心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

結合法

2017年10月14日 | 心理カウンセリング

催眠誘導の技法の一つに、

連結法、結合法と言われるものがあります。


この技法は、本来は繋がっていない二つのものを

一緒に結びつけることで被験者を催眠に誘導しやすくします。


一番シンプルなやり方は、接続詞(そして)を使って

「あなたは椅子に座っています。

そして催眠に入ることが出来ます。」


連結法を効果的にするために

「椅子に座っています。」(NO)と言えない事柄に

「催眠に入ることが出来ます。」誘導の言葉をくっつけます。


もう少し連結を自然な感じにすると

「あなたは椅子に座って私の声を聴いていると、

催眠に入ることが出来ます。」のような感じになります。


これと同じようなことを

私達は自然とやってしまって

本来は感じなくても良い、

嫌な感じを体験していることがあります。


例えば、

◯◯さんを怒らせてしまった。

私は駄目な人間だ。(嫌な人間だ。)


毎日、最低1時間、勉強をしようと決めたのに

ここ2,3日やる気が起きずに怠ってしまった。

私は駄目な人間だ。(怠け者だ。)


上のように

自分が望まない一つの結果(事実)と

自己否定(評価)とを連結させることで、

本来は、残念な出来事や悔しい出来事でしかないものを、

「自分は駄目な人間だ。」を連結させることで

絶望感や失望感を感じる出来事にしてしまいます。


もしかすると、それは先んじてガードを固めて、

自分が望まない結果や成果であった時に、

自分が受けるショックを和らげるためかもしれません。

少しでも安心、安全を得るための術。)


しかし、

人はインパクトの強い方(心が強く動く法)に

注目するようになっているので、

何度も繰り返す内に

線路の軌道が切り替わるように

「自分は駄目だ。」で絶望、失望の方へと

流れが変わってしまいます。


そうなると、

「自分は駄目だ。」を前提とした

様々な選択をするようになり、

その人の人生の広がりや可能性への

悪影響は計り知れません。


一人の女性に振られた。

ブルゾンちえみ曰く、

35億分の1の出来事でしかありません。


足が遅い。勉強が苦手。背が低い。等々

一人の人間のほんの一部分でしかありません。


失敗した。誰かを怒らせた。誰かに嫌われた。

これらも本来は、

プールにインクを一滴こぼしたような出来事に

過ぎないはずなのです。

 

特に意識しないままに

つい連結してしまったものを解除したり、

独り歩きしている要因となったものを

再度連結をして、解除することで

必要以上の苦しみや辛さの解決へと繋がるかもしれません。


催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計


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