ヒデびたきの野鳥紀行 〜野鳥を求めて北海道から沖縄まで〜

鳥名「森の下のヒデびたき」が野鳥を求めて近隣から、遠方まで出掛けて収めた写真をおよそ3日に1度のペースで掲載します。

奄美大島紀行 その3 アマミヤマシギ アマミノクロウサギ アカヒゲ リュウキュウキビタキ クロサギ 

2019-04-08 | 琉球地方

アマミヤマシギ

4月8日(3日目)奄美ナイトツアーにて: 3日目の夜には、我々3人のみ、Nさんに手配いただいた地元の自然ガイドの奄美ナイトツアー(HPは
)にオプションで参加してきました。手馴れたガイドさんが夜の旧道を車で案内してくれ、奄美の夜の生き物たちを堪能しました。最初のアマミヤマシギは飛ばれてしまいましたが、3個体目で無事に写真をゲット。アマミノクロウサギ、アマミイシカワガエルもたっぷり堪能しました。リュウキュウコノハズクは、姿は見えたものの、昨日と同様シャイなのかすぐに飛んでしまいました。あっと言う間の3時間でしたが、興奮冷めやらず、ビールで頭を冷やすことになりました。
さて、その2で積み残した奄美自然の森のアカヒゲを先ずは収載します。
同じく積み残したリュウキュウキビタキです。
いきなり目の前数メートルに現れ、こちらを威嚇するようなポーズをとるので、何事かと思いましたが、近くに♀がいたのではないかとのことで、求愛のポーズかもしれません。

奄美自然観察の森の探索を終え、名瀬の今夜の宿に向かいましたが、途中漁港に立ち寄り、生簀に群がっているサギたちを観察。クロサギにダイサギ、コサギ、ササゴイがいました。生簀の小魚たちを首を伸ばして簡単に捕まえます。写真は、飛翔するクロサギです。
ササゴイもいたのにいなくなってしまいましたが、近くに係留している廃船のロープから魚を狙っていました。上手にゲットします。

夜は、早々に夕食を済ませて、ナイトツアーに出発。地元ガイドさんの軽妙なトークを楽しみながら、山に向かいます。アマミヤマシギは雨の日の方がミミズが取りやすいので、よく出るとのことで、天気の良かった昨日は、空振りだったなどと不安にさせてくれます。
しかし、山に入ってすぐに道の脇にアマミヤマシギがいました。すぐに飛ばれてしまいましたが、出てくれたと一安心。まずは、道の法面の排水口で狩りに行く前のボオーとしているアマミイシカワガエルを観察。綺麗なカエルです。そのせいか、密猟があるようで、ちょうどテレビのニュースで密猟者が摘発されたことが流れていました。「かわいかったのでつい‥‥」などと白々しい供述をしていました。

さて、アマミヤマシギは、2個体目がペアででたものの、またまた飛ばれてしまいましたが、やっと道端にボオーと立っている個体が出現。無事写真に収めることができました。
すると、次々現れるものの、お尻しかみえないアマミノクロウサギも道端でボオーと佇んでいました。ルビー色に光る眼が綺麗です。しばらくして斜面を駆け上って草の中に逃げ込みました。
今度は、道の真ん中に立っているアマミヤマシギが出現。ゆっくりと道を横切っていきます。
そして草むらの中に消えていきます。

アマミノクロウサギも道に脇のすぐ目の前にいます。おまけに我々の方に向かってきます。どうやら、決まった逃げ道の上に立ってしまったようです。
そして5個体目のアマミヤマシギ。なんとすぐそばに野生化したネコがいました。動きの鈍い、アマミヤマシギやアマミノクロウサギもその餌食になってしまうようで、マングースを駆除したように、野生化したネコにも対策が必要です。
大満足のナイトツアーを終えて山を降りる途中、電線にルリカケスがペアで寝ていました。ハブの難を逃れるには、電線が一番とのこと。なるほどです。
そのハブですが、市街地も近い道路上で、ガイドさんが突然車を止めると、「ハブがいるよ!」と声を出します。なんとハブが道の脇から出てきそうになっています。奄美では、ハブ捕獲用の道具が車には用意されているそうで、素早く捕獲棒を出して、ガイドさんは慣れた手つきで、あっという間に捕獲。人家も近いこんな場所にも出てくるのです。クワバラ、クワバラ。
容器に入れて、役所に持っていくと一匹3,000円だそうです。

濃密なナイトツアーを終えて翌日は、島の南側を探索。しかし、大した成果はなく、イソヒヨドリを撮ったり、花にきたメジロを撮ったりして、最終日はボオーとしているうちにツアーも終了。

最後に空港近くの漁港の芝生に行くとイソヒヨドリの♀が目の前に。
相変わらずムネアカタヒバリも採餌に余念がありませんが、花のそばに佇んでくれてサービス。


以上で奄美大島紀行は終了ですが、大トラツグミが宿題で残ってしまっており、又、機会があれば是非訪れたいところです。奄美大島はそんな魅力に満ちた島でした。
次回は、ついついこの季節になるといってしまう。Y峠のコマドリ、ミソサザイなどをアップする予定です。

奄美大島紀行 その2 アカヒゲ ルリカケス リュウキュウキビタキ オーストンオオアカゲラ ウグイス

2019-04-08 | 琉球地方
アカヒゲ

4月8日(3日目)奄美自然観察の森にて: 遠征も3日目、宿周りの早朝探鳥は成果もなく、宿に戻ると建物の排気口にルリカケスが2羽出入りして、どうやら巣がある様子。この宿は今日で終わりなので、朝食を取り荷物を全てバスに積み込み出発ですが、少し早いので、近くを見ると電線にスズメらしきが止まっています。でも顔が少し黒いので、気になって、一人で近づくとスズメではなく、見たことのない鳥。写真に収めてNさんに見せると「シマキンパラ!」とのこと。籠抜けの台湾で増えたものが拡散してきた可能性が高いようですが、外来種でもとにかくライファーです。ツアーで一人だけ写真に収めることができました。

奄美自然観察の森。昨日の経験で、だいたいの要領がつかめたので狙いを絞って、撮影に臨みます。先ずは、遊歩道の真上で全く人を気にしないオーストンオオアカゲラ。一心に巣穴を掘っています。下には、たくさんの木屑。


続いて、昨日は撮らなかったフレンドリーなアカヒゲNo.3のポイントに向かいます。ここのアカヒゲもあまりさえずらず、遊歩道の近くを動き回っています。大きな岩の隙間に巣があるのか、中に入ったり、隙間から顔を覗かせてくれたりしてくれます。3個体目。
倒木の周りを動き回っていると、もう一羽見えます。どうやらNo.3のお相手の♀のようです。No.1もあまりさずらなかったですが、ペアの♀がいました。ひょっとして、よく鳴くけど姿が見えない個体は、相手がいないので、一生懸命さえずっているのかも?です。♀はなんか可愛いです。でも、♂ほど目立った場所には出てくれません。でもやっと撮れました。
No.3の♂は近くをちょろちょろしてくれ、時にじっと立ち止まります。お気に入りの場所があるようです。
色々な場所でポーズしてくれるので、やっと枝被りなしの画像を撮れました。大サービスです。
そして、何と、ここに止まってくれると嬉しいのになーと思っていた目の前の倒木の上に、まるでお立ち台のようなところに止まってくれました。おかげでバックも抜けた今回最高の写真が撮れました。


たっぷり撮らせてもらったので、ルリカケスをもうちょっとと欲が出てきます。水場の近くで待っていると、狙い通りルリカケスがやってきましたが、なんか色が褪せています。幼鳥のようです。

成鳥もやってきましたが、幼鳥よりは警戒心が強そうです。

別の水場でバシャバシャと音がするので、そっと近づくとルリカケスが水浴びしていました。濡れたルリカケスです。


東屋で待っているとヤマガラやコゲラが木のうろに溜まった水を飲んだり水浴びしたりしています。そこにウグイスも。全くホーホケキョは聞かれないのに、ちゃんといました。珍しいので、写真を一枚。


そうこうしていると、足元を小さな鳥が素早く駆け抜けていきます。飛んで行った方を探すとアカヒゲ♂がいました。脇の黒い模様が違う4個体目。

アカヒゲNo.3のポイントにまた戻ると皆さん上の方にカメラを向けています。亜種リュウキュウキビタキです。喉元にオレンジ色味がなく、背中が少し緑色がかって、全くさえずりが亜種キビタキとは違います。次回の日本鳥類目録の改訂では、別種になるのでしょう、きっと。
写しているとアカヒゲも出てきます。どちらを写そうか嬉しい悩みです。

枚数が多くなったので、奄美自然観察の森編は次回に回します。なので、次回は、残りのアカヒゲ、リュウキュウキビタキと8日夜のナイトツアーでの、アマミヤマシギ、アマミノクロウサギ、アマミイシカワガエル等をアップします。


奄美大島紀行 その1ルリカケス アカヒゲ オーストンオオアカゲラ ムネアカタヒバリ リュウキュウコノハズク ズアカアオバト等

2019-04-06 | 琉球地方

ルリカケス

固有種と天然記念物の宝庫、奄美大島に4月6〜9日YBツアーで鳥友KSさんHMさんと伴に遠征してきました。8日の夜にはオプションのナイトツアーにも出かけ、ルリカケス、アカヒゲ、アマミヤマシギ、シマキンパラ(外来種)のライファー4種をはじめとして、亜種オーストンオオアカゲラ、リュウキュウコノハズク、ズアカアオバト、ムネアカタヒバリ、亜種タイワンハクセキレイ、亜種リュウキュウキビタキ等、亜種を含めて61種の野鳥たちに加えて、アマミノクロウサギ、アマミイシカワガエルにも、おまけにハブまで会うことができ、大満足の遠征でした。ただ、亜種オオトラツグミには会えなかったので、宿題を残してしまいました。次の機会を待つしかありません。
4月6日(第1日): 羽田からの直行便で、奄美大島に到着、ガイドのNさんの迎えを受け、もはや夏の島内探鳥に出発。まずは、近くの漁港に立ち寄り、芝生を探します。早速すっかり夏羽になったムネアカタヒバリの歓迎を受けました。



芝生には、初めての亜種タイワンハクセキレイもいました。ちょっと距離が遠かったのですが、特徴の嘴まで届いた喉の黒色がよくわかります。

綺麗な夏羽のホオジロハクセキレイもいました。過眼線がないとなんか可愛いです。


続いて、奄美大島で唯一シギチが見える大瀬海岸に向かいます。途中コムクドリの20羽程度の群れがいましたが、やり過ごします。ところが、渡りのムクドリ類に会ったのはこれが、最初で最後。残念!さて、海岸に着くと、まだ干潮で、シギチやカモがたくさんいますが、遠〜い!なかなか潮が満ちてくれず、多少近くに来てくれたのは、オバシギ、メダイチドリ、ムナグロ、オジロトウネン等でした。ヒドリガモ、ハシビロガモ、サギ類等もいました。写真は、群飛するメダイチドリです。

潮が満ちる前に時間切れとなり、ホテルに向かい、夕食後、裏山でフクロウウォッチングです。リュウキュウコノハズクとアオバズクが彼方此方で鳴いています。しかし、奄美の彼らは恥ずかしがり屋なのか、すぐに飛んで行ってしまいます。残念ながら写せたのは、この一枚だけ(涙)でした。


4月7日(2日目): 翌朝、朝食前に宿の近くを散策、海岸近くに行くと枯れ木を盛んにつついている亜種オーストンオオアカゲラがいました。やっぱり、黒い! 電柱のトタンの筒をカンカン!と大きな音でドラミング、皆さんの笑いを誘っていました。狙いのカラスバトは遠くで声が聞こえるのみ。


亜種アマミヤマガラがバックの抜けた枝に止まってくれました。亜種ヤマガラより胸の栗色が濃いですが、2週間前に見たオーストンヤマガラほどではないですね。


朝食後メインの探鳥地である奄美自然観察の森へ。早速、アカヒゲのさえずりと、ルリカケスが出迎えてくれます。ルリカケスは、普通に見ることができますが、そこは、カケス、やっぱり、簡単に写真アングルには来てくれません。枝かぶりや、すぐに飛んで行ってしまいます。まずは、枝に止まっている写真をなんとか。やっぱり、亜熱帯の鳥、色合いが派手で綺麗です。


森の少し開けたところで待っていると、運よくルリカケスが飛んできてくれました。目の前の幹に止まり、光の具合もちょうどよく、いい色合いで写真に収まってくれました。でも、すぐに飛んでしまい。最高の条件の写真は、4枚だけでした。飛び出しは、ちょっとボケちゃいましたが。




そして、写真は難関だと聞かされていたアカヒゲ。あちこちで囀っています。コマドリによく似たパターンに、いろいろバリエーションがあり、いい声です!でも、よくさえずる個体は、なぜか深い藪の中、姿はさっぱり見えません。時々囀る個体がなぜか、見える位置にいつの間にか来て、佇んでいます。ガイドのNさんがこっちこっち!と見つけてくれ、無事に初撮り。ペアの♀が小屋の穴に入ってい抱卵しているようでした。


この日は、こんなもんでしたが、今日は予行演習とのことで、翌日に期待します。

昼過ぎ、一旦森を離れて、田んぼに渡りのシギチを求めて移動。ただし、平地の少ない島に田んぼは少なく、ポイントはここぐらいとのこと。着くと確かに少ない。鳥も少ない。タカブシギ、セイタカシギ、オジロトウネン、コチドリにサギ類程度でした。
田んぼのセイタカシギです。


地味な背景に溶け込んでいるオジロトウネン。何かの幼虫を捕まえたようです。

タカブシギも背景に溶け込んで、結構見えにくいです。4羽ほどいました。


そして、再び森に戻り、夕刻近くまで粘りました。よく鳴くけどなかなか見えるところに出てこない、アカヒゲ♂を必死で探します。Nさんに「無駄なことしてる!」と言われましたが、なんとか自力で見つけることができた一枚です。2個体め。


帰り際、ズアカアオバトが空抜けでしたが、枝どまりで収まってくれました。



宿に向かう途中の海岸にクロサギが群れていました。飛んでいるところを一枚。


夕食後、またまた、フクロウウォッチングに出かけますが、やっぱり手強い!空振りに終わりました。残念!
次回のその2は、再び自然観察の森でたっぷり撮れたアカヒゲとルリカケス、オーストンオオアカゲラに間近で撮れたリュウキュウキビタキをアップする予定です。