ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)、
バンタム級トーナメントの準決勝が28日に行われ、
WBAスーパー王者のドネア選手が、ヤング選手を6回KOで下し、
決勝にコマを進めました。
本来のドネア選手の準決勝の対戦相手は、
WBO王者のテテ選手でしたが、テテ選手の故障欠場のため
リザーブ選手だったヤング選手との対戦となった試合で、
まあ大方の予想通りのドネア選手の勝利で、
試合内容も全く危なげないものとなりました。
消極的と言うか防御的と言うか、
脚を使ったヤング選手を仕留めるのに手こずった感はありましたが、
6回、ドネア選手の得意な左フック一発でパコーン!
ドネア選手は強かったのは強かったですが、どうなんでしょう。
全盛期なら当然、優勝候補筆頭の選手ですが、
力の衰えも囁かれるなかで
階級をバンタムに落としてのWBSSに参戦。
はたしてバンタム級の選手として現在の実力がどうなのか、
試されるはずだった準々決勝の対戦相手だった
WBAスーパー王者が試合中にギックリ腰で勝利。
ならば今度こそ実力を推し量れるだろうと思った
準決勝の対戦相手だったWBO王者のテテ選手が故障で離脱。
分らん。これじゃ分からん。分からんぞおおお。
気になる点として強いて上げるなら
全盛期ではディフェンス出来ていたであろうパンチを
数発もらっていたことが気になるところです。
衰えは、攻撃力よりも防御反応から始まると思われるので、
あのパンチのもらい方は、ドネア選手の衰えの現れかもしれないと
思ったりするのですが、はたしてどうなんでしょう。
これで井上尚弥選手が、
全盛期バリバリで評価が高いIBF王者のロドリゲス選手に勝利すれば、
私的には、井上尚弥選手がスーパーフライ級で勝利した
生きる伝説と言われていたナルバエス選手よりも
実績も名前も上のドネア選手との決勝を戦うことになりました。
しかし、ボクサーは凄いですね。
試合に負けることは、鍛えぬいたあの殺人的なパンチで
パコーンやらボコボコやらで痛いおもいをするだけじゃなくて、
大勢の人が観ている所で、殴り倒されて恥をかかされて、
屈辱やプライドをへし折られることになるのですから
よく戦いのリングに上がれますよね。
戦いのプロのリングに上がるボクサーたちは、
痛みへの恐れや屈辱やプライドをへし折られる怖れよりも、
勝利することで得られる栄誉や喜び、
高いレベルでの張り詰めた攻防の面白さや喜び、
自分がどこまで行けるのかを追究する喜びの方が、
遥かに大きく感じられているのかもしれません。