浜菊会のブログ

半泣き老狼団。一道民が生き抜く為の記録。

5月30日(土)のつぶやき

2015-05-31 06:28:46 | 政治

空間線量って、あくまで平均なので、中印の高線量地域みたいな所だと、偏りが比較的小さいかもしれない。ある区域には「弾丸が0.005発/毎時の頻度で飛んでいます」みたいな話がある時、「0.005発の弾丸が直撃しても人は死なない」(いや、適当だから分からんけど)という意見が出る、と。


散弾銃みたいに、小粒の弾丸が一定空間内に存在する率が、0.005発分しかないと、エネルギーも小さいから。なので、体内に貫通するかどうかも判らない、みたいな。けど、これはその区域の空間での平均だから、現実に全ての空間に0.005発ずつ分布しているわけではないかもしれない。


現実には、どこかに1発の形で飛んでいると、多くの人たちは当たったりしないけど、運悪く1発の直撃弾を食らってしまう人は出てくるかもしれない、と。そういう分布の偏りがあると、弾丸直撃で死亡する人が出てくることになる。原発事故後だと、喩えて言えば激戦地の最前線みたいな場所ができる。


どの空間にも均等に0.005発ずつ存在しているのではなく、ある激戦地の最前線では機関銃でバンバン撃っていて、遠くの人たちは当たらない。運悪く弾幕の中を通過してしまったりすると、撃たれる確率は高まる。地上高50cm空間は1.5mよりも弾丸がより激しく飛び交うなら、かがむと死に易い。


こうした激戦地も、何の戦闘もない空間も平均すると、0.005発/hで弾丸が飛んでいます、気をつけてね、ということだと、運が悪ければ死んじゃいますよね。目に見える戦闘とかなら、避けるように逃げたりできますが、放射性物質は見えないので困るわけです。滅多に当たらないが、弾丸は飛んでる


なので、空間線量で今はこれだけ、とかいう話は、時間経過にもよると思う。平均というのは、平均でしかなく、落雷で死ぬ人は存在するのと似ている。長期間経過すると、弾丸が1発の形状でなく、バラバラに砕けたりして、空間に存在する確率はより平坦化され、1粒の大きさも均等化に向かうのかなと。


でも、原発事故直後であると、激戦地とそうでない区域とで、大きな差があるだろうし、均等化されるまでには長期間かかるだろう、と思う。空間線量がいくらだから被害はない、とは安易に言うことはできないように思う。大人は22口径で死ぬ可能性は低くても、子供なら死ぬ確率は高くなるだろう。

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「低線量被曝で鼻血は出ない」だから鼻血はデマだ、と強硬に決め付けてる人たちは、低線量被曝というのが、全部の空間に均等に弾丸が0.005発/hで存在しているなら、という前提を絶対的なものとして考えているとしか思えないのだよ。本当にそうなの?1発分の塊は存在しないと?必ず発見できる?


「低線量」という言葉でぼやけてしまうことを利用しているかのよう。それに、血管内皮細胞1個~数個のレベルから見れば、非常に小粒の散弾銃の1粒であってでさえ、死活問題になるレベルのエネルギーではないのかな。人間に当たっても蚊に刺された程度かもしれないが、細胞から見れば死ぬレベルでは?


一度鼻血が出た箇所は、修復されるまで微小な炎症巣となるだろうから、そこからの再出血というのが、放射性物質の影響で絶対に起こらないと言えるのだろうか?その確固たる自信の根拠って何だ?一度ならず2度、3度となれば、異常や不安を覚える人たちがいて「鼻血が出た」と証言したとしたら?


愁訴の種々の可能性について全く考慮することなく、「鼻血はデマ」で切り捨てる態度は、本当に科学的なのか?「鼻血が出た」を字面通りにしか採用せず、「放射線で鼻血が出た」という図式を構築することが妥当なのか?鼻血が出たの裏にある「過去の経験に照らして」異常に感じた、という意味を無視か?


「鼻血はデマ」派の人たちというのは、要するに、自分たちで紋切り型のスローガンみたいなのを創造し、定義を構築して、糾弾することに専念してきたということなのかもしれない。反論記事はこれです>blog.goo.ne.jp/hamagikukai/e/…


そんなに邪魔したいのですかな。発言を阻止できないと悟ると、入力操作の邪魔だけやってくるってのも、情けないね。日本語が誤字脱字でおかしい、というのは、時々あるけど、特定の時点でのものって、何か所も発生してるのは、それなりの理由があるわけ。まあ元から日本語がヘンだから別にいいけど。


焚き火ってしたことあります?あれも、生木だとあんまり燃えなくて、よく乾燥した木じゃないと大変なんですよね。で、火のそばにいると、バシンって爆ぜる時ありますよね?火の粉の小さいヤツが飛んでくるんだわ。皮膚に付くともの凄く熱い。そういうパーンみたいに飛び散る時、近くにいると危ないわけ


焚き火からの距離が遠くなれば火の粉が滅多に飛んでこない。猛烈に熱い火の玉みたいなのが飛んできて、ナイロン製ズボンに穴が開くこともない。でも、焚き火の隣にいると、そういう被害を受ける可能性は高くなるわけです。同じ程度の焚き火でも、距離で被害の確率は違う、ということでしょうね。


じゃあ、これが焚き火ではなく、放射性物質だったら?栗のトゲトゲをイメージしてみると、まんまるの球体だとして、1センチ角の紙を刺すという想定をします。中心からの距離が遠いと、1センチ角の紙を貫通する棘の数は少なく、近いと数が多くなるでしょう?その突き刺さった棘が放射線のイメージ。


鼻血の報道を発見。リンクは残っていないので、これで代用>asyura2.com/14/genpatu37/m…

6歳女児:4月下旬~3w鼻血、1wは両側から
2歳男児:4~5月頃、鼻血

当時の郡山、3月に8.26μSv/h、5月1.3μSv/h程度、植込み付近などでは2.3μSv/h


郡山市内で3月水準だと、年72mSv相当もあった、と。その後も約11.4mSv/年くらいはあったそうなので、単純平均はできないが、25mSv/年くらいは超えていたであろうことは、想像に難くない。これが、例えば10歳以下の子供たちにどういうリスクをもたらしたか、ということだね。


これは、低線量被曝という水準なのか?文科省は外遊び規制水準を、3.8μSv/hと言っていたそうなので、これが科学ですってヤツか。へえー、そうなんだ。今度、日本全国の菊池誠みたいな学者と、低線量被曝は全く問題ないっていう人たちを集めて、調査してほしいな。無害だから全然平気だよね?


安全だ、問題ない、って豪語してる連中は、みんな「自分が毒見役はしない」ってことで、他人の体やよその家の子供たちを、実験台にしているようなものではないですか。そもそも、被曝は全く害はありません、健康被害は出ない、って言ってる人たちは、疫学調査のボランティアとして実験して欲しい。

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だって平気だろ?なら、拒否するわけないよね?全国で大丈夫だっていう強者たちを募って、全員に24時間放射性物質をお守りとして首からぶら下げてもらえばいい。それとも、外せない首輪か何かでもやればいいのだ。ああ、そうか、皮下にカプセル化して埋め込めばいいんだ。永久線源でガン退治だね!


そうやって、実際に疫学調査を実施してもらえばいいんだよ。だって、菊池誠以外にも、東大の玉井とか、東電・関電・九電の職員全員と家族全部とか、「安全です」って言う人達が大勢いるでしょう?放医研の人も経産省もエネ庁も、実験台になれる人たちは揃うはずだ。あとは研究デザインだけだね?


そうしたら、実際にガンなんて増えないではないか、東電の責任なんかないよ、ということを、あなた方が自ら実証できるんですよ?これを何故しないんです?そのような実験は、倫理的に不可能ですかね?
放医研の人ならやってくれますよ、きっと。100mSv/年以下なら、体にいいかもよ?(笑


大丈夫だ、心配ない、考えてもガンになる時はなる、ということで、実際に実験をやって下さい。そうしたら、誰もが安心し納得できることでしょう。戦争法案も同じ。戦闘に巻き込まれない安全な場所で命令するだけの人は、口だけなら何とでも言える。自分が撃たれる立場にいないから、だ。



5月29日(金)のつぶやき

2015-05-30 06:27:23 | 政治

昨日の記事にも書いたが、放医研の計算とか、恐らく菊池誠とか「鼻血はデマだ」派の方々というのは、どうも物理法則のみに基づいて「鼻血が出る」という硬直的考えに固執しているのでは?まるで水道管が破壊されて水漏れ、というような。その水道管は壊れるはずがない!という常識を振りかざす、と


記事中に書いた>blog.goo.ne.jp/hamagikukai/e/…
ように、出血というのは漏れる現象なのであり、それは大規模破壊を伴わなくとも起こり得る、ということ。それは水道管みたいな生物でないもので構造ができているわけではないから。物理的常識の信奉者たちには通じないのかも。


アーケード商店街を思い浮かべて下さい。真ん中の通りが血管内腔、両脇の商店が血管内皮細胞です。通りを行き交うお客さんたちが赤血球とかの血液成分です。出血という現象は、このアーケード街からお客が外に出て行ってしまうようなものです。物理的発想の人たちは、出血=商店街の破壊と主張します。


お客がアーケード街から出て行くには、商店を全部破壊する、という大前提で数字を言ってくるのです。例えば、商店街を破壊するには、TNT火薬1万トンに匹敵する量が必要だ、と。確かに破壊するとお客は出て行くでしょうけど、本当にアーケード街を爆破して完全破壊しないとダメなのでしょうか?


そうではなくて、機能的に変化しても「お客は外に出て行く」(=出血)することはあるんじゃありませんか、と当方は考えているのです。それは、商店街に爆弾や隕石を落として完全破壊せずとも、商店が閉店したりする変化だけでも、通りを歩くお客さんは減るのではないですか?と言っているのです。


見かけ上、商店街は壊れていません。でも、シャッター街になってしまったら、通りを歩くお客さんは減ってしまって、外に出て行くのではありませんか、ということです。商店はあくまで血管内皮細胞なので「生物」なんですよ。機械的変化しかあり得ないというものではないのですから。

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商店街も、店舗の建物自体は物理的なものですが、「商店街の営み」は変化に富んでおり物理法則で説明可能なことばかりではありません。商店の店舗は物体ですが、お客が行き交う経済活動は、物理法則ではありません。そういうのと同じです。だから、お客が外に出て行く、というのは、機能の変化です。


アーケード街を遠くから見ている時、ある地点からお客さんたちがゾロゾロと出て行くとして、その先は殆どがシャッター街でお店がぽつり程度しか開いてないと、そうなったりしませんか?そういうのと出血は似ている、ということです。出血が機能的変化で生じるなら、街の破壊は必須ではありません。


@hamagikukai 商店街でのたとえ話を、数日前に書いたのは、そういう意味合いでした。物理屋さんたちは、大前提として「街の破壊」しか頭にないのはどうしてなのかな、と不思議に思ったんですよね。だって、人間は生き物ですから。証言者も生き物ですから。ただの物体ではないです。


@hamagikukai 機能変化が観察されるとして、商店の取り壊しか閉店か、そういう発想が欠如しているのではないですか、と。見掛け上壊れてなくとも(放射線物理の人たちは破壊しか考えないのかもしれないけど)、機能的に閑散となるのは大破壊後の効果と大差ないのでは、ということですよ。


出血のイメージを伝えようとしましたが、それは全く意味が分かってもらえなかったかもしれません。血が出る、というようなことを、商店街のお客が出て行ってしまう、というのに置き換えるのが無理があるかも。


デマと言われているものの一つに、震災後のツイートで「鼻血が出た」といった発言が多数あった、ということらしいが、当方はあまりやってなかったから全く記憶にない。けれど、その「鼻血が出た」とするツイートの多くは普通に見られる一般的なもの、というものが多数混入しているであろうとは思う。


分かりやすい例が、食品への虫等の異物混入に関する報告(ツイート、ニュース、その他記事等)が増加した、というものである。日清にはじまり、ペヤング焼きそばの騒動に発展した。そういう事があると、以前と発生頻度が同じであっても「異物が入ってた」「虫がみつかった」というツイートは増える。


それは必ずしも、以前に比べて食品衛生環境が悪化した、とか、異物混入発生割合が増加した、といったことは言うことはできないであろう。恐らく関連性は乏しい。単に報告する動機となり、一時的にツイートが増加する、という程度のものであろう。冷凍餃子事件の時にも、同様の報告事例が相次いだ。


一部では本当に冷凍食品の汚染が原因ではあったが、それはごく僅かであり、類似の報告例は数千件レベルに及んだ。冷凍食品を食べた後で「中毒様の症状が出た」と申し出る人々が増加したということ。こうしたバイアスのようなことは起こるが、「冷凍餃子が原因の食中毒」の発生事実がデマなわけでない。


なので、震災直後の鼻血ツイートが連発されたのなら、その多くは必ずしも放射性物質の影響を受けたものとは限らず、「自分も出たよ」と報告してみただけ、というのが大半であろう。しかし、岡山大と広島大の津田グループの行った調査結果においては、そうした例とは異なっていると思われる。


「汚染された冷凍餃子」が原因で食中毒(健康被害)は起こる、ということは言える。その事実も存在した、と言える。ただし、全国で報告が相次いだ「自分も冷凍○○を食べた後、具合が悪くなった」という例の圧倒的大多数は、勘違いや思い込みなどであり、因果関係に乏しいものであったと言える。


なので、実際に冷凍餃子を食べたことを原因として具合が悪くなった人がいるかもしれないので、簡単に全部を「あなたの勘違いであり、それはデマだ」と一蹴することはできない。また「冷凍餃子を食べた後、中毒になった」という発言を、それは嘘だ、デマだ、と決め付けることも当方にはできかねる。


鼻血はデマだと決め付ける人たちって、人の話を聞いてないんだな、多分。空間線量がいくらだから、低線量被曝で鼻血なんかあり得ない、とかって、自分勝手に都合のよい条件設定を考えているだけのような気が。普通は殺人に遭うわけない、って、そりゃそうだけど、無差別殺人者があなたの隣に来たら?


放射性物質に隣に来られた細胞だって、そういう気分になるのでは?滅多にないけど、確かにあることもあるんじゃないですかね。例えば多数の子供たちが「鼻血が出たよ」といった証言をしたら、それを頭ごなしに否定するの?聞く側が相手の言わんとしていることを補って聞いてあげるでしょう?


菊池誠が被曝の専門家としての、具体的な医師名を挙げることができなかった、というのは、ある意味よかったんじゃないかな。断罪するばかりの医療界ではなかった、と。5~10歳くらいの子供たちが、出鱈目とか政治的企みとかで鼻血が出たなどと言うとも思えないし。子供って、余計なことは


あまり言わない。年寄りと違って、無駄な症状とかも恐らく言わない。非常に印象深い点だけしか言わない。物理学者みたいに、細かく正確になんて言えないんだよ。でも、嘘じゃなくて何を言っているのか、を汲み取ろうとするかどうか、では。デマと先入観で決め付ける人々には、声は聞こえず届かない。


まさに、計算と物体としての扱いだから、かもね。人間相手で考えていないのだろうな、と。多くの医療者たちなら、そんな態度は身に付いていないはずだろうから、患者が訴える「鼻血が出た」を簡単にデマだと断定したりはしないだろう、なと。専門家の具体名が挙がらず良かった、の意味はそれ。



5月28日(木)のつぶやき

2015-05-29 06:24:19 | 政治

結局、菊池誠は自ら宣言した『多くの放射線被曝の専門家』の実在を1人も示せず、その「常識」とやらも、どこにどうあるか立論できないということね。それのどこが「常識」なんだ? →blog.goo.ne.jp/hamagikukai/e/… @hamagikukaiさんから


菊池誠は自分が何を言ってきたのか、全く分かっていないのだね。彼は以前から「ニセ科学の糾弾」の先頭に立ってきたのではないのかな?ニセ科学を指弾した立場の菊池が、「これは常識だ」というただの決めつけを行い、菊池が生み出した「常識」という名のニセ科学を用いたに等しいのではないのか?


そうした菊池の態度は、科学者として、ニセ科学批判の歴史を有する人間として、どうなのだ?「これは放射線被曝の専門家の常識だ」と自分が言えば、その時点で「医学的な常識」に早変わりするとでも?専門家の常識と謳う以上、その論拠を明示できないはずがないではないか。


たった一つの文献すら提示できない、って、確証がない話でしかなく、それこそデマと呼ぶに相応しいのではないか?普通の論文だけでなく、図書でも記事でもいい、専門家がそう言ったのだという、ただの一つの証拠(事実)も示せないというのは、変ですよ?それは自らが創作した「常識」なのでは?


菊池が行ったことは、自分で「専門家の常識」と呼ぶ「裏付けのない、根拠も提示できない」科学的常識とやらを用いて、漫画家や朝日新聞社を徹底的にデマ呼ばわりした、ということ。これが科学者のやることか?本当にニセ科学を拒否する人間ならば、根拠を示せない時点でデマだとは断定しないだろう。


通常であれば、「~が起こることは考え難い」といった程度でしか表明できないだろう。だって、本当の答えはまだ誰も知らないから、だ。科学的に結論の出たものではないから、だ。この「解らない」を菊池は、(科学的)常識という名の根拠なき自信でもって、ありえない、デマだ、と断言したんだよ。


例えば「基底細胞層」が照射されるという仮定での研究というのは、線源と受ける細胞との距離的な話を検討するという意図であり、基底細胞層が放射線障害で細胞死を来たすとしても、鼻血という現象は「基底細胞の破壊、死滅」ではないから鼻血に使えない。構造上、血管内皮細胞との位置関係での話だ。


菊池のやってることは、常識の名を借りた、単なる決めつけでもって、他者を「科学的に」断罪し追及したということだ。そのことが批判されるべき行為であり、ニセ科学批判の得意な大学教授が取るべき態度、科学者としての姿勢なのか、ということ。別に、正解を知ってるかどうか、が重要なのではない。


@hamagikukai 当方の意見は、最初から「解らない」と表明しているし、あくまで想像でしかない、と言っている。鼻血があり得ない、と判断するだけの根拠も科学的知見も情報もまだ揃ってない、というのが普通の人間の立場なのではないか、ということだ。むしろ否定側の根拠が乏しく不明だ。


@crantbel ご丁寧に、ご教示いただきありがとうございます。少し勉強してみます。どうもありがとうございました。


放射線による鼻血をどう考えるか~血管内皮細胞の応答という仮定 goo.gl/r6Y52N


理由を説明するのに、非常に長くなってしまった。そこで、記事で説明しました。ツイッターでは、うまく書けないので。→blog.goo.ne.jp/hamagikukai/e/…



放射線による鼻血をどう考えるか~血管内皮細胞の応答という仮定

2015-05-28 21:25:25 | 原発
長くなるので、記事に書くことにしました。

本日、ツイッターで教えていただきました。ありがとうございます。


>http://www.nirs.go.jp/information/qa/qa.php

このうち、1の「放射線の人体への影響」という項目にある、

「放射線を浴びると鼻血が出る」のは本当ですか?
 
東京電力福島第一原子力発電所の事故当時に、放射性物質が鼻の粘膜に付着することで、鼻血がでることは考えられますか?


というのを読んでみました。以下に、当方の見解を。



数日前に同研究所のHPを見たように記憶しているが、その時には、下の行の記述(回答)がなかったような気がする。特に、こんなに長い印象的な見出しは見落とさないような気がするが……。歳のせいもあり、物忘れが多いので記憶違いかもしれない。これは、おいといて。


計算上は、という、お説ごもっともな気もするが、これらの前提というのが放射線の直接的組織傷害による変化を見ているものと思う。
放射線治療で照射野に熱傷に類する皮膚症状が見られるほどの線量というのは、通常は回避されているが、皆無というわけではないかもしれない。計算方法が、そういう直接効果を仮定しているのと同じではないかと思える。


以前のツイートでも述べたが、当方の推測では、血管内皮細胞の応答があるかもしれない、という前提であり、NOというシグナル発現の結果、出血を生じさせるに至るのではなかろうか、ということである。従って、放射線量の水準を、直接的な細胞傷害の起こる線量を想定することを必要としない。


例えば、腫瘍細胞が低酸素下で放射線感受性が低下して生存率が上がり、高酸素下だと逆に放射線で死滅する割合が高くなることが知られている。こうした酸素濃度の差は、標的となる細胞内の酸素分圧にして仮に3mmHgの違いで照射後残存率に効果をもたらす場合、細胞内酸素量の違いが微量であっても細胞応答は異なるということを言っているのである。


鼻血は放射線による直接傷害の結果で生じる、という考え方そのものに、直ちに同意できるものではない、ということ。鼻血は血管外への漏洩であって、必ずしも細胞死ではないし、広範な組織破壊を伴う変化でない。放医研の計算値は広範(例えば1c㎡)な組織破壊による結果を前提としている。当方が言うのは、そういうことではない。


粘膜面の出血点は放射線の直接傷害である必然性はなく、通常通りの原因で何ら問題ない。炎症巣、微小な創傷、のぼせ、等々鼻血原因は様々あるだろうが、放射線照射で血管壁が破壊されるとか、粘膜や皮膚が破壊される必要がない。

重要な点は、単回の鼻血ではなく「反復する鼻血」である。初回出血原因は、放射線での粘膜破壊とか皮膚壊死などを必要とするわけでない。恐らく、不安を訴える人々が鼻血を心配する理由は、この頻回に見られる鼻血であり、そういう経験を有する人たちが「鼻血が止まらなかった」、「たくさん出た」といった証言(愁訴)をしているのであろう。それとも、1回ではあっても、普通に想定される時間よりもはるかに長時間にわたり、出血が継続している、ということであろうか。


いずれにせよ、出血の直接原因は何か、というのは、必ずしも放射線による細胞破壊といったことを条件とすべき理由はなく、「度重なる出血をもたらす」とか「止血時間を延長させる」とか「出血量を増大させる」という状況をもたらすなら、証言に十分合致するであろう、と考えられるのではないかということだ。


そして、その理由となり得るのが、血管内皮細胞におけるNO産生量増大、と指摘したのである。
けれども、血管内皮細胞がNO産生を生じる放射線量がどの程度か、というのは不明点であり、果たしてNO産生量増大が照射後変化として観察されるかどうかは分からない。裏付けが存在しないことから、「解らない」と言ったのである。
自然放射線だのK40だのといった線量程度では、細胞応答が恐らく観察されないであろう、とは思うので、実際にどれくらい受けると応答が生じるかは、全く分からない。



一応、NOの働きから見ると、血管拡張、血小板凝集抑制、血管透過性亢進は、

・易出血性(出血回数増加)
・出血量の増大
・止血時間延長

などといった、推定される「鼻血の証言」の条件に合致するであろう、というのがまず第一点。


放射線による腫瘍細胞死の理由として、大雑把に言うとDNA損傷と、ミトコンドリアの活性酸素産生増大、ということが言われている。つまり、放射線照射を受けた細胞のミトコンドリアでは活性酸素の産生増大が生じるであろう、ということは、恐らく正常細胞でも起こるのではないか、ということだ。そして、酸素濃度が高くなる場合には、細胞の放射線感受性が高まる、と言われているのは前述した通り。


血管内皮細胞は元々放射線感受性が高い部類の細胞と言われているので、これに抵抗しないと細胞がもっとダメージを受けてしまう。その結果が、NO産生量の増大なのではないか、ということ。NOは、活性酸素の消費材として作用する(両者は反応しやすい、ONOO-などの生成)ので、酸化ストレスへの抵抗性(抑制)ということになる。そのような反応が血管内皮細胞に生じるのではないか、というのが第二点。


はじめは少数の血管内皮細胞からのNO放出であっても、正のフィードバックが働くので、近隣の血管内皮細胞へとシグナル伝達されることになり、ある範囲の血管内皮細胞は同一の反応を示すことになるかもしれない。それはすなわち、血管外漏出を促進し得る、血小板凝集抑制も生じる、ということを意味する。その現象こそが、出血なのではないか、ということ。


更に、NOはヘモグロビンとの結合能が非常に高く(COよりも高い)、赤血球が運んでくる酸素を遊離させ易くすることになる。末梢に来た赤血球が酸素を放出し、それにとって替わってNOと結び付く、ということ。これはその部位での酸素分圧を上昇させる効果をもたらす。高酸素濃度の環境にする、ということ。先の話で書いたように、高酸素下に置かれた細胞は「放射線感受性が高くなる」ということだったはずなので、これも正常(血管内皮)細胞の反応として、またまた放射線の影響を受け易くなってしまう、ということだ。周囲の正常細胞の生存率にも影響を与えてしまうかもしれない。


以上のように、もしも放射線を受けた血管内皮細胞がダメージから身を守ろうとして反応する(恐らく生存しようとするだろうから、だ)結果、NO産生量を増大させるなら、鼻血を出やすくする側に作用するであろう、ということである。


それから、以前のツイートにも書いたが、放医研のような従来からある計算方法というのは、想定される面積が、例えば400μ㎡と、1c㎡とでは、全然違う。
50μm以下の近傍にある細胞が受ける場合には、線源が高線量でなくとも、それなりの線量を浴びることになってしまうのではないか、ということである。


医療での照射の場合だと、正常細胞の回復を待つ為に、照射時間を空けるわけだが、鼻血問題の場合には必ずしもそうした条件を想定できないのではないか、ということがある。持続的に付着する可能性、ということ。放射性物質が粘膜から吸収されたとしても、普通は血流で洗い流されるから局所に留まり続けて薬理作用を発揮するということでもないのだが、偶然血流で流し切られず残存したままであるか、流れても次の付着が間断なくあるといったことなら、放射線を照射されっぱなし、と同じ状況に陥る。なので、医療で用いる線量(例えば2Gy/日を5回/週とか)が高線量なのに鼻血が出ないぞ、というのとは単純に比較できないだろうな、と。


5月27日(水)のつぶやき その2

2015-05-28 06:22:38 | 政治

@crantbel どうもありがとございます。英語が全然ダメでよく分からないですが、その中川先生が福島原発事故後における「鼻血の原因は放射線被曝ではないのは常識」と発表したのですか?そういった論文か教科書的記述があったと?ないのでしたら、専門家が言ったという証拠にはなりません。


@hamagikukai 今調べてみたら阪大教授らしい菊池誠さんが、朝日新聞が鼻血デマを担いだ、と糾弾しているのに、彼の言う「放射線被曝の専門家の常識」について、存在が立論できない場合、それは「菊池誠のデマ」と判断せざるを得ない、という理解でよろしいか?常識は菊池誠の捏造と?


@crantbel 申し訳ないです。当方は「放射線被曝の専門家」などという大それた立場にはございませんので。参考までに、貴殿が「○○手術については、専門家なら常識」といった説明なり、質問への回答を一蹴された場合でも、相手の専門家の言い分を全て信じて、手術に同意しますかね?


@crantbel そうでしたか。殊勝な方がおられるのですね。当方は、常識ですよ、で片づけられた場合には懐疑はあれど、身を委ねることはあり得ないと思います。これは雑談ですので、忘れて下さい。因みに「常識」という根拠はありますかと問われ、返答できないものは常識と認定でき難いかと。


@kikumaco うん、強がり?やせ我慢?要するに、自分は知らない、答えられない、これを「相手にしない」で片づける、ということですかな。あなたの言う「放射線被曝の専門家」の常識って、簡潔に記すことすら不可能ってことですね。これが科学的と?本当は、デマなのではありませんか?


@kikumaco 何だ、すり替えか?菊池誠が自分で言ったのは『鼻血の原因が放射線被曝ではないことは、多くの放射線被曝の専門家が認める常識』であり、【低線量被爆】でない。低線量被爆で鼻血が出ると当方は書いてない。こちらに尋ねる以前に、まず自分の論拠を示すのが科学者だろう。


@hamagikukai 記事中には、具体的個人名が記されている旨、説明済である。こちらは情報を説明、開示している。菊池誠は、誰一人として名前を挙げることなく、『低線量被曝で鼻血が出ると主張する専門家がいるというのなら、むしろそれを知りたい』と回答なく、質問で返すとは卑怯なり。