旧・坂本ひろし活動日誌(2005~2014.8)

日本共産党・坂本ひろしの活動や日々のつぶやきを掲載。OCNブログ人サービス停止に伴いgooブログに記録。

「党を語る」金平直己市政報告会に参加

2006-04-14 01:21:00 | 政治がわからない!講座

060414金平直己高岡市議の議会報告会が、高岡市内木津新町にて行われ、私も、「党を語る」実践として、参加。初めてこうした集まりに参加される町内の方も何人かおられ、色々な質問や意見が出され(私がお答えするような質問はなかったのですが)、とてもよい機会となりました。

金平さんは、3月議会報告を中心に、私は、国政と党の役割について大体次のような話をしました。

小泉「構造改革」で一体どうなったか。官から民へ、小さな政府へ、規制緩和・・・などのかけ声ですすめられてきた一連の政策は、国民生活に一体何をもたらしたのか。

マンション耐震偽装事件では、1998年に建築基準法が改悪され、公的な検査機関によるチェックを「民間」に丸投げすることになったことが大本の原因でした。当時の法改正の際、国会では共産党議員が、「公平性・中立性」が失われたり、「安かろう悪かろう」の建築物が出てくる危険性を指摘し、この法改正に唯一反対した。実際に、その通りのことが起こってしまったのです。「民間に任せれば何でもOK」、「規制緩和万能」ではないことが、今回の事件でよくわかったのではないでしょうか。

この10年ほどで、雇用環境はずいぶん変化しました。コンビニやファーストフードで深夜に女性が働いている姿が見られるようになったのはここ最近のこと。派遣労働も製造業で可能になるなど、どんどん「雇用の流動化」政策がすすめられていった。政府は、「多様な雇用形態で時代にマッチしたものに」などと説明しているようですが、本当は、「安い労働力」を大量に作り出し企業の儲けをとにかく増やすようにしたいということなのです。働く若者の二人に一人が非正規雇用。年収100万円台という若者がどんどん増えている。これで、どうやって結婚し、子育てができると言うのでしょうか。こんな実態では、若者たちが、未来の日本を支えようという気持ちになれるのでしょうか。「ボロもうけするのは大企業、しぼりとられるのは働く人びと」、という構図です。これも、構造改革、新自由主義の結果です。

ライブドア事件のホリエモンのような人間を生んだのも、商法の改正で株式分割や株式交換が出来るようにした、これまた規制緩和が大本にあということです。

こうしたいくつかの事例をあげて、小泉「構造改革」の正体が、国民いじめ、弱肉強食の社会づくりであることを説明しました。

では、このまま政治と社会はますます悪くなっていくのでしょうか?
もうあきらめるしかないのでしょうか。

この春から「PSEマークがなければ中古家電は販売できなくなる」問題を、「しんぶん赤旗」がいち早くスクープし、連日の日刊紙1面で報道、業界関係者の間で赤旗記事が話題になり、メールやネットでも転載・転送されるなど、世論を喚起しました。各関連業界内で連帯網ができあがり、そしてわが党国会議員団の奮闘ともあいまって、ついに国はこれを撤回することになりました。最初は、ここまで来るとは想像もできませんでしたが、世論が国を動かしたのです。

岩国市では、岩国基地への米軍空母艦載機・夜間離着陸訓練(NLP)受け入れに賛成か反対かを問う、住民投票が行われました(3月12日)。結果は、「反対」に票を投じた人が、実に投票者の9割、有権者の過半数にも達しました。岩国市は、これまで基地との共存を進めてきた市でしたが、軍事基地のいっそうの強化と、住民生活への重大な影響を排除するという一点で、日米安保や基地問題にたいする意見の違い、政党支持の違いをこえて、反対の大運動が巻き起こり、画期的な結果を生みました。

やっぱり「おかしいことにはおかしい!」ときちんと声を上げていくことが大切、「力をあわせてがんばれば、道理ある側が勝つ」ということを、最近の事例を紹介し、説明ました。

そして、この1月に開いたわが党の第24回党大会では、「社会的連帯で、社会的反撃を」ということ大会のスローガンとしてを掲げたことを紹介しました。

こんなに社会が「勝ち組・負け組」などといわれ、国民生活がいっそう苦しくなっている時代にもかかわらず、私たち国民の間では、へんな競争というか、対立関係があおられているのではないでしょうか。

「公務員だけが楽している。もっと公務員減らせ、給料も減らせ」とか、

「若い世代の負担を重くしているのは年寄りが悪いからだ」とか、

あるいは

「自営業者は税金をごまかしているの」などなど。

でもちょっと待って、それは違うよ!と言いたいのです。

私たちは完全にミスリードされ、批判の目をむけるべきところへ向いていないのです。

もっと大きなところ、つまり、私たちのくらしを苦しめている一番の原因にこそ、批判の目をむけるべきなのです。

ということで、財政破綻をもたらした巨大公共事業の問題(ムダづかい)と、大企業と大金持ちの税負担が一貫して低くされ続けていながら、消費税や所得税での庶民への税負担がどんどん増えている(税金の集め方の不平等)、という構造的な問題をグラフにして説明しました。この「構造改革」で一番得をしている者たちは、ハッキリしています。

私たち国民が分断されていては、ダメ。

みんなで団結して、力をあわせて、国民いじめの政治に対決していくこと、これが大事なのです。そして、きたる参院選では、確かな野党=今の自民党政治を根本から改革するビジョンを持つ日本共産党がどれだけ大きくなっていくか、が今後の政治を左右するとても重要な問題なのです。

以上が、語った内容の大筋です。時間が限られていたことや、まとめ切れていなかったため、「党を語る」という点が不十分でした。短い間に、うまく話すということがなかなか難しいことです。

繰り返しますが、「社会的連帯で、社会的反撃を」する、本当に大事な時期にさしかかっていると思います。

なお、民主党がマスコミから持ち上げられて、巨大与党と対決する存在かのように見る風潮が作られています。しかし、「構造改革」の方向へそのスピードを競いあいながら、表面では野党的な対決姿勢をとっているだけで、この点は注意を要する問題です。別の機会にコメントしていきたいと思います。