昨日(1月7日金曜日)から始まった、ウスターでの住み込み介護。
我家からウスターの中心部までは、車で約一時間かかります。
午前9時のスタートだったのでもろラッシュアワーとぶつかると思い、余裕を持ってまだ暗い中を、7時34分に出発しました。
外気温が4℃あり車の窓の霜を掻き落とす必要がなくて助かったし、渋滞もひどくなく、幸い8時35分には到着しました。ほっ。
今回の顧客さんは高齢の方ではなく、脳性麻痺を患う女子大学生のエリーさん(22歳)です。
エリーさんの実家はロンドン郊外にありますが、大学の学期中はここウスターの寮というか学生用住居で暮らしています。
車椅子利用者のために設計されたエリーさんの部屋にはベッド・机とバスルームがあり、バリアフリーになっています。
キッチンと洗濯室は同じフロアに住む他の学生と共用ですが、とても広くて十分なスペースがあり、やはりバリアフリー。
調理台とコンロとシンクは2セットあって、1セットは車椅子利用者のため低く作られています。
もちろんエリーさんの自室には介護ヘルパー用のベッドなどないため、ヘルパー用として、学生用の部屋がひとつ確保してあります。
そんなわけで、今私が暮らしているのはこの部屋です。バスルームは引き戸になっています。
シャワーはウォークイン・タイプで、仕切り壁もカーテンもありません。エリーさんの部屋にあるのもこのタイプ。
エリーさんの部屋と私の部屋は共用のキッチンをはさんで離れているので、用事があるときはエリーさんが私のスマホにメッセージを送ってきます。
エリーさん、日中は忙しくオンライン学習や自習やレポート書きをしているので、朝の身支度の介助が済めば、あとは紅茶を入れたり、
トイレの介助があるくらい。『待ち』の時間が長いので、その間私はラップトップでネットサーフィンして過ごします。
もちろん私は午後に2時間の休憩時間があるので、その間は散歩に出ます。
パラリンピアンだったエリーさんの車椅子は、車輪に座席がついただけの、両手を使って自分で漕ぐタイプ。
上手に小回りをきかせてきびきびと動きます。自立心旺盛で、自分でできることは自分でします。
ヘルパーにもう用事がないときは「じゃ、またあとでね」とはっきり言ってくれるのでラク。
ランチは簡単なものを自分で食べるので、サポートが必要なのは夕食の仕度と、夜のシャワーと、就寝のためベッドに入るとき。
料理好きなエリーさんは夕食も自分で料理しますから、私の役目はそばにいて届かない位置にあるものを取って渡したり、
洗いものをしたりの後方支援です。
同じ階の住人同士で共用する居間とダイニング・エリアとキッチンはこんな感じ。
今回急にエリーさんの住み込みを頼まれたのは、レギュラーで住み込みをしている二人のヘルパーさんたちが、
代わる代わる新型コロナに感染してしまったからだそうです。恐るべし、オミクロン・・・!
私も明日はセルフ検査する日です。感染していませんように。
私が知っている大学生用の住居といえば、ムスメのレスター大学のとキングストン大学院の、二軒だけです。
( 巣立ちの日 / 学生生活最後の?引越し )
狭かったし古くてキズも多かったムスメの二軒と比べると、エリーさんが暮らす住居は広いしモダンだしキレイ
近年建てられたばかりだそうで、納得です。
それにしても、ムスメが大学生活のため家を離れてから、もう7年以上経ったなんてね・・・時の経つのは早いわ!
今朝の雨が午後には上がったので、ウスター競馬場の周りに散歩に行きました。
隣接するセヴァーン川が氾濫すると、この広い競馬場が丸ごと水没してしまうなんて・・・
ちょっと信じ難いです。
と言いつつ私も実際、水没した競馬場を2年ちょっと前に見たんですけどね。
トレーニングのため競馬場をはさんで川と反対側にある駐車場に車を置いていた日に。
そうそう、脳性麻痺を患う顧客さんといえば、住み込み介護ヘルパーに転職してすぐに、ピンチヒッターとして
リンダさんと働いたことがありました(ピンチヒッターの住み込み介護)。
あいにくリンダさんは言語障害があったので意思の疎通に苦労しましたが、エリーさんにはまったくないので助かっています。
して欲しいことをはっきり明確に言ってくれるし好みのやりかたを細かく指示してくれるので、細部にこだわる傾向がある
私はエリーさんと働くことを楽しんでいます。
(ワガママな私はベティーさんとの仕事を辞めたところだけど、エリーさんと出会えたことで、
ちょっぴり自信を取り戻しつつあるというか・・・。 )