旧・坂本ひろし活動日誌(2005~2014.8)

日本共産党・坂本ひろしの活動や日々のつぶやきを掲載。OCNブログ人サービス停止に伴いgooブログに記録。

ベトナム参戦で韓国犠牲4700人に、憲法9条を対比する。

2014-07-09 23:01:00 | しんぶん赤旗
集団的自衛権の発動でアメリカの戦争に引きずり込まれる事例として、ベトナム戦争で韓国がどのような犠牲を払ったかがよくわかる記事。

7月9日付「しんぶん赤旗」、ぜひお読みいただきたい。

ベトナム帰還兵の証言と、インドシナ半島での米国軍事介入の概要の記事である。

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記事「海外から考える『戦争する国づくり』韓国ベトナム帰還兵①」
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記事「海外から考える『戦争する国づくり』韓国ベトナム帰還兵②」
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記事「9条 ベトナム派兵阻む 外相、米の解釈改憲拒む」
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ベトナム戦争は、1950年代から1975年のサイゴン陥落までの長いインドシナ半島での戦乱である。
フランスが手を引いたあとアメリカが南ベトナムの軍事的支援を続けていたが、64年のトンキン湾事件を契機にして(北ベトナムからのアメリカ艦船への攻撃を口実に)いよいよアメリカが北ベトナムへの侵攻、空爆を開始。

アメリカがこの軍事介入の根拠としたのが、南ベトナム政府(米の傀儡政権)からの要請、国連憲章51条に基づく集団的自衛権の発動とSEATOに基づく「防衛義務」。

韓国は米韓相互防衛条約にもとづいてベトナムへ派兵、SEATO加盟国は米国の要請をうけオーストラリア、タイ、フィリピン、ニュージランドなどが派兵する。

米国以外の派兵軍隊の大半は、韓国軍がしめることとなり、最大で5万人を派兵したという。

ベトナム戦争での【戦死者】の内訳は、ざっと、

米国軍 45600人
韓国軍 4700人
その他 500人

つまり派兵軍隊の死者の約1割は韓国軍だったというのだ。

しかも、韓国軍はベトナム各地の村々で人々を虐殺し、今日に至っても多大な後遺症を生み出している悪名高い枯葉剤作戦にも手を染める事となる。

<枯葉剤問題の参考:枯葉作戦とは何だったのか 枯葉剤がベトナムに残したもの

一方、1954年、アメリカ国家安全保障会議(NSC)は日本に対しても西太平洋集団防衛の役割を求めることを決めたが、日本の憲法上の制約によりそれは困難であることから、この構想は破綻。

さらに、58年にはマッカーサー駐日大使が、日本の憲法解釈を変更し日米安保の適用範囲を西太平洋へ拡大するよう日本側へ要請したが、これも憲法上の制約から日本側(藤山外相)が拒否する。

日本国憲法9条が、海外派兵に対しいかに強力な歯止めになっているかがよくわかる。

安倍政権は7月1日、現憲法においても「集団的自衛権の行使は可能」として従来の政府の憲法解釈を180度転換し、閣議決定した。国民多数の反対世論に追いつめられた安倍政権は、「海外での自衛隊の武力行使は極めて限定的だ」「戦争に巻き込まれることは一層なくなっていく」などと説明するが、完全なる詭弁である。

米国の戦争に一度たりともNOと言った事のない日本、ウソで始まったあのイラク戦争では世界で真っ先に米国支持を表明するような日本で、ひとたび集団的自衛権行使を許せばどうなるかは、ベトナム戦争で犠牲を払った韓国の戦後史で充分証明されている。