高木和子先生の本を読んだ。
本の題名は忘れてしまったが、主に贈答歌についての内容。
面白かったのが、贈答歌は最初は必ず男性(光源氏)からはじまるということだった。
そして、その辺歌は、女君本人ではなく、他の人が返した女君が、
源氏物語では大事にされる立場になっているといういう内容だったと思う。
紫の上は、最初幼かったから祖母が辺歌しているし、花散里もおそらく姉の麗景殿だっただろうと。
明石の君も明石の入道が最初は返歌している。あの末積花さえも最初は女房が返歌している。
みな六条御殿では大事な立場である。
空蝉や夕顔、朧月夜、六条御息所などは、自分から先に詠んでいる。
なかなか面白い発想と思った。