《 万物と溶け合う 》 「天上の青」 「星月夜」・・サン・レミ時代の代表作 色彩は強烈、筆致は渦巻くように ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
名画観賞
茂木健一郎による
世界が「ゴッホ以前」・・・と「ゴッホ以降」に二分できるくらいに、ゴッホの画は私たちが何気なく見ていた、周囲の風景にいきいきとした命を注ぎ込んだ
ゴッホの生涯・・・「その個性とのすさまじいまでの格闘であった」、と小林秀雄は洞察する いかにそれを万人に通じる普遍性に繋げるか 「星月夜」の中で、万物は溶け合い、独自のリズムで動き始めている まるで、愛し合う二人が身も心も一つになろうとする・・まるで静寂のように
ゴッホが生涯求めたもの・・・人と人、人と万物、立場・境遇を超えた「触れあい」だった 精神が本気で向こうに行こうとしたとき、個性の「壁」は溶け普遍の宇宙が姿を現す
優れた絵画に触れる
「大陸の発見」に等しい・・・新世界の感動を私達に与えてくれる だからこそ絵は人類のかけがえのない「共有財産」になる 万物は溶け合い独自のリズムで動き始める ゴッホの絵は、斬新なる宇宙の息吹を伝えてくれる
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2010・12・1(水)