★ のん太とタケの新加坡通信 ★

シンガポールでの生活と子育ての記録

シンガポールで出産体験談

2010年09月23日 | シンガポール~妊娠・出産編
せっかくなので、シンガポールでの出産体験を残してみようと思います。

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朝方から感じ始めたお腹の痛みが15分間隔になり、出血があったので、
ドクターに連絡。(クリニックの開院前だったので、携帯に。)
病院の出産病棟に直接来るように指示される。

到着し、Dr.○○の患者であることを伝えると、
すぐに分娩ベッドのある部屋へ。
陣痛待ちのベッドが、そのまま分娩台になる仕組み。
この部屋には夫しか入れないので、ここでのん太及び両親とは離れ離れ。

パジャマに着替えさせられ、ベッドに横になる。
ここで、病院の看護師さんからの質問。
体重とか、身長とか、妊娠歴とか…なんだかいろいろ。

その後、あらかじめ記入しておいたバースプランを提出。
結局、出産に立ち会う助産師?看護師?さんとはこの場で初めて会うので
ここで渡す、紙に書いたバースプランが唯一の意思表明となる。

それから、たくさんの書類にサイン。
ダンナくんに任せていたのであまり覚えていないけど
例えば麻酔の同意書とか、そんなようなものだったと思う。

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そうこうしているうちに、ドクター登場。
前記事にも書いたけれど、
検診に通っているクリニックには、分娩や入院の施設はなく、
隣接する総合病院の施設を借り、そこにドクターが通ってくる仕組み。

内診をし、「7.5cm。午前中に生まれるかもね」と。
ここで、人工破水。ちょっと緊張したけど痛みも何もなかった。
破水すると陣痛が進むとの事。
「(無痛分娩の)麻酔医が来るので、待っていてください」
と言い残して、ドクター退場。

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しかしこの麻酔医がなかなか来ない。
とりあえずダンナくんに、両親への状況報告をすべく外に出てもらう。
1人残った私は、増してくる陣痛との戦い。
うー。こんなんじゃ全然無痛じゃない…と、恨み事を呟いているところに
ようやく麻酔医登場。

私的には、今回のお産で一番の不安要素だったこの『麻酔』。
だって、背中にチューブを入れて…って怖すぎでしょう。
だからデリケートに扱ってほしかったのだが
来たのは無口なおっさんドクターと、
ぶっきらぼうにも程がある強面ナース。

ちょうど戻ってきたダンナくん、
強面ナースに
『直接病棟に来たんだったら今のうちにレジストレーション行ってきな』
と、一言も発する間もなく追い出されてしまい
また1人残されてしまった私。

背中にチューブを入れる前に、挿入箇所に麻酔の注射を打つ。
看護師は、ギューッと背中を丸めた体勢になってほしかったらしい。
しかし、早口の英語で説明されてよくわからず、
しかも陣痛も来たので思うように動けない私に
舌打ちせんばかりにイライラする強面ナース。

何とか体勢は取れたものの、背中でカチャカチャやられると、
これから何が始まるか、とっても怖い。
思わず振り向こうとすると、『Don't move!』
消毒液で拭かれてヒヤッと背中を縮めると、『Don't move!』
注射の痛さにウッ!!と声を上げると『Don't move!!!』

どうせこいつにはこれしか通じまい
と、言わんばかりの、Don't moveの嵐に
ムッとさせられながら麻酔は終了。
彼らは結局、一度も笑顔を見せずに、むっつり顔のまま退場

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麻酔が入ると、陣痛が和らいできた。
両足が、正座をしすぎた時のようにピリピリしびれている。
おもしろいので色々触ってみると、
足は効いてるけど腰とかお尻とかは普通に感覚がある。

ダンナくんもおらず、そのヒマさに思わず眠ってしまいそうになる。
することないので、分娩監視装置から吐き出されるデータを
ぼんやり眺めながら待っていると、突然激しい痛みが!
モニターのデータも、もう振りきれてしまうほどの張りの強さ。
ちょうど来た看護師に、すごく痛いよと訴えると、麻酔の量を増やしてくれた。

間もなく、陣痛の痛みは収まったものの
両足の感覚はほとんどなくなり、下半身が麻痺したような状態に。
足を持ち上げることもできないし、体を起こすことも難しい。
ベッドからずり下がってくると看護師を呼んで、
よっこらしょと持ち上げてもらうような状態。

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しばらく経つと、助産師の内診。
内診後、突如慌ただしくなってくる。
なんだか器具のたくさん乗ったワゴンが運ばれてきたり。
そしてついに、両足を支えるアレ(何て言うの?)が
ガッチャーン、ガッチャーンとセットされた。

えっ?えっっ??って感じの私に
『もうすぐだよ』と助産師さん。
マジか!?全然感覚がわからない。

ちょうど戻ってきたダンナくん。
もう少し遅かったらアウトだったよ。

ダンナくんが来てすぐ、ドクター登場。
手術着に着替えるのももどかしく

「Push!!」

マジですか~

とりあえず下半身には全く感覚がないのだけれど、
ウーンッと力を入れてみる。
こんなもんでいいのか?と思うのだけれど
ドクターは「Very good!」と。

ここで吸引装置登場。
という事は、頭が出たんでしょうね。

で、もう1度、「Push!!!」でウーーーーンッッッと力を入れると
両足の間からにょるんにょるんと取りだされる我が赤子。

えーーー!
生まれてしまった



痛みは本当に100%、まるでなかった。
その代わり、生まれる時の
出てくる感覚みたいなものもまるでなかった。
追加した分、麻酔が効きすぎていたのかもしれないなぁ。
痛みがないせいで、かなり冷静に産まれるまでの一部始終が見られたし
ご対面した時も、素直にものすごく嬉しかった


というわけで、11:59 誕生
病室に入ったのがちょうど9時だったので、
たった3時間のできごとでございました。

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おまけの話。

後産の後、看護師から、『胎盤はどうしますか』と聞かれる。
どうしますってどういう意味だと思います?

中華系の人は、家に持って帰って食べるんですって

マレー系の人は、土に埋めるそうな。

日系の我らは、とりあえず写真を撮りました…。
どうしよ、この写真…。



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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (めーはは)
2010-09-24 21:32:53
無事ご出産おめでとうございます。ずいぶん前に一度だけコメントさせて頂きましたが、その時のハンドルネーム?を自分でも忘れてしまいましたのんちゃんより2ヶ月遅い2008.6月産まれの娘がおります(^_^)
後産を食べる…というのは衝撃です!お国により色々な文化?があるものですねー。
これからもそっくり姉弟ちゃん達の成長たのしみにしています♪
返信する
Unknown (wani)
2010-09-24 23:27:21
遅くなりましたが、ご出産おめでとうございます!
生まれたての赤ちゃんかわいいです~♪のん太ちゃんにホントにそっくりですね。
海外での出産、無痛のお話大変面白かったです。
私はつわりと出産が大変だったのでもう出産はイヤだな~といまだに思っているのですが、無痛ならお産は乗り切れるかな・・・。
体が回復するまでなるべくのんびりして、余裕ができたらのん太お姉ちゃんのお話も聞かせてくださいね♪
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Unknown (haruking)
2010-09-25 07:49:08
へぇー、無痛って本当に痛みが(感覚も)全くないのね。いいなー無痛って。
ママも一部始終を冷静に見れるし。

自然分娩って陣痛に耐えるだけでもうぐったり疲れちゃって、お産を楽しむとかいう余裕は全くなかったもんなー。
よく、赤ちゃんの顔を見れば痛みも忘れるっていうけど、わたしは忘れないし、二度と味わいたくない痛みだったわ。
その後も辛いし。
わたしも次は無痛にしたいな(ってまだ全く予定無しですが)。

それにしても感じ悪い麻酔医師&看護士だったね。
病院って皆不安になる場所なんだからもうちょっと配慮して欲しいよね。
プンプン!だわ。
返信する
お疲れ! (アレクサン)
2010-09-25 12:42:08
なるほど、すごく分かりやすいね、出産記録。
て言うか、麻酔医&強面ナース、感じ悪すぎる(笑)←いや、笑えない
想像するだけでチューブを背中に通すなんて鳥肌が立つよ。
それを1人で(旦那君いるのにね)、しかも英語。よくがんばった!!
無痛分娩は肉体的には楽かもだけど、英語だし要領掴めないし精神的にキツかったね。
本当に大仕事おつかれさまでした。
新鮮な胎盤はレバ刺の味がするらしいよ。
返信する
Unknown (yumi)
2010-09-26 18:30:57
産後のママの体調はどうかな?
海外での出産で二人目とは言えいろいろと大変だった事でしょうね!でも、無事に可愛い~ベビーちゃんに会えて良かったね♪

日本では無痛分娩と言っても多少の痛みがあったり、産む感覚はあるっていうけど・・・全くの無痛とは☆いいねぇ~☆

胎盤に関してはバンコクでも、病院がこっそり裏で売っていてどこかで食べているしく、日本人の胎盤は高く売れる・・などと言う噂が流れていたけど・・。本当なのかしらね。
ちなみに私はバースプランに「へその緒が欲しい」って書いておいたら、長~いへその緒(しかも生々しい状態で)頂きました・・しばらくたって生ごみで捨てましたが。。。
返信する
読み込んでしまったわ (rury)
2010-09-27 03:15:57
出産記録、こんなに詳しく書いてくれて、とってもためになったわ~
って、まだ予定は全くないけど
無痛だと、冷静に出産を終えることができるし、一部始終を全部
覚えていられそうで、いいね痛みも感じないわけだし
でも、麻酔がこわい~それなのに、ヒドイナースで大変
だったね
通訳もいないし、私だったらパニック&逆ギレしそうだわ
よく頑張ったねお疲れ様です

とにもかくにも、出産に旦那さんが立ち会えて(間に合って)
よかったね
写真撮った後の、のん太ママの胎盤の行方が気になるのは私だけ?(笑)
返信する
お返事 (のん太)
2010-09-28 15:18:47
> めーははさん
ありがとうございます!
シンガポールでは極めて日本っぽい暮らしをしているのですが
久々に、海外に放り込まれてしまった気分を味わった
今回の妊娠・出産でしたよ。
まさに、所変われば…いろいろです。

これからも2人の成長、見守ってくださいね★


> waniさん
ありがとうございます!
無痛、おススメですよ。
私は今回麻酔が効きすぎてしまって、生んだ感覚がなかったので
産みの苦しみも1度くらいは味わっとかないともったいないな…などと思うのですが
waniさんのように、1度苦しみを味わって
だから次が怖い…って言う人には本当にもってこいだと思います。

つわりは無痛でも回避できないですけどね~(汗)


> harukingさん
最近は日本でも無痛多いみたいだね。
確かに、苦しんでない分、回復もめちゃめちゃ早い気がするよ。
一部始終、見ちゃったわ。もう少し体が動いたら、覗きこまんばかりの精神的余裕は残ってるよ。
次は是非無痛で!


> アレクサンさん
ほんと、背中にチューブが一番怖いよね。
挿入箇所、自分じゃ見れないので、ダンナくんに見てもらおうと思ったんだけど、
散々、嫌や嫌やと言われた揚句、やっと見たと思ったらテープだらけで見えなかったみたい。
ちょっと残念です。

レバ刺し…それ、だれ情報?(笑)
食べた人が身近にいるのか?


> yumiさん
産後、ぜっこーちょーです。(と、この過信が危ないらしいですね)

無痛は、ほんと人によるらしいですね。
片足しか効かなかったって話も聞いたことあるし。
私の場合は、ほんと効きすぎだったんだと思いますよ。

バンコクでもそうなんですね。って、見ず知らずの人に売ってるんですか!?
こっちでは、生んだお母さんが自分のを食べるって話でしたけど。
でもまあ、プラセンタなんで、肌にもいいんでしょうね。
究極の美肌効果。

生ごみにへその緒を出すyumiさん、
想像するとなかなか笑えました。


> ruryさん
いえいえ。2人目出産の際お役にたてれば(笑)。

確かに今回はちゃんと一部始終覚えていたなぁ。
のん太の時は一仕事終えて、意識朦朧だったものね。
麻酔もね、最初の注射だけで痛みは大したことないんだけどね。
でもやっぱり、今思い出してもゾクッとするわ。

胎盤はね~。どこいったんだろうね。
↑コメントのバンコクのように、シンガポールでも裏で売られてしまうんだろうか。
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