源氏物語と共に

源氏物語関連

うつろひたる菊

2009-11-07 13:57:54 | 

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11月近くになると、我が家の小菊も咲いてきます。


菊は平安時代、重陽の節句(9月9日)に特に用いられたものですが、
その節句の習慣は中国から来たようです。
菊合という和歌の遊びもあったとか。


紫式部日記にも道長の妻倫子が重陽の日に紫式部に
菊の着せ綿を送ってきたという場面があります。


前日に菊に着せ綿をして露をふくませ、
それで顔の皺をぬぐって老いを払うという習慣。


一介の女房に倫子から直接送ってくるなんて、実に恐れ多いことです。


ここを、紫式部と道長との間に何かあったことを感じた倫子が
紫式部をけん制してきたいう説もあるようです。


平安時代は白い菊が好まれ、
その色が晩秋に霜などで色が変わり、
少し紫がかった色になる「うつろひたる菊」が好まれました。


うつろひたる菊は、男女関係のうつろう気持ちもあらわし、
歌にもよまれています。


A新聞の「高橋睦朗花をひろう」では
旧暦の重陽以後の菊はすべて残菊とありました。
重陽を1ヶ月ちょっと遅れたとしても
今は11月ですから、まさしく残菊になります。


また契沖は、
中国は黄色の菊を賞するが、日本は白い菊を愛するといったそうです。


今でも、色が色々な可愛い小菊が咲いているのを見かけると、
いよいよ秋もたけなわになり、紅葉の季節がやってくると感じます。


画像は、我が家の小菊と、去年の宇治植物園展示「着せ綿」の様子
https://book.blogmura.com/classics/img/classics88_31.gif
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