私たちは、好きこのんでこの世界に生まれてきたわけではない。なぜか私たちは、この世に生まれた。I was born. 私たちは受身形でこの世にある。人間が受身形で生まれてきたことを詩にした人に吉野弘がいる。
http://ym212152646.fc2web.com/poem-h.y.html
受身形で生まれた人間は、それが故に、なぜ生まれてきたのかを問おうとする。私の高校時代がそうだった。なぜ私は生まれたのか?私は生まれる価値があるのか・・・・・今では一定の答えが出ているが、ここでは書かない。こういう問いに一度は直面した方がいい、ということだけをここに記しておく。
さて、受身形で生まれた私たちは、生まれてきた時代を選ぶことができない。今まさに生まれてきたこの時代、この場所に生まれ、そこで生きていかざるを得ないのである。
私たちはこの世界に生まれるかどうか、この時代に生まれるかどうか、この場所(この両親のもと)に生まれるかどうか、事前に問われることがないままに、今、ここに私たちは存在する。そして今、ここで生きる。
激しい地震が襲い、巨大津波が街や家や車や人間を呑み込み、そして原発が危機的な状態になっている。当然、私たちは不安に駆られる。あたりまえだ、
だが私たちが生きるのは、今、ここ、なのである。死なない限り、私たちは今、ここに、未来に向かって生き続ける。どのような状況であろうとも、である。
だから今の状況を冷静に受けとめよう。
そして問題をこう設定しなければならない。現状よりも、私たちの未来をよりよくするためにはどうしたらよいか、と。この「私たち」は、いうまでもなく、狭い意味の「私たち」ではなく、被災者や、原発事故の拡大をを何とか防ごうとしている命がけで奮闘している人びとも含むなど、広い意味での「私たち」である。
もう私は若くはないが、私の人生も未来へとつながる。諸君はもっともっと先の未来へとつながっている。
不安におびえてばかりいてはダメだ。いかなる状況があろうとも、「私たち」の中の一人である私が、未来へつながる目的をもって歩み始めなければならない。私の人生を生きることが、「私たち」みんなの人生を生きることなのだ。
そのために、今をとにかく精一杯生きる。これしかない。
原発から放射線がでている、だけど私たちは生きている、今。被災者が学校の体育館で寒さに震えながら生きている、今。卒業式を迎えられない小学生が、こんな状態だからなくてもいいといって、元気に生きていこうとしている、今。
原発から遠く離れている私たちが不安におののいていてどうする!地震も津波を受けないで、今まで通り生きている私たち。想像力を働かせよう。
現実に負けないで、生きる、今、今、今!!!
http://www.christmas.co.jp/movie/detail/IZ-EYnhTgO4%3Ff%3Dvideos
今、今、今
【作詞】藤田敏雄
【作曲】いずみたく
あの人が教えてくれたの
人生を歩んで行くとき
いつもは忘れていることだけど
なによりも大事なこと
それはあなたもわたしも
今 生きていること
1.今、今、夜の終わりに
今、今、暗い広場で
今、今、みつめあいつつ
今、今、恋がわかれる
今、今、けれどその時
今、今、陽はまた昇り
今、今、空を見あげて
今、今、私は生きる
二度と帰らぬ時 今
それが私の生命
今、今、このひととき
ああ 今、この今こそ
2.今、今、花が死ぬ時
今、今、虹を待つ時
今、今、船が出る時
今、今、涙ふく時
今、今、私は生きる
今、今、私は生きる
今、今、私は生きる
今、今、今、また生きる
二度と帰らぬ時 今
それが私の生命
今、今、このひととき
ああ 今、この今こそ
二度と帰らぬ時 今
それが私の生命
今、今、このひととき
ああ 今、この自由を