Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その32

2007年10月12日 | 制作裏話
商品名の決定について

 今日は弊社から発売しているゴジラの商品名を決める事についての話をします。
 まず先に商品名の「○○ゴジ」のネーミングについて。これは前にも話ましたが、「○○ゴジ」というのは東宝さんがオフィシャルに認可しているキャラクターとしてのゴジラの名前ではありません。羽沢組が発売している「○○ゴジ」「○○ゴジラ」という商品の名前は、あくまでも東宝さんが弊社に対して許可した商品名です。どの東宝作品のゴジラもオフィシャルな名称はすべて「ゴジラ」だけなのです。もちろん年号もつきません。
 ゴジラ映画はたくさんあるので、それぞれの作品のそのゴジラと言う事がわかるように弊社では(おそらく他社メーカーさんも)「○○ゴジ」「○○ゴジラ」と名称して申請しています。そして東宝さんもその作品の中のゴジラである事が明確だと判断されて許可を出しているのだと思われます。
 例えば『キングコング対ゴジラ』に登場したゴジラは多くのファンや出版物で「キンゴジ」と呼ばれています。それが今では普通に通っていますから、ゴジラファンや特撮ファンは「キンゴジ」と聞けばどの作品に登場したゴジラなのかすぐわかります。(ただ今では年齢の若いファンや詳しくない人が聞くとキングギドラと戦ったゴジラ!?なんて勘違いする人もいるようです。弊社のキンゴジも某雑誌で「出典/『ゴジラ対キングギドラ』」なんて掲載された事もありました。ですから今ではこちらからのマスコミ等への情報のリリースは必ず出典作品名をつけるようにしています。)
 ゴジラに関してはほとんど多くのファンがどのゴジラに対しても「○○ゴジ」「○○ゴジラ」と簡略して呼んでいます。第一作のゴジラは「初ゴジ」「初代ゴジラ」と呼んでいるし、『モスラ対ゴジラ』のゴジラは「モスゴジ」と呼んでいます。
 しかし中にはいろいろな種類の呼ばれ方をするゴジラや年号を付けただけのゴジラもいます。例えば『ゴジラ対デストロイア』では一般に多くのファンが「デスゴジ」と呼びますが、中にはごくまれに「バーニングゴジラ」や「メルトダウンゴジラ」と呼ぶ人もいるようです。
 84年公開の『ゴジラ』に登場したゴジラは多くのファンが「84(ハチヨン)ゴジラ」と呼びますが、「新ゴジ」や「真ゴジ」等と呼ぶ人もいるようです。
 また『ゴジラ対スペースゴジラ』に登場したゴジラは「モゲゴジ」と多くの人が呼び、敵怪獣であるスペースゴジラの事は「スペゴジ」と呼ぶ事が多いようです。でもゴジラに詳しくない人は「モゲゴジ」の事を「スペゴジ」と呼んでいる人もいるそうです。
 繰り返しますが、「○○ゴジ」「○○ゴジラ」というのはゴジラの正式名称ではありません。ファンやゴジラ商品を作っているメーカー等が呼んでいる名前に過ぎません。「○○ゴジ」「○○ゴジラ」そのものも“絶対この作品の中のゴジラは「○○ゴジ」「○○ゴジラ」なんだ!”と決まっている訳ではないので、あくまでもファンの中では好きなように呼んでいるだけだし、商品メーカー側もあくまでも販売する商品名なのです。
 弊社がネーミングを決定する場合は、東宝さんに許可してもらえる商品名であると言う事が第一の前提ですが、対象があくまでもゴジラファンの皆さんですので、多くのゴジラファンが名前を聞いただけですぐどのゴジラなのか一番わかりやすいもの、納得できるものにしたいと考えてつけています。
 明日はバージョン名の決定や由来について。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ソフビ制作裏話 その31

2007年10月11日 | 制作裏話
デスゴジ シャイニングオレンジ編 Part.2


?横からのアングルです。ラメが入っているのがわかるかな!?

 この「デスゴジ シャイニングオレンジ」はオレンジのクリア成型で、赤の細かいラメが入っています。背びれやツメ等は金で塗装しています。
 デスゴジのクリアを考えた時に赤系かオレンジ系のどちらかを先にしようと思っていました。オレンジを最初にしたのは、その前に「バーニングレッド」「ゴールドファイアー・赤」の発売があったため、赤系ばかり続けては買われる方も飽きちゃうだろうと考えたからです。
 ラメ入りはデスゴジにかなりマッチしているのですが、ラメなしのクリアオレンジも正直作りたかったのが本音です。この夏赤系のクリアソフビとして「クリアレッド」と「シャイニングレッド」の2種類を同時発売したのですが、このオレンジの時も2種類出したかったのです。今もちょっと後悔しているぐらいなので無理してでも出せば良かったかな…と今でも思います。
 しかしこの時は「キンゴジ クリアグリーン」の準備をすでにしていて、このデスゴジも同時発売を決めていたので物理的に無理な事は無理だったのは事実ですから仕方がありませんでした。
 確かにこの「デスゴジ シャイニングオレンジ」は思った通りデスゴジらしいイメージのカラーになったと思うし、仕上がりもきれいで良かったのですが、ラメのないオレンジ(たぶん背びれやツメはイエローで彩色しただろう)クリアもあったらあったでデスゴジらしい仕上がりになったのではないかと今でも思います。確定ではありませんが、いつか作りたいものです。さらにクリアオレンジベースで彩色を凝ったものでのアイディアはまだあるので(内容は秘密)、その辺もいつかのためにしばらくはあたためておくとします。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ソフビ制作裏話 その30

2007年10月10日 | 制作裏話
デスゴジ シャイニングオレンジ編 Part.1


?デスゴジ シャイニングオレンジ(こちらの商品は完売しています)

 今日は「デスゴジ シャイニングオレンジ」の制作裏話をします。
 この商品は前に紹介した「キンゴジ クリアグリーン」と同日、昨年12月のワールドキャラコンから発売したものです。
 デスゴジとしては6つめのカラーバリエーションになるのですが、クリア成型としての企画は初めから考えていました。順番的にも「ゴールドファイアー」の2種類の後にと決めていたんです。
 弊社の初めてのクリアソフビはキンゴジでやりたいと思っていたので「キンゴジ クリアグリーン」の企画が最初でした。しかし、キャラクターとしてデスゴジの方がクリアには向いています。クリアだけでも「デスゴジ・カラバリ計画」の中で赤系、オレンジ系等アイディアはいろいろあります。キンゴジでせっかくクリアをするんだったらデスゴジでも早く作ってみたいと言う気持ちを押さえられなかったのが正直なところです。
 もちろん不安はありました。弊社の「カッコかわいく」で行なっているディフォルメのソフビが、クリアになって一般のお客さんに受け入れられるのか。ソフビコレクターの中にはクリアソフビだけを集めている方もいらっしゃるそうですが、逆にクリアはそのキャラクターの劇中イメージから離れる場合が多いので敬遠する人も入るそうです。また安っぽく見えるらしく、それで拒む人もいるらしいんです。結果的に受け入れられなければ、失敗……小さいなりにもビジネスですから売り上げは重要です。
 それをいきなり2種類発売するのである意味ギャンブルでした。
 しかし、この「デスゴジ シャイニングレッド」も「キンゴジ クリアグリーン」も好評で安心しました。もちろん「クリアには興味ない」とおっしゃっていた方も少数いらっしゃったのですが、「クリアでもキンゴジやデスゴジのイメージに合っていた」と言って下さった方が多くて嬉しかったのを今でも覚えています。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トロピカル!?

2007年10月09日 | Gフォトギャラリー


 今頃になって気がつきました。
 「キンゴジ クリアグリーン」(完売)は“トロピカル”が似合うんですよ。
 夏に気がつくべきでした。

 タコはパイロットエースさん製です。かわいくって私のお気に入りです。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

GMKゴジラ雑感 その3

2007年10月08日 | 羽沢組的怪獣見聞録
GMKだからこその造形と設定


?左「GMKゴジラ ブラックバージョン」右「GMKゴジラ 箱根決戦バージョン」
 比較した画像をお見せしていなかったのでここで紹介。


 これまで映画『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』(通称GMK)に登場したゴジラは今までにない造型のゴジラである事を書いてきました。
 またゴジラの他にモスラ、キングギドラ、バラゴンも登場します。モスラは蜂のような動きも見せ、昆虫らしさが今までより見られます。ギドラの扱いも宇宙怪獣ではなく、龍をイメージしつつも鳥の形状が部分部分で見られます。バラゴンは随分かわいくなりました。つまりゴジラ以外の怪獣達もそれまでとは大きく変わっています。

 私自身ゴジラは黒目があってほしいし、ギドラはメチャメチャ強い宇宙怪獣であってほしいと思ってはいます。個人的にはその後のゴジラ映画がみんなGMKのようになるなら残念です。でもGMKのストーリーやテーマを考えると、GMKの中では納得な訳です。簡単に「異質」や「異端」の一言で片付けられないとは思いますし、何でもかんでも「異端」を絶賛する感覚は私にはありませんが、今までのゴジラ映画とは大きく違う個性は歓迎されていいと思います。
 GMKゴジラも他の3怪獣もその姿に作品内容の背景が見えます。そういう造型、そういう映像でのゴジラは喜ばしい事ではないでしょうか。

 弊社の常連のお客さんの中には、昭和までのゴジラが好きと言う人と、デスゴジまで好きな人が何人かいらっしゃいます。そう言う人でも「GMKだけは別」とおっしゃってウチのGMKゴジラをお求めいただきました。こういった人気もそういう理由や感覚をみなさんお持ちなのかなぁ…とふと思ったりします。
 私自身も原型制作時は楽しかったし、今もカラバリを企画するのも楽しいゴジラです。今回も作って良かったと強く実感するゴジラでした。

 その「GMKゴジラ」2種類は発売中です。まだお持ちでない方はぜひよろしくお願いします。

(2008.7.1更新)
「GMKゴジラ ブラックバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

GMKゴジラ雑感 その2

2007年10月06日 | 羽沢組的怪獣見聞録
GMKゴジラの持つ「怖さ」

 前回の続きです。
 この夏から弊社はGMKゴジラのソフビを販売しています。前にも書きましたが造型を作る上で一番意識したのは、GMKゴジラの持つ「怖さ」の表現です。

 私は原型を作るためにいつも何度かDVDを見て、本もたくさん見ます。GMKゴジラを形にするためにどうしたら「カッコかわいく」の中で、GMKゴジラの持つ独特の雰囲気を出せるのか…それを第一に考えました。形的な部分はもちろんストーリーの中で表現されるその「怖さ」。
 たかがリアルに作っている訳ではないデイフォルメのソフビ、たかが小規模・少数販売の商品に何をカッコつけているんだと思われるかも知れませんが、テーマ的なこだわりをも考えて作ったつもりです。

 今だから正直に言いますと、「キンゴジ」「デスゴジ」はまず「作りたい!!」という気持ちが先行して勢いで作った部分は多いのです。「ミレゴジ」からより内容を考えるようになり、今回の「GMKゴジラ」でさらに強く作品の中の存在意義やそのゴジラのもつテーマ的な役割を意識するようになりました。そういう意味では私にとっては造形的にいつもとは違う愛着のあるゴジラです。

 造型上の形そのもののこだわりは前にも書いたので今回は割愛しますが、現在販売している「ブラックバージョン」と「箱根決戦バージョン」をぜひ比べていただきたいと思います。同じ形、黒とダークブラウンと言う近い色の成型であるにも関わらず、印象はずいぶん違います。色によってその時その時のテーマをはっきり決めたいと思ったからです。造型の形そのものがハッキリわかるという点では光沢のある「ブラックバージョン」とは違い、ツヤをあえてなくしているので「箱根決戦バージョン」の方が見やすいでしょう。
 最初の「ブラックバージョン」はGMKゴジラの全体的な印象の表現ですし、「箱根決戦」はその名の通り箱根での戦いがテーマとして作っています。自分が作ったから勝手に思うのかも知れませんが、ストーリーやテーマに重みがあるからこそ、色で印象が違ってくるのではないかと思うのです。そしていつものゴジラよりそれができる造型のゴジラがGMKゴジラなのだと感じでいます。
 おそらくGMKゴジラのソフビやガレキの原型を作られた方は、私のように他のゴジラに比べて重みや深みの種類がいつもと違う印象を感じたのではないかと勝手ながら思っています。

(2008.7.1更新)
「GMKゴジラ ブラックバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

GMKゴジラ雑感 その1

2007年10月05日 | 羽沢組的怪獣見聞録
はじめは違和感が合ったけど……

 今日はGMKゴジラについて思う事を書きます。
 GMKゴジラの雛形の写真を初めて見たのは制作発表の翌日の新聞でした。黒目がなく、それまでのゴジラに比べて恐竜を思わせるようなスタイルには驚きました。『ゴジラ2000ミレニアム』の公開前に富山プロデューサー(当時)がイベントだったか本のインタビューで「ゴジラは少なくとも3作はこれ(ミレゴジスーツ)でいく」とおっしゃっていたので、この雛形への驚きはさらに増したのです。
 私は当時ミレゴジそのものはかっこいいと思っていたし、『ゴジラ×メガギラス』でも同タイプのスーツでしたので、当然次の映画もこれで行くものと思っていました。
 それが大きく変わった外見のゴジラです。ミレゴジに新しさを感じていただけに、GMKゴジラに感じる昭和の雰囲気にとまどったのは確かです。

 そして劇中のスーツ。雛形とは若干スタイルがかわりましたが、ずっしりした印象で、やはり全体のバランスは昭和を感じさせます。厚底の足、恐竜っぽい背びれ、長いツメ、より大きい犬歯等かなり個性の強いゴジラです。一番の違和感はやはり黒目がない事です。
 正直に言って一回目の映画を見た時は完全にはその違和感は払拭できませんでした。二度三度見るうちに不思議なもので、だんだん慣れてくるのです。そして発売されたムック等を見ていくうちに当然のゴジラとしてとらえている自分に気がつきました。
 おそらくは映画作品としてのテーマだったりストーリー等にマッチしている外見と言う事なのでしょう。劇中のゴジラの存在意義が今までにないあり方だったという点が一番の理由なのかも知れません。
 金子監督と言うとどうしても私はガメラの印象が強いので、映画を見る前まではいつもより重い感じのストーリーになるのかな…と想像していました。確かにそうでした。だからこそこのGMKの造型が合っていたのでしょう。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

G GRAPHIC GODZILLA'01

2007年10月04日 | Gフォトギャラリー


「GMKゴジラ 箱根決戦バージョン」好評発売中!!

(2010.7.28更新)
「GMKゴジラ 箱根決戦バージョン」は完売しました。ありがとうございました。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スーフェス44報告

2007年10月01日 | イベント参加情報


 昨日東京・科学技術館で開催されたスーパーフェスティバル44に出店致しました。雨天と言う悪条件の中お越しいただき、弊社商品をお求めいただいた皆様ありがとうございました。
 弊社はいつも通り在庫のある各種ゴジラはもちろん、この日からスタートの「GMKゴジラ 箱根決戦バージョン」を販売致しました。雨に濡れて寒さの中、早朝販売でお求めいただいた皆様には本当に感謝しております。ありがとうございました。
 この日は雨のせいかいつもよりお客さんは少なめの印象でした。ディーラーも若干いつもより少ない印象でした。そのせいかいつものイベントよりゆったりした印象の一日でした。この日もまたお求めいただいたお客様といろいろお話させていただき感謝しております。
 ゆっくりする時間が合ったおかげで(!?)弊社商品の感想をはじめ、弊社商品をこんな風にご自宅で飾っていると言う話、ご自身のコレクションの話、それぞれのゴジラへの思い等いろいろお話できて楽しかった所もありました。またいろいろお話させて下さいませ。

 次のイベント出店参加の予定は11月25日東京ビッグサイトで開催されるホビーコンプレックスです。こちらではGMKゴジラの新規カラーを発売する予定です。詳細が確定しましたらすぐにここでお知らせ致します。お楽しみに!

 また本日より「GMKゴジラ 箱根決戦バージョン」の通販希望を受け付けしております
 ご希望される方はお電話にて弊社までお申し込み下さいませ。
 種類問わず4個以上お求めの方への送料無料サービスは実施中ですので、複数ご希望される方はそれもご利用いただければ幸いです。
 バックナンバーの中には在庫数が少なくなってきたものもいくつかあります。ご注意下さいませ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする