなことさせて欲しかった!
『ハルカは音楽!才能があるの、あんたには。何としてもそれを生かさなくちゃ!』
どうして・・・
 カルテを出して、リハビリ票を渡し、レセプトを入力、お会計・・・めまぐるしく動き回って、会計が終わったカルテをチェックされるんだけど。
「ツキシロさんの字ですね?入力の間違いありました。」
え!・・・あ、しまった!この注射二本だったのに!
「すみません!」
「入力は直しましたから。患者さんに電話して、お詫びしてください!」
カルテの電話番号を見ながら、ダイヤル。
「あ、ヤマダ整形です。今日のお代金のことですが・・・」
追加でいただきたいなんて話、本当に言いにくい。私のミスなんだけど・・・
 事務仕事が苦手。こういう個性って、何歳になっても変わらないんだと思う。そして、いつまでも変わっていない。苦手なことを得意なことと決め付けられて、押し付けられる現実も。
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ADHDとともに「君の星座」第7章 断ち切れない鎖 その26

2013-10-24 14:22:34 | ADHDとともに「君の星座」
 家族四人の夕食を終えて、平和なのはここまで。
「申し込みは来たか?今日は!」
お父さんの怒鳴り声と共に、恐怖の婚活の時間へ。パソコンを持ってきて、サイトを開く。
「今日は、この四人の人。」
「・・・・。」
年齢、写真、最終学歴、職業、今住んでいる都道府県名、家族構成、趣味、資格。せいぜいこの程度の情報しかない。交際を申し込めば、もうちょっと詳しいのが見られるようになるんだけど。
「まあ、この情報だけなら、この二人しかないだろうな。」
「そうね、ハルカ、申し込みなさい。」
ボタンを押すと、申し込みの受理が相手に伝えられる。ここからしばらく、メールで話をすることになるんだけど・・・
 今、そのメール交際中の人が二人いて。あ、一人返信が来てる。
「え!返事来た?見せなさい!」
無理やり隣に座ってくるお母さん。メール文面の添削するっていつもこうなんだ。
「へー、なるほど・・・返事の文章下書きして。終わったらまた見せて。」
で、書き上げると、
「何してるの!これ、書き直しなさい!本当にもう、あんたは放っておいたら!」
左耳がつぶれるぐらいの声で怒鳴り散らされる。
 辛いけど、これも生きていくため。私のためだ・・・キーボードで打ちながら、押し付けられた矛盾と葛藤していた。この年齢になっていきなり、深い関係になる異性を探して交際しろなんて。
 私、中学高校は女子校だった。あの頃うちの親は、男の人とはしゃべるな、目も合わせるな、たとえセールスの電話でも男の人とはしゃべるな。そう言われてきた。
『お前は男の子を知らないんだから!』
何で女子校なんかやられたんだろう?公立なら共学だし、そんなこと言われなくてすんだのに・・・
 大学は共学だったから、男の子もいた。でも、話すことはなかった。慣れてないとかじゃない。私にはナオキっていう弟もいるし。むしろ、人間全てに不信感があったのだ。
「正月に帰ってきた時に、ナオキが言ってたわよ。姉貴、もうちょっと身を構えって。ナオキもね、お姉ちゃんがいいところにお嫁にいって幸せになってほしいって思ってるのよ!」
 そういうけれど、私はすでに、嫁に行けば解決という発想は切り捨てている。あんたらだけだよ、いつまでもしがみついてるの。あれだけうまくいかなかったのに、どうして目が覚めないの!

女の子は嫁にやったらいい。そこまで綺麗な状態で置いておき、うまく嫁がせたらすべてが解決する・・・
 


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ADHDとともに「君の星座」第7章 断ち切れない鎖 その25

2013-10-23 19:13:23 | ADHDとともに「君の星座」
 あれ、これ、それ、あれ、これ、それ・・・そう言われるともう、全くわからない。
「あれ、書いてください!」
「あれって何ですか?」
「保健室の書類です!」
ああ、あのことだ。私は患者さんから預かっている書類入れを開けて、カルテを見ながら必要事項を記入する。えーと、この漢字。これ、はねてるの?はらってるの?院長の字も癖があるし。医学で使う漢字って難しい字が多いんだな。そうだ、漢字のリストも自分のノートに作っておこう。読み方が難しいのもあるし。
 午後三時。患者さん多かったのに、案外早く終わった。
「お疲れ様でした。」
休憩室では受付、看護師さんと一緒に帰りの準備。
「わぁ!可愛いセーターですね!」
看護師さんと親しげに話すマチダさん。そして、アライさんも、
「うちの息子が!」
私は遠めに見ながらひたすら、退出の挨拶をするタイミングを待っていた。
「失礼します。」
この時だけはさすがに、
「お疲れ様でした。」
返答はあるけれど、私はもうとっくに、この職場の輪から完全にはずされている。だけど、もうそんなのどうでもいいんだ。慣れたよ、もうそういう状況。
 自立・・・私の思いは、これ一つ。二ヵ月後の三月で、私は三十二歳になるんだよ。普通ならとっくに自分一人で食べられるだけ稼いでいるものなのに。それが出来ない理由、つまり、発達障害。その有無を調べて、そして、適切な手を打てばm現状を確実に打破できるって言ってるのに!

『障害?冗談じゃない!そんなの見つけたっていいことないんだから。』

 帰宅。
「お帰り。早かったのね。」
「うん。意外と患者さんの流れが速くって。」
で、早速、婚活の話。
「ハルカ、パソコン見ておきなさいよ。申し込み来てるかもしれないし、申し込める人、いるかもしれないし。」
「うん。」
年末に行った婚活会の以外にも、入会したんだ。大手の婚活サイトに。月々の会費は親が出すってことだけど、私はその入会金十万円を出したんだ。結婚も自立の方法の一つではあるから・・・
「申し込み、来てる!」
「やったじゃない!お父さんが帰ってきてから、一緒に検討しましょうね。」


 

 
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ADHDとともに「君の星座」第7章 断ち切れない鎖 その24

2013-10-22 19:27:05 | ADHDとともに「君の星座」
 一月六日。医院再開。私もやっと仕事始め。開業医さんって、世間より長めにお休みのところ多いよね。
「行ってきます。」
白い息を弾ませて、七時二十五分のバスに乗り込むべく駆け出していった。
 年末に申し込んだ、婚活の交際相手。お断りの返事が来たんだ。私は大して気にしてないけど、
『何やってるんだ!』
『努力が足りない!』
書類の段階で終わっただけなのに!ここまで酷く悪態疲れることに疲れ果てた。婚活って、本当にあれで決まる人いるのかな?何も知らない同士が条件だけでであって、ろくに付き合わないまま結婚って・・・
 気にせず、私は仕事を身に漬けることに専念しよう。気持ちを引き締めなおす。・・・よし!
「おはようございます。今年もよろしくお願いいたします。」
受付に奥さんがいらっしゃった。この奥さん、本当にすごい人だよ。しっかりされてるし、上品で気配りも出来る人だし。制服のポロシャツ、上のボタンまで、よし!これまで注意されてきたことは、しっかり意識して直すようにしている。
 外回りの掃除当番、その途中からもう、患者さんがぞろぞろと。
「寒いですのでどうぞ、中にお入りください。」
掃除を終えて戻ると、待合室は満員状態。
「九時半です。受付を始めます。」
アライさんの合図と共に、どっと患者さんが流れてきた。私も、ここに来て二ヶ月目。
「はい、リハビリですね。」
「診察券お忘れですね?」
マニュアルノートなしで出来ることも多くなってきたけど。
「ツキシロさん!半年以上来てない人だったでしょ?そういう人は診察に行ってもらってくださいね!」
アライさん。この人からは怒られてばっかり。
 プルルルル。外線だ!一ヶ月を過ぎてから、私も電話応対してるんだけど。
『いつもの薬。』
って、一体何なんだよ!カルテを取り出して見ながら応対することになってるんだけど。
「えーと、以前出てたお薬ですね?」
よかった。やっと話がわかった。カルテを診察室に送ったとたん、看護師さんから。
「この人ですけど。これだけでいいんですか?」
以前出していた薬があったらしい!
「あ、すみません。いつものとおっしゃったので・・・」
「・・・・・。」
 ベテランのアライさんは、
「はい、はい。いつもの、ですね!」
すごくわかって応対している。たったあれだけでどうしてわかるのかな?あの人、自分が診察してるわけでもないのに、これだけの数の患者さんの、誰がここで何をしているのか、一人一人わかってるみたいだ。


 
 
 


 
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