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浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

あきれるしかない!

2022-03-30 23:33:35 | コロナ

 世界的な常識であった、新型コロナウイルスはエアロゾル感染するということを、やっと国立感染症研究所が認めたようだ

 今まで、厚労省の医系技官につらなる国立感染症研究所はじめ「専門家」といわれる人々は、エアロゾル感染にきわめて否定的であった。そのため、企業では、接触あるいは飛沫による感染対策が行われてきた。そのため、工場では感染者が増加したところが多い。

 やっと、世界の常識に日本が追いついた。

 しかし、追いついていないところもある。pcr検査については未だに否定的なことである。厚労省の医系技官にとって、PCR検査はみずからの利権につながらないからだろう。

 


2022-03-30 12:38:09 | 

 最近本を買うことが少なくなった。数年前までは、欲しい本、書評で紹介された本を見境なく買っていた。しかし今は、あまり買うこともなくなった。そもそも雑誌を読むだけでも時間がかかるし、私は農業もしているので、そのための時間も多い。最近は、頼まれた内容の原稿を書くことで、多くの時間を費やした。次は、ひろたまさきさんの歴史研究について書くつもりで、ひろたさんの本を読みはじめている。

 そんなとき、図書館に依頼してあった『ユリイカ』の瀬戸内寂聴特集、やっと私の番になった。昨日借りて、読みはじめた。この本、最初は買うつもりであったのだが、目次に「栗原康」の名を発見し買うのをやめた。彼の文はすべて駄文というべきもので、彼の文が掲載されているものについては買わないことにしていたからである。

 読みはじめて、力作揃いであることがわかった。瀬戸内寂聴と関わりがあった人々が、全力投球で書いている。それだけ寂聴が魅力的であったからである。

 静岡・沓谷霊園に大杉栄、伊藤野枝、橘宗一の墓があり、毎年墓前祭が開催されているが、その関係で寂聴さん(当時は晴美さん)を車に乗せ、いろいろお話しをしたことがある。寂聴さんが伊藤野枝の評伝を書いているからであって、それ以降、寂聴さんのいろいろな動きを注視してきた。

 ここでは『ユリイカ』に書かれている内容を紹介しないが、良い本だ。

 


新聞記事

2022-03-30 12:38:09 | メディア

 昨日の『東京新聞』第一面トップは、「止まらぬ値上げ 4月も」である。いろいろな商品の値上げが行われる。報じられる前に、すでにいろいろな商品の値上げは行われていて、価格は変わらなくても内容量が減っているものも多く、値上げのラッシュである。

 その原因の一つが「円安」である。政府は、輸出大企業のために、ひたすら円安への誘導を行ってきた。輸出大企業は、円安と消費税の還付により、たいへんな利益を上げてきた。輸出大企業の繁栄のもと、労働組合が自民党や公明党を支持するのも当然であるかのような政策である。

 しかしそれによって、市井の人々の生活は苦しくなる。中小企業の賃金は上昇せず、高齢者の年金は下がるばかり。コロナ禍が、さらに庶民を痛めつける。痛めつけられた人々は、選挙には行かない。

 社会面には、日本大学の現役学生ともと日大全共闘のメンバーの対談である。日本大学は、日大で大きな闘争が起きたほど、昔から腐臭を放っていた。今回の田中前理事長の事件も、日大らしい事件である。

 その対談で、「逆らうことに不寛容な雰囲気」が強くなっていると指摘される。それはそうだろう、学校の成績が「観点別評価」という教師に従順な者ほど成績がよくなるというシステムを採用してから、学校は静かなものだ。教師に逆らうものはなくなり、生徒間の陰湿ないじめが横行するようになった。こういう状況は、文科省の文教政策がもたらしたものだ。

 とにかく子どもたちを従順な人間にしなければならないと、部活動を強制し(部活動の必修化は、高校紛争対策であった!)、上意下達を子どもたちの間で徹底させた。この頃から学校に「先輩・後輩」ということばが一般化された。

 しかしこういう子どもたちからは自主的・創造的な考えは生まれてこないだろう。旧教育基本法にもとづく教育こそが求められるのだが、自民党や文科省はとにかく権力に従順な人間が好きだ。そういう子どもを、文科省はつくってきた。「逆らう」ことは「悪」と思われるようになった。

 しかし、昔の人間には、「逆らう」ことが人間のあるべき姿であることを示す人がいる。文化欄の「一首ものがたり」に、95歳の女医(今は引退しているようだ)・北山郁子さんのことが載っていた。読んでいて、感動した。富山県出身の北山は、渥美半島で夫と共に医療活動を行った。しかし医者として、封建的な雰囲気が強いこの地方で苦労した。そして渥美火力発電所増設反対運動にリーダーとして参加した。中部電力は漁業協同組合長に多額のカネを貢ぎ、運動を切り崩した(漁業協同組合は、どこでもカネに弱い)。

 「逆らう」こととは、「あたりまえのことを言いたい」ということでもある。

 新聞を購読していると、思いがけない記事に当たることがある。昨日の『東京新聞』、この北山郁子さんの記事を読めたことだけで、購読していてよかったと思った。