今年もまた巡ってきました、Remembrance Day (戦没者追悼の日)。 例年は11月11日に一番近い日曜日が Remembrance Sunday になって追悼式典が行われるのですが、今年は11日がちょうど日曜日。 それゆえ明日はまたロンドンで、恒例の追悼行事が執り行われることでしょう。
戦没者追悼のシンボルは、真紅のポピー。 一年の間に一週間しか満開にならないというポピー畑の写真が、先日お披露目されました。 きれい・・・
エディンバラ公フィリップ殿下は8日、ウェストミンスター寺院に設置された“戦没者追悼の原”に招かれ、木製の十字架を手向けました。
目尻の涙をそっとぬぐうフィリップ殿下。 今は亡き戦友のことでも思い出したのでしょうか。
そして現在もなお続く、英兵の犠牲。 ・・・
フィリップ殿下、ご高齢にもかかわらずこういった行事に出席されて、偉いなぁ。 “Lest we forget(忘れないように)”、こういう行事を続けることって大切だと私は思います。 現在の平和も自由も、とてつもなく大きな犠牲の上に成り立っているのだから。
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こちらは民間人の、“忘れないように”行動を起こした、歴史家で元歴史教師のアンドリュー・ロバートショー。 何とサリー州にある自宅の庭の200トンの土を重機を使って掘り起こし、第一次大戦時の塹壕の複製を作っちゃった! あ、でも約30名のボランティアが協力してくれたそうですよ。 ボランティアの中には、最近アフガニスタンから戻ったばかりの兵士もいたとか。
明日どころか数時間先の命もわからないまま、塹壕で極限生活を強いられた第一次大戦の兵士たち。
「祖父は大戦で戦って、3回負傷した。 兵士たちは、戦っていないときでも生き延びるために必死だった。 そんな兵士たちの苦労を知ってもらいたくて、塹壕を作ることを思いついたんだ。」
塹壕の完成まで一ヶ月かかったそうです。 完成後ロバートショーとボランティアの数人は、当時の軍服の複製を着て、実際に24時間を塹壕で過ごしました。
今後は塹壕の様子や内部での生活を映像に収め、ウェブサイトを開設してそこで公開し、「白黒写真で見るよりずっと具体的だと思うから」、学校教育に役立ててもらうことを希望しているそうです。
・・・ すごい。 良き目的のために頑張れる人って素敵です。 でもメンテナンスにもお金がかかるだろうから、いっそのこと入場料をとって一般公開しちゃえばいいのに?
それにしても、塹壕が作れるほどの広い庭があるって、・・・ うらやまし~い!