ユキホオジロ
その5 野付半島にて;午前8時頃に2時間ほどの知床ネイチャークルーズから宿に戻り、朝食をいただいた後、野付半島に向かって出発です。まずはネイチャーセンターに向かいながら、車窓から何かいないかと探します。この冬は昨シーズンに比べて本当に鳥が少ない。そこらじゅうの電柱等に止まっていたオオワシがほとんどいない!まあ、先ほど堪能したのでいいんですが‥‥ そうこうしていると道路脇の雪のない草地に小鳥が跳ねています。おっ!と双眼鏡で覗くと、なんとツメナガホオジロではありませんか。嬉しいライファーとの出会いです。しかしすぐに飛ばれてしまったので、しばらく車中で待っていると、幸い戻ってきてくれました。ツメナガホオジロだけの小群で6羽いました。低い太陽のお陰でモロ逆光。順光側に回ることも出来ず、悪い条件の中、近づいてくれるのを待ちました。
警戒を解いたのか、少しづつ近づいてくれました。その中に、明らかに夏羽に換羽中の♂がいました。顔から胸のあたりが黒くなって、背中側の首筋に茶色が見えます。また、写真でよく見るとその名の由来の通り、爪(第一指)が長いです。
警戒していないのか、羽を広げて伸びも見せてくれました。
♂を中心にしっかり撮らせてもらいました。
何とかツメナガホオジロをゲット出来、ネイチャーセンターに行くと土曜日のせいか、観光バス等でごった返しています。半島の先端まで行くべく許可証をもらい、さらに先まで進みます。この調子でユキホオジロもゲット出来ないかと、道の両脇を探します。しかし、先端まで行っても全く鳥影なし。いるのは、エゾジカとキタキツネばかり。せっかくですので、ちょっと寒い北の地の雰囲気のある景色をバックにしたエゾジカ♂を。
夏に見るキタキツネに比べて、冬は毛がふさふさで、なんか綺麗ですね。
諦めかけた頃、草地にカメラを向けているバーダーがいらっしゃいます。KSさんが念のため訊ねた所、ユキホオジロとのこと、そこで、探してみると遠くに、いましたいました!車に戻って、近くまで行って、道から見ると、雪のない草地に16羽ほどのユキホオジロの群れ。昨シーズンに続いて、今シーズンも会うことができました。この季節なので、背中が黒くなった、夏羽に換羽中の個体も居ます。ハマニンニクにいるものとばかり思ってましたが、この時期だとむき出しになった地面で採餌しているようです。思い込みはいけませんね。
何かに驚いたのか、一斉に飛び立って海岸に向かい、見えなくなってしまいました。
これで終わりかと思っていると、直ぐに戻ってきてくれ、また、草地で餌探しです。
運良く、ツメナガホオジロとユキホオジロをゲットし、意気揚々と今夜の宿、根室で定宿となっているフィールド・イン風露荘に向かいます。途中、尾岱沼の漁港に立ち寄ると氷結していない所にカモ類やアイサ類がいました。死角だったのか、気づくと直ぐ下にいたので、飛ばれてしまいましたが、なんとかホオジロガモ♂の飛び立ちに間に合いました。
ウミアイサ♀も間近に。
根室に向う途中教えていただいた亜種エゾフクロウのポイントに立ち寄ると、運良くいてくれました。ちょっと止まりにくそうな気の割れ目です。
まだ日のあるうちに宿に着きましたが、この日は、午前3時からシマフクロウ、オオワシ、オジロワシ、ツメナガホオジロ、ユキホオジロ、最後にエゾフクロウと盛りだくさんの一日でした。次回は、風露荘の庭に来る鳥たちと落石クルーズの海鳥たちをアップして、冬の道東紀行の締めとする予定です。