goo blog サービス終了のお知らせ 

浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

石原慎太郎のこと

2022-03-02 20:01:27 | 社会

 昨日、デモクラシー/タイムズで、佐高信と辛淑玉のお二人が、「石原慎太郎の罪」を語っていた。辛淑玉さんのクリアな意見はなかなかよかった。

 石原慎太郎については亡くなったときに新聞が報じていた。ほとんどが「石原節」を評価していた。しかし、政治家として彼がやったこと、許せないことが多い。東京都の学校における「君が代・日の丸」の強制は、彼が始めた。それ以外にも、ヘイトを公然と行っていた。東京オリンピックの招致も、彼が始めた。石原は右翼の政治家として、日本の民主主義を攻撃し続けた。

 作家としての石原。一つしか読んだことはないが、まったく面白くなかった。何という作品を読んだのかも記憶にないほどだ。

 さて、『東京新聞』の文化欄にある「大波小波」、3月1日は「石原慎太郎VS瀬戸内寂聴」が書かれていた。この二人が2003年、往復随筆『人生への恋文』を出版しているそうで、そこに記されていることを比較しているのだが、その文の末尾は、「この「対決」は瀬戸内の圧勝に見えるのは気のせいか。」である。私は、こうした書き方が大嫌いである。寂聴さんと石原を比較すれば、石原なんか足元にも及ばないことは、明々白々ではないか。「気のせい」であるわけがない。これを書いた「千路」は、寂聴さんの作品を読んでいないのではないか。あるいは批評する能力がないのではないか。

 今日届いた『選択』にも「石原慎太郎なる「幻影」」という文がある。石原の特質を三つあげている。「カネに対する異常な執着」、「権力・出世への子供じみた執着」、「臆せず強い者になびけ」である。石原は、確かにそういう人物であった。末尾は「差別や右派言論の水ぶくれ現象を残した罪は小さくない」である。石原については、このことを必ず指摘しなければならないのである。

 


ミャンマーは報じられているか

2022-03-02 08:09:38 | 国際

 ロシアによるウクライナ侵攻が、国際的な世論で包囲されている。欧米では、逐一報じられ、特派員も多く送られている。

 その特派員のひとりが、こうTwitterで記した

More of this. ‘Now the unthinkable has happened to them. This is not a developing third world nation. This is Europe.’

 (信じられないことが起きている。ここは第三世界ではなく、ヨーロッパなのです。)

 ここには、人種主義の眼差しが生きている。

 この記者は、おそらくミャンマーを報じることはない。白人のヨーロッパではないからだ。

 認識のウラに、発展途上の地域ではこういう戦争が起きても仕方ないが、ヨーロッパのような文明化されたところではあるべきではない、と。

 どこであっても、どこで起きようとも、戦争はあってはならない。

 

 


東芝という会社

2022-03-02 07:36:01 | 社会

 東芝という会社、今も名前はあるが、家電などは中国系である。東芝が転けたのは、アメリカの原子力会社・ウエスチングハウスを信じられない高額で買収した結果、それが原因となり経営危機となったからである。

 それからは、東芝はみずからの事業を切り売りしながら、存続を画策してきた。しかしウエスチングハウスの問題の処理が現在も終わっていないことから、株主総会などでその経営に関して常に話題を提供してきている。

 その根本的な原因は、東芝を危機に陥れた原子力事業部の者たちが、反省もせず、経営陣に居座っているからだ。

 このようにして、日本経済、日本の産業が衰退していく。

東芝「社長交代」は株主の圧力かわすためのポーズに過ぎない 浮かび上がる「やはり東芝は原子力の会社」という実態