緑の街の水先案内人

都城市で緑の街の水先案内人として移る日々を写真と日記で綴ります。

渡り鳥の季節

2010年10月06日 18時03分47秒 | 季節
10月6日(水) 

 朝の散歩、方角を南へ黄金の波が広がる城盆地、刈り入れ前の田圃に朝の香りがよく似合います。天候も晴れ渡り高千穂峰がくっきりと稜線と色合いが鮮やかです。数日前に柳河原川で小ガモの群れを見つけました。まだ、北から渡って来たばかりで警戒心の塊、遠くの人影にも羽ばたき激しく飛んで逃げます。稲穂の波は盆地に秋の渡り鳥到来を告げるシグナルでもあります。



散歩で馴染んだ緑道公園(高木原緑道)、今朝、最初に目にしたのはカルガモの群れ、数にして十羽を超えております。小ガモに比較して体が大きい分を警戒態勢は右往左往をして仲間に知らせます。春先に比べて渡り当初は警戒ラインが二~三メートル長くなっております。次に見つけましたのはシギ、さて足の長いシギはセイタカシギか?野鳥図鑑を調べないと自信がありませんが、長い足がピンク色であればほぼ間違いないでしょう。足色まで判別するに警戒心が強くて良く動き飛び回っております。



そう言えば、金御岳のサシバ観察、今が渡りの盛りか、明日あたり朝からサシバ観察、日がな半日、稲穂の波を眼下に見下ろして南へ渡るサシバの群れに別れを告げるのも秋の恒例行事、今年は大隅半島の風車に衝突しないように高く飛べよ。



本日は黄金の波と高千穂峰と野鳥の群れを眺めて、朝から季節を感じる良い日であります。昔、船員時代に本船から眺めた豪州大陸、北南米大陸、それにアフリカ大陸と振り返りますと、何を最初に思い出すか?大陸の大らかさ、線の太さ、気候変化の少ない日々、航海途上の船員の感想ですから当たるも八卦の部分があります。



知人に米国ミズーリ州メキシコ湾岸沿い都市に居宅を構えて、日本と米国を月に一往復されて仕事に励んでいる方がおります。もちろん大和撫子です。お会いするのも数年に一回位の割合ですから、船員時代の感覚、つまり筆者なりの国際感覚ですが、大陸の稜線を思い浮かべながらお話ししますと、何とか糸口が見つけられて印象に残る会話を頂く事があります。



最近もお会いする機会があり、三〇分間ほどあれこれと仕事の話しを中心にして語り合いました。その中で印象に残りましたのは彼女の故郷に関する感想、日本の風土、南九州の美しさ、人々の穏やかさや柔らかな気候についてです。大陸と島国の気候風土の違いと申せば良いのでしょうか。それなりに大陸の生活が身に馴染んできますと、ふいと故郷の香りが漂ってきます。どうしようもない郷愁の始まりか、始まりなればまだ若いか!その故郷の香りを話されました。



日本を島国という表現は適切でないかもしれませんが、大陸を表現しますに稜線の太さで申しますと、島国は稜線の細さです。筆者の表現としては気候風土一つを取りましても、日本は微細な感覚を持っております。この微細な感覚を青年期までに身につけなければ、国際社会の舞台に出た時に、何らかに混乱の中にはまり込んでしまいます。知人の言葉の中に両方を体験した者の持つ重み、大陸と島国の稜線の違いを感じました。

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